「ジャパン・キャンピングカーショー2012」開催
ホンダや日産なども精力的な展示を実施

ジャパン・キャンピングカーショー2012

2012年2月10日~12日
幕張メッセ



 アジア最大のキャンピングカーショー「ジャパン・キャンピングカーショー2012」が2月10日~12日、幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開催された。期間中の来場者数は3日間で85,000人を見込んでいる。

 キャンピングカーショーは全国各地で開催されているが、例年2月に行われるこのイベントは、全国各地のキャンピングカービルダーが参加する最大規模のもの。今年は国産車に加え欧州・米国からの輸入車など、合計約250台が展示されていた。また、本田技研工業、日産自動車の2メーカーが揃って今夏発売予定のクルマを出展しているのも見どころとなっていた。

ホンダは今夏発売予定のNシリーズ第2弾を展示
 ホンダブースの目玉となるのが、コンセプトモデルとなる「N CONCEPT_3」。これは昨年発売となった軽自動車「N BOX」から採用された新プラットフォームを核に、新たなパッケージングや使い勝手を提案したもの。残念ながら室内など細部を見ることができないが、インテリアを再現したカットモデルが用意されており、雰囲気をつかむことが可能だ。発売は夏ごろとなる予定だと言う。そのほか、「フリード スパイク」をベースとしたキャンピング仕様とトランスポーター仕様の2台が展示されていた。

3台(+1台)を展示するホンダブースN CONCEPT_3のエクステリアモデル。エクステリアの造形はほぼN BOXと同じように見えるが、ホワイトカラーのルーフなど差別化される部分もあるようだ
ターンテーブルの反対側にはN CONCEPT_3のカットモデル。細部は変更される可能性があるが、基本的な機構などは変わらない。リアシートの収納方法に注目してほしい新プラットフォームの概要を説明する展示も
フリード スパイク トランスポーターバージョン。純正アクセサリーや参考出品となるパーツを使ったトランポの提案モデル
アウトドアアイテムでおなじみ「コールマン」とのコラボレーションモデル

次世代キャラバンとなる「NV350」を展示する日産
 現行キャラバンは商用ユーザーを重視していたが、新型はワゴン的な使い方をするユーザーも考慮。荷室の広さに加え燃費、外観の3点に配慮しているのが特長だ。そのためプッシュスタートスイッチやバイキセノンヘッドライトを装備したモデルも用意されると言う。展示されているのは昨年の東京モーターショーに展示されていた車両で、いわゆる標準(幅)・ロング(ボディー)の4ナンバー登録モデル。このほかワイドやスーパーロング、ハイルーフなどもラインアップされる予定だ。

この夏発売となるNV350キャラバンを展示した日産ブース
4ナンバーサイズのボディーながら3mのカヌーを室内にそのまま積載できるほどのユーティリティを備えるラゲッジには合計32個所のユーティリティナットを用意。カバーを外すことでフックなどの装着が可能になり、荷室をムダなく効果的に活用できる

そのほか
 会場には各ビルダーが趣向を凝らしたキャンピングカーが多数展示されたほか、イベントスペースを利用したステージやアウトドア用品の販売が行われていた。さらに会場の一角では「全国美食コレクション」が同時開催。会場で歩き疲れたら日本各地のB級グルメを堪能しつつ休憩することが可能となっていた。

キャブコンと呼ばれるトラックのシャシーにシェルを架装したキャンピングカー。エートゥゼットの「ALBION(アルビオン)」はいすゞエルフをベースにした専用シャシー「Be-cam(ビィーカム」を採用。室内も豪華で広々
最近人気上昇中の軽自動車ベースのキャンピングカーも数多く出展されている。こちらはフィールドライフの「KONG」。ポップアップルーフの装備で軽自動車とは思えないほどの空間を手に入れている
軽規格サイズのトレーラー。サイズは小さいが運転に関わる装備がないため中は意外なほど広々
オートサロンにも出展されていた、かーいんてりあ高橋の「リラックスキャビン」。プリウスのリアゲートにシェルを載せることでキャンピングカー化するという力技的モデル。シェルの固定方法は「企業秘密」とのこと
アメリカンムービーに出てきそうな大型のモーターホームも。TOWAモータースの「ドリーバーデン 25ft」は8,330×2,330×3,260mm(全長×全幅×全高)の超大型ボディー。内装もきわめて豪華だが、駐車も走行も場所を選びそう。1度は所有してみたい夢のクルマだが、価格は15,225,000円!
こちらは映画などでおなじみ、エアストリーム。古きよきアメリカというイメージのトレーラーだが、室内はきっちり現代風
キャンピングカーというとキッチンがあって家具があって……、というイメージだが、こちらはワゴン的な感覚のアルフレックス「オペラ」。大人4人ぐらいは寝られそうだ
カメラキットなどを展示するデータシステムブース車種専用でスマート装着が可能なサイドカメラキット。夜間照明として機能するLEDもライトも装備フロントツインカメラキットの映像。見通しのわるい交差点などで便利そうだ
ステージではトークショーやライブなども。「男のキャンプ料理教室」なんて実用的なイベントも犬のアクセサリーを専門に扱うショップもあるなど、クルマ以外でも楽しめるアウトドア用品の販売ブースもある。ショーならではの特価販売が行われており、このために来場する人も多いとか
会場の一角で行われている「全国美食コレクション」。「富士宮焼きそば」など、B級グルメを中心に日本各地の美食が堪能できる

(安田 剛)
2012年 2月 13日