データシステム、車載用10型ハイビジョン入力モニター「HDM-W10」など
「2011 新製品発表会」より

ハイビジョン入力モニター「HDM-W10」など新製品が並べられた「2011 新製品発表会」

2011年6月9日発表



新製品の特徴について語る、データシステム代表取締役社長 荒井弘之氏

 データシステムは6月9日、都内ホテルで「2011 新製品発表会」を開催し、ハイビジョン入力に対応する車載用10型ワイドSVGAモニター「HDM-W10」(価格:3万9800円)、3系統のAV入力を持つAVセレクターオート「AVS430」(価格未定)、AV信号をアナログテレビ信号に変換する車載用ビデオモジュレーター「VMD431」(価格未定)を発表した。いずれの製品も発売時期は2011年夏を予定している。

 発表会において同社代表取締役社長 荒井弘之氏はこれらの製品を、7月24日に予定されているアナログテレビの放送終了を前に、地上デジタル放送対応製品の製品ラインアップを強化するものと述べた。同社はすでに、D端子出力可能な車載用地デジハイビジョンチューナー「HIT7700」を市場に投入しており、HDM-W10と組み合わせることで、より高精細な映像をクルマでも楽しめるようになるとした。


地デジをハイビジョン画質で楽しむには、D3信号以上に対応した地デジチューナーとモニターが必要地デジハイビジョンチューナー「HIT7700」と、10型ワイドSVGAモニター「HDM-W10」であれば、車内で手軽に高精細な画像が楽しめると言う

車載用10型ワイドSVGAモニター「HDM-W10」
 HDM-W10は、バックライトに高輝度LEDを採用した10型ワイドSVGA(1024×600ピクセル)モニター。映像入力信号は、D1/D2のほかハイビジョン解像度のD3/D4信号まで対応し、D端子のほかにRCAピン端子入力も搭載。D端子出力を搭載しており、D端子入力時は3台までのデイジーチェーン接続が可能で、マルチモニター環境を容易に構築できる。

HDM-W10。取り付けアームも付属3台までのデイジーチェーン接続が可能となっており、マルチモニター環境を手軽に実現できる
ハイビジョン信号の送り出しに使われていた地デジチューナーのHIT7700。D端子出力(D2~D4)のほか、AV出力も可能3台目のモニターは、D2~D4信号をコンポジット出力に変換して展示されていた。この変換を行うダウンコンバーターは、開発中付属のアームにより、ヘッドレスト後部とヘッドレスト横に配置可能
LEDバックライト採用による薄型化・軽量化で、取り付けも容易になっている。クルマの振動に対する影響も小さくなっていると言う

 また、アーム可動型のヘッドレスト取り付けステーも付属。ヘッドレスト直後に取り付けることや、アームを展開することで運転席と助手席の間にモニターを配置することも可能になっている。

 LEDバックライトを採用したことで、薄型・軽量化を実現できたとしており、本体サイズは約254×26×166mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約450g。電源は、DC12/24Vに対応する。

 発売は、2011年夏となっているが、スタッフによると「アナログテレビ放送停波前の7月中旬に出荷したい」とのことだった。

AVセレクターオート「AVS430」
 AVセレクターオート「AVS430」は、従来製品のAVセレクターを改良した製品。従来製品では、映像信号の有無を自動判断しての切り替えしかできなかったが、オプションの入力切り替えスイッチを使うことで、新たにマニュアル切り替えが可能となった。また、AV入力1、AV入力2のそれぞれに、音声入力ボリュームを搭載することで、接続機器の違いによる音量変化を調整できる機能も追加。リアカメラ入力を想定している、入力3にも音声入力を追加したことで、機器の接続自由度が上がっている。

 本体サイズは、約110×70×25mm(幅×奥行き×高さ)。電源は、DC12Vに対応する。

AVS4303系統の入力を切り替えて、AV出力ができる。左に見えるのが、オプションで用意されるマニュアル切り替えスイッチ本体上部。「R SPEC」ロゴの両脇に、入力1と入力2の音声ボリュームが用意される

車載用ビデオモジュレーター「VMD431」
 車載用ビデオモジュレーター「VMD431」は、DVDプレイヤーや、地デジチューナーから出力されたAV信号を、アナログテレビの1chもしくは2chに変換する機器。アナログテレビ信号に変換することで、車載テレビでDVDや地デジが見られるようになる。

 従来製品の「VMD416」と同等の機能だが、ボディーや内部回路を新設計。より広帯域の信号に対応することで、映像の鮮やかさや、音声の明瞭さが向上したと言う。

 同梱される接続ケーブルの違いにより、主にメルセデス・ベンツやBMWのアナログテレビチューナーとの接続に対応する「VMD431A(輸入車用)パッケージ」と、国産車で多く利用されているJASO端子や3.5mmジャック/プラグへの接続に対応する「VMD431B(汎用)パッケージ」が用意される。

 本体サイズは、約110×70×25mm(幅×奥行き×高さ)。電源は、DC10~14Vに対応する。

VMD431上部の専用ケーブルが、主に輸入車に対応するVMD431A(輸入車用)の付属品。下部が主に国産車などに対応するVMD431B(汎用)の付属品

(編集部:谷川 潔)
2011年 6月 10日