ボーズ、Bluetoothヘッドセット「Bluetooth headset Series 2」
デュアルマイクロホンシステムで通話を明瞭に

右耳用と左耳用をラインアップするBluetoothヘッドセット「Bluetooth headset Series 2」

2011年11月25日発売
1万7220円



 ボーズは、Bluetoothヘッドセット「Bose Bluetooth headset Series 2」を11月25日に発売する。左耳用、右耳用を用意し、価格は各1万7220円。

 Bluetooth headset Series 2は、2011年4月からボーズ・オンラインストアで販売されていた「Bose Bluetooth headset」の後継製品。通話の明瞭度を向上させるデュアルマイクロホンシステムを新たに搭載し、A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)の音楽ストリーミングにも対応した。

 基本機能としては、Bluetooth 2.1のHSP(Headset Profile)、HFP(Hands-Free Profile)、A2DPに対応。充電式リチウムイオンポリマー電池を内蔵し、連続通話時間は最大4.5時間、連続待受時間は最大100時間。付属USBケーブル経由での充電が可能となっている。

 本体サイズは、46×32×19mm(幅×奥行き×高さ)。重量は12g。耳とのフィッティング性を重視して、右耳用と左耳用を別製品で用意。ヘッドセットは、ウィング型のシリコン製イヤーチップ「StayHearチップ」を利用して取付、S/M/Lサイズ各1個が付属する。

右耳用Bluetooth headset Series 2左耳用Bluetooth headset Series 2上面(左)と底面(右)
充電用端子ウィング型シリコン製イヤーチップ「StayHearチップ」。S/M/Lの3種が付属する

ボーズ プロダクトマネージャーの中村俊夫氏

 Bluetooth headset Series 2のトピックは、さまざまな騒音下での通話音声品質の向上にあり、機能デモが報道陣向けに行われた。

 ボーズ プロダクトマネージャーの中村俊夫氏によると、日本の携帯電話市場においてはスマートフォンの普及が進んでおり、そのほとんどがBluetoothを搭載しているため、Bluetooth headset Series 2は、その市場へ向けた製品になると言う。重視したのは音声品質で、デュアルマイクロフォンシステムにより、先代と比べノイズを大幅に低減した通話が可能になっていると言う。

 Bluetooth headset Series 2には、このデュアルマイクロフォンシステムを使い、周囲の騒音レベルに応じて受話音量を自動調整する「Adaptive Audio Adjustment」、外部騒音を低減して明瞭な音声を通話相手に届ける「Noise Rejecting Microphone」の2つの機能を実現しており、Noise Rejecting Microphoneでは風切り音の低減も可能だと言う。


日本の携帯電話市場の変化。1年でスマートフォンが大きく伸びている2つのマイクを内蔵するデュアルマイクロフォンシステム専用設計のアンテナにより、Bluetoothの接続性にも配慮。ベランダに立っていても玄関においたスマートフォンと、Bluetooth接続しての会話が可能と言う

 デモでは、街中の雑踏における騒音がスピーカーから再生され、受話音量が自動調整される様子や、ジェット音の鳴り響く騒音の中でも発話音声が明瞭に聞こえる様子を再現。実際の通話音声を聞くこともできた。

 とくに風切り音の低減に関しては、優秀な性能を見せ、iPhoneのマイクを使った通話の場合は扇風機の前に立った発話者の声が風の音で聞き取りにくくなるのに対し、発話者がBluetooth headset Series 2を使うと、風の音のみが聞こえなくなる。中村氏によると、「とくに低周波数域のノイズ低減に注力している」とのことで、風切り音には大きな効果を発揮していると言う。

Adaptive Audio Adjustmentの動作概念図Noise Rejecting Microphoneの動作概念図Bluetooth headset Series 2を使えば、発話者が扇風機の前に立っていても、風切り音はほとんど聞こえてこない

 右耳用と左耳用を用意することは、メーカーにとっては在庫管理上の問題があり、その結果ユーザーにとっては価格の上昇などのデメリットが発生しがちだが、「右耳、左耳を兼用した製品を作ることもも可能だが、右耳、左耳それぞれの専用設計にすることで、フィット感の向上を図った」(中村氏)と言い、ボーズならではのこだわりが現れている部分だろう。

 自動車でのハンズフリー使用については、「外部騒音の進入の問題から、右ステアリング車を乗られる方は左耳用を、左ステアリング車を乗られる方は右耳用をお勧めします」(中村氏)とのこと。シリコン製イヤーチップ「StayHearチップ」の取付安定性も高く、本体も12gと軽いことから、車内での使用において問題が発生することはないだろう。

(編集部:谷川 潔)
2011年 11月 22日