東日本大震災、自動車関連産業の生産・物流に大きな打撃
大手メーカーの工場は軒並み操業停止に

2011年3月14日発表



 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の発生を受け、大手メーカーは軒並み工場の操業を停止している。

 トヨタ自動車、ダイハツ工業、スズキは16日まで、本田技研工業は20日まで、全工場の操業を停止。日産自動車は14日、すべての工場で操業を停止し、15日以降の復旧のめどは立っていないと言う。

【3/15 11:50追記】日産自動車は、栃木工場、いわき工場を18日まで、追浜工場、九州工場、日産車体、横浜工場を16日まで生産停止すると発表した。マツダは20日まで本社工場と防府工場の操業を中止する。スバルと三菱自動車は、16日までの生産停止を発表している。

 これらの操業停止は、被災地域の工場はもとより関西、九州の工場も含まれている。部品を納入するサプライヤーが被害を受けているうえ、被災地を結ぶ道路の通行止めや渋滞により、物流が滞っているためだ。

 なお本田技研工業は、開発拠点である本田技術研究所R&Dセンターなども被害を受けており、操業を停止している。

 また日産自動車は、茨城県日立港で米国向け出荷を待っていた車両約1300台と、宮城県多賀城市の宮城サービスセンターに保管していた新車約1000台が、津波により損壊する被害を受けた。

 大手以外でも、エーモン工業、TRD、トラスト、ミラリード、アトランティックカーズらが、物流の停滞により納期の遅れが生じるとしている。

 タイヤメーカーでは、ブリヂストンが栃木工場、那須工場、黒磯工場、東京工場で操業を停止、横浜工場で一部再開している。いずれも本格的な再開は検討中。東洋ゴム工業は仙台工場などが操業を停止中で、復旧の見通しはいずれも立っていない。両社とも甚大な被害は受けていないと言う。

(編集部:田中真一郎)
2011年 3月 14日