スクデリ・エンジンが27.6km/Lの燃費をシミュレーションで記録

2011年9月13日(現地時間)発表



スクデリ・エンジン。左のシリンダーで吸気・圧縮された空気は赤いパイプを通って右のシリンダーへ行き、燃焼・排気される。これによりクランクシャフト1回転で吸気・圧縮・燃焼・排気が行われる

 米スクデリ・グループは9月13日(現地時間)、同社が開発中の「スクデリ・エンジン」が、コンピューターシミュレーションの結果、約27.6km/Lを上回る燃費を記録したと発表した。

 スクデリ・エンジンは、4ストロークエンジンの吸気・圧縮行程と、燃焼・排気行程を別のシリンダーで行う「スプリット・サイクル」を特長とする。クランクシャフト1回転ごとに燃焼するため、従来の4ストロークエンジンよりも効率が50%改善されるとしている。すでに1リッターの自然吸気エンジンが試作されている。

 米サウスウエスト・リサーチ・インスティチュートが行ったコンピューターシミュレーションでは、「ヨーロッパを代表する低燃費車」の車重やCd値、パワー、最高速、加速などの平均値を算出して比較した。同様の性能が得られるようにセッティングされたスクデリ・エンジンは、使用しなかった圧縮空気を再利用する「エア・ハイブリッド」システムと、ターボチャージャーを装備し、比較車の約22.1km/Lを上回る燃費を記録。CO2排出量も比較車の約104g/kmに対し、85g/kmとなったと言う。

(編集部:田中真一郎)
2011年 9月 26日