クラリオン、世界初の車載用フルデジタルスピーカーを開発
Trigence Semiconductorのデジタル信号処理技術「Dnote」利用

車載用フルデジタルスピーカー

2011年3月10日発表



 クラリオンは3月10日、世界初の車載用フルデジタルスピーカーを開発したと発表した。製品化は2012年を予定している。

 この車載用フルデジタルスピーカーは、Trigence Semiconductorのデジタル信号処理技術「Dnote」と、クラリオンの車載音響技術を融合し開発したもの。

従来方式との比較図

 音楽CDなどのデジタル信号を直接スピーカーに入力することで、高音質な状態で再生できるとしている。従来は、音楽CDプレイヤーやデジタルオーディオプレイヤーの出力するデジタル信号をDAC(D/A コンバーター)でアナログ信号に変換し、アンプで増幅。アンプからのアナログ信号によりスピーカーを駆動していた。

 この新開発システムでは、プレイヤーの出力するデジタル信号を信号処理部によって、独自形式の複数のデジタル信号に変換。その複数のデジタル信号によりスピーカーを駆動する。

 S/P DIFに代表されるプレイヤーからのデジタル信号を、スピーカー駆動用の複数のデジタル信号へ変換する信号処理部の能力は高く、24bit/192kHzの信号を扱うことも可能だと言う。

 クラリオンでは、このシステムによって、駆動電圧を従来の半分以下、消費電力を約1/8に抑えるなど大幅な省電力を実現できると言い、省電力が求められる電気自動車、ハイブリッド車、アイドリングストップ車等に最適な高音質カーオーディオシステムとしている。

(編集部:谷川 潔)
2011年 3月 10日