ランボルギーニ、「ムルシエラゴ」後継モデルはカーボン製モノコックボディー
ジュネーブショーで公開

オール・カーボンファイバー・モノコック

2011年2月11日発表(現地時間)



 伊アウトモビリ・ランボルギーニは2月11日(現地時間)、第81回ジュネーブ国際モーターショー(プレスデー:3月1日~2日、一般公開日:3月3日~13日)で発表するフラッグシップモデル「ムルシエラゴ」の後継車に、カーボンファイバー・モノコックを採用したと発表した。

 今回発表されたカーボンファイバー・モノコックは、CFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)のみで作り上げられており、モノコック単体での重量はわずか147.5kgにとどまる。製造はすべて自社工場で行われる。

 カーボンファイバー・モノコックは、「RTM(レジン・トランスファ・モールディング) ランボ」「プリプレグ」「ブレイディング(編み)」と呼ばれる独自の技術で製造され、カーボンファイバーの編み方や合成樹脂の化学組成が一般的なものと異なるとともに、重く複雑な形状の金属ではなくカーボンファイバーを素材に使ったことで、製造プロセスがより早く効率的になる。さらに、樹脂の注入が低圧力ですむことからコストも抑えられると言う。

 カーボンファイバー・モノコックのフロントとリアにアルミ製サブフレームを装着し、ここにサスペンション、エンジン、トランスミッションがマウントされる。ホワイトボディーでの重量は229.5kgで、ねじり角1度につき3万5000Nmという剛性を誇る。

 同モノコックの利点は高い剛性にあると言い、それによりわずかなステアリング操作に対しても「驚異の精度で反応」すると、その特徴点を挙げている。

 また、軽量なモデルは燃料消費量やCO2排出量を抑えられるとともに、スポーツカーとして最大の恩恵であるパワーウェイトレシオの改善としても大きな役割を担うとしており、ジュネーブショーで公開される予定の新型フラッグシップモデルは「さながら完璧なバランスを与えられたレースカーのよう」と紹介されている。

 なお、同フラッグシップモデルは新開発の6.5リッターV型12気筒エンジンとシングルクラッチの7速AT「ISRトランスミッション」を搭載するほか、量産車で初というプッシュロッド式ダブルウィッシュボーンサスペンションが搭載されることが明らかになっている。

(編集部:小林 隆)
2011年 2月 16日