首都高、スマートドライバープロジェクトにEV「i-MiEV」導入 世界で一番売れているEVをシンボルカーに |
首都高速道路は1月15日、「東京スマートドライバー シンボルカー披露式」を都内で開催した。シンボルカーに導入されるのは、三菱自動車工業の電気自動車(EV)「i-MiEV(アイ・ミーブ)」。披露式では、首都高速道路 代表取締役会長兼社長 橋本圭一郎氏、三菱自動車工業 取締役社長 益子修氏、そして東京スマートドライバープロジェクトの発起人である小山薫堂氏の3人が挨拶を行った。
東京スマートドライバープロジェクトは、2007年8月に始まった運動で、ドライバーの一人一人がゆとりを持って運転する(スマートドライブ)ことで、首都高での事故を減らすことを目指している。i-MiEVの導入は、この運動に環境配慮の視点を持ち込み、今後はスマートドライブ&エコドライブを呼びかけていく。
シンボルカーのフロントには、首都高のマークが付く | 東京スマートドライバーのピンクチェックでカラーリング | リアまわり |
リアバンパーには、プロジェクトのキャッチフレーズ。EVなので排気管はない |
首都高の橋本社長は、「首都高は総延長距離300kmを超え、1日の通行台数も112万~113万台」と言い、東京スマートドライバープロジェクトによってドライバーの意識を変えてもらうことで、交通事故を減らしていくとした。i-MiEVをシンボルカーにした理由としては、「i-MiEVはEVのためCO2排出量はゼロ。世界で一番売れているEVであり、何より形が愛らしい」と語った。
確かに東京スマートドライバープロジェクトのイメージであるピンクチェックで彩られたi-MiEVはインパクトのあるカラーリング。橋本会長兼社長はフロント部の首都高と三菱自動車のエンブレムを差しながら、その出来栄えを喜んでいるようだった。
三菱自動車の益子社長は、「このプロジェクトの発起人である小山薫堂氏の本を読んで感動した。ゆとりを持って運転すれば事故が減り、事故が減れば渋滞が減る。渋滞が減ればCO2の削減につながる」と、スマートドライブはエコドライブに結びついていると語る。また、「i-MiEVは、1月にノルウェーで99台売れた。これはスモールカーのセグメントで1位」だと言い、数字としては小さいものの、EVがセグメントで1位となったことに意義を感じるとした。
首都高速道路 代表取締役会長兼社長 橋本圭一郎氏 | 三菱自動車工業 取締役社長 益子修氏 | 益子氏から橋本氏にi-MiEVの鍵が贈呈された |
プロジェクト発起人の小山薫堂氏 |
最後に発起人の小山薫堂氏が挨拶。小山氏はi-MiEVの試作車に乗ったことがあり、そのときに大変感動したと言う。その感動したクルマが、自分が発起人を務めるプロジェクトのシンボルカーとなったことは素直に嬉しいと述べ、「このプロジェクトに携わって、自分自身が優しくなった。これからも(この運動を)広げていきたい」と結んだ。
このピンクチェックデザインのi-MiEVは、今後、首都高上での走行PRだけでなく、交通安全イベントなどに参加していく予定。その動向は、随時東京スマートドライバーのWebサイト(http://www.smartdriver.jp/)で発信されていく。
(編集部:谷川 潔)
2011年 2月 15日