「第1回スマートフォン ジャパン」のクルマ関連展示リポート

会期:2011年5月11日~13日
会場:東京ビッグサイト



 「第1回スマートフォン&モバイルEXPO」(スマートフォン ジャパン)が5月11日、東京ビッグサイトで開幕した。

 個人用情報デバイスとして最も大きな注目を浴び、従来の携帯電話やパソコンにも取って代わりかねない勢いのスマートフォンだが、クルマにも大いにかかわりがあることは、併催の「第14回組込みシステム開発技術展」のリポート(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20110512_444883.html)でも触れているとおり。

 ここではスマートフォン ジャパンにおける、クルマに関連のある展示を紹介する。

カーナビアプリ「アウトバーン」
 ミックウェアが近日発売を謳うAndroid用カーナビアプリ「アウトバーン」。地図をスマートフォン内に持つタイプのアプリだが、男性が魅力的に感じる、端的言えば「かっこいい」インターフェイスが最大の特徴。交差点拡大表示や音声ガイドなど、カーナビのとしての機能はちゃんと押えられている。さらに特徴となる機能を加えて発売されるとのことだが、それがどんな機能なのか、またいつごろ発売になるのかは明らかにされていない。

男の子向けカーナビアプリ「アウトバーン」。“カッコいい”画面デザインのカーナビアプリ。追加機能に期待がかかる

女子向けナビアプリ「ガーネット」
 同じくミックウェアのナビアプリ。アウトバーンが「男の子向け」なら、この「ガーネット」は「女の子向け」。グルメ、ファッション、コスメのお店をガイドするAndroid用徒歩ナビで、クルマでの移動を考慮したルート検索もできる。約57万件収録されたスポット情報は、リクルートによるもの。

 インターフェイスは、女子がもっとも好むと言う「ヘディングアップ/バードビュー」表示を基本とするほか、目的地へ行く途中にあるお店の案内もする「寄り道提案ナビ」、お気に入りの店を集めてFacebookで共有できる「コレクション」などの機能を備える。女子ウケするデザインの画面は、スキンを変えて「きせかえ」を楽しむことも可能だ。

 こちらは5月11日からアンドロイド・マーケットで配信を開始する。5000ダウンロードまたは6カ月間は無償で提供し、その後、有償となる(価格は未定)。なお無償版にはコレクション機能がない。

女子向けナビアプリ「ガーネット」ルート途上の寄り道スポットを表示してくれるスキンを変えることも
スポット情報は約57万件徒歩モードの時は現在地のアイコンが人型(左)だが、クルマを考慮したルート案内のときはチンクエチェント風のアイコンになる

ゼンリンはAndroid用のローカル型ナビアプリを準備
 「いつもNAVI」ブランドで携帯電話やスマートフォン向けの地図・ナビゲーションサービスを展開しているゼンリンだが、iPhone用とAndroid用のナビアプリはサーバーから地図を受け取って表示する「通信型」(iPhone用は「ハイブリッド型」と称しているが、実質的には通信型と言える)。

 これはまではWindows Mobile用だけに、地図を本体内に持つ「ローカル型」の「いつもNAVI(PND)」が用意されていたが、このいつもNAVI(PND)が近日、Android用にもリリースされる。

 基本的な機能は通信型もローカル型も一緒だが、ローカル型のほうがマップマッチングを使えるぶんだけ、自車位置の精度がよいと言う。

ローカル型ナビアプリ「いつもNAVI(PND)」4つのプラットフォーム向けのいつもNAVI

アルコール測定ソリューションがスマートフォンに
 東海電子はアルコール測定器と携帯電話を組み合わせたソリューション「ALC-Mobile」を、運輸業者向けにリリースしている。これは、呼気の測定結果を、写真や位置情報と共に運行管理者に送信して、飲酒点検をするもの。すでにバス会社や輸送会社でも採用されている。

 このシステムは従来は携帯電話のみに対応していたが、スマートフォン向けにアレンジしたものを参考出品した。スマートフォンへの移植自体は簡単だが、業務でのスマートフォンの採用例が少ないので、発売時期を窺っているところ。

携帯電話に接続した測定器に息を吹き込むと、その結果が運行管理者のコンピューターに送信される。このとき、測定した場所や、測定中の様子を撮影した写真が同時に送られる携帯電話用のシステムの採用例はすでにあるが、これからはスマートフォンでも

(編集部:田中真一郎)
2011年 5月 12日