ダイハツ、東京モーターショーにオープン2シーター「D-X(ディークロス)」など出展
プロダクションモデルでは特別色の「ミラ イース」も

特別色のブルーメタリックカラーを施した「ミラ イース」も展示する

2011年11月9日発表



 ダイハツ工業は11月9日、「第42回東京モーターショー」(一般公開日:12月3日~11日)の出展概要を発表した。

 今回の東京モーターショーでは、ブースコンセプトに「ビックアンサーフロムスモール」を掲げ、同社のコンパクトカーをアピールする。また、これまでのモーターショーではテクニカルな解説に振った展示を行ってきたが、親子で実験を楽しめるコーナーを設けるほか、クルマを知らないユーザーにも分かりやすく紹介できるようなブース展開を行っていくと言う。

 出展車両は、コンセプトモデルとして独創的なスタイリングが特徴のオープン2シーターモデル「D-X(ディークロス)」、“チョイ乗り”に特化した電気自動車(EV)「PICO(ピコ)」、同社の独自技術である「貴金属フリー液体燃料電池」を搭載した次世代燃料電池(FC)車「FC 商 CASE(エフシーショーケース)」をワールドプレミアする。

 また、プロダクションモデルでは特別色のブルーメタリックカラーを施した「ミラ イース」など9台を出展する予定。

D-X(ディークロス)
 走る楽しさに特化したと言うスポーツカーのコンセプトモデル「D-X」は、前回の東京モーターショーでも展示した直噴2気筒660ccターボエンジンの改良型を搭載。同エンジンでは大量のEGR(排気再循環)ガスを循環させており、その環境下でも確実な点火をさせるため、「アクティブ着火技術」と呼ばれるスパークプラグの先端に高周波を与えるテクノロジーが導入されている。

 ボディーカラーは赤と黒のコンビネーションとし、情熱と躍動感を表現。ボディーは樹脂製としており、さまざまなバリエーションが楽しめると言う。

 ボディーサイズは3395×1475×1275mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2230mmで、現行コペンと比べ全高のみ30mm高くなるものの、そのほかの数値はコペン同様となっていることから次期コペンを想起させるが、D-Xの市販化については「当面先」との見通しを立てている。

D-X
D-Xのバリエーション。写真はスポーツワゴン
D-Xのレースカー
D-Xのスポーツバギー

PICO(ピコ)
 2シーターEVコミューター「PICO」は、高齢者や宅配ビジネスなどに特化したコンセプトカー。2400×1000×1530mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース1815mmとコンパクトなボディーとし、縦2人乗りのレイアウトを採用する。ドアの開口部を広く、フロアをフラットにすることで乗降性にも優れる。

 エクステリアでは、ヘッドランプ中央とテールランプ中央にLEDランプによる表示板を備え、「乗降中」「接近注意」といった文字で歩行者などに注意を喚起する。さらに車両に近づくと、ブザーでの警告を行う。

 重量は400kg。最高速度は50km/hで、充電時間は200Vで2時間としており、航続可能距離は50kmとなっている。

FC 商 CASE(エフシーショーケース)
 「FC 商 CASE」は、貴金属フリー液体燃料電池を搭載した次世代FC車。25の研究機関と開発を進めているコンセプトカーとなる。

 液体燃料の使用により燃料電池システム全体はコンパクトにまとめられ、システムはフロア下に収納される。そのため、フロア全体をフラットにでき、自由にレイアウトできることがこのモデルの特徴となる。

 ボディーサイズは3395×1475×1900mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2450mm。航続可能距離は500kmとしている。

(編集部:小林 隆)
2011年 11月 9日