日産自動車とNISMO（ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル）は2月24日、2012年のグローバルモータースポーツ活動計画概要を発表した。

　今年度も国内ではSUPER GT GT500クラスへ参戦するほか、GT300クラスにR35型「NISSAN GT-R NISMO GT3」で参戦する。海外ではLMP2（ルマンプロトタイプ2）クラスに参戦するカスタマーチームへのエンジン供給を行うとともに、今年度からカスタマーにむけてデリバリーを開始する「NISSAN GT-R NISMO GT-3」を使用するカスタマーチームの支援に取り組む。

■国内
　SUPER GTはGT500クラスにR35型「NISSAN GT-R」で参戦。リストリクター径の規則変更に適応してVRH34Bエンジンを改良し、より最適なトルク特性と出力向上を実現したほか、エアロ部品の全面見直しにより、大幅に空力性能を向上。軽量化による重心高の低下と最適な重量配分の実現したと言う。

　エントラントは、柳田真孝選手/ロニー･クインタレッリ選手を擁する昨シーズンのチャンピオンチームMOLAをはじめ、NISMO、TEAM IMPUL、KONDO RACINGの4チーム。NISMOチームは、ブノワ・トレルイエ選手に代わり、ミハエル・クルム選手が加わった。クルム選手は3年ぶりの復帰となる。

大駅俊臣監督	鈴木豊監督

星野一義監督	近藤真彦監督

柳田真孝選手	ロニー・クインタレッリ選手
本山哲選手	ミハエル・クルム選手
松田次生選手	ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手
安田裕信選手	ビヨン・ビルドハイム選手

　GT300クラスには、R35型「NISSAN GT-R NISMO GT3」で参戦。GT-R NISMO GT3は、「NISSAN GT-R（R35）」をベースにFIA GT3規則に準拠したレース専用モデルとなる。

　監督は長谷見昌弘氏、ドライバーはNDDPアドバンススカラシップ対象ドライバーの関口雄飛選手と千代勝正選手になる。

関口雄飛選手	千代勝正選手

　そのほか、若手ドライバー育成を目的とし、2006年に始まったフォーミュラチャレンジ・ジャパン（FCJ）に引き続き協賛。FCJにはスカラシップ対象ドライバーとして高星明誠選手と藤波清斗選手が参戦するほか、全日本F3（Nクラス）には佐々木大樹選手が参戦する。

佐々木大樹選手	高星明誠選手	藤波清斗選手

　スーパー耐久シリーズに参加するカスタマーチームには、NISMOが技術支援を行う。

■海外
　海外は、ヨーロピアン・ルマン・シリーズ（ELMS）のLMP2クラスに参戦するGreaves Motorsport（グリーブス・モータースポーツ）に対し、NISMOが量産エンジンをベースに開発した「NISSAN VK45DE」を供給、技術支援を行う。ドライバーは、アレックス・ブランドル選手、トム・キンバー・スミス選手、ルーカス・オルドネス選手の3名。

　ル・マン24時間レースも同チームに対し、NISSAN VK45DEエンジンをNISMOが供給。同チームのドライバーは、元F1ドライバーのマーティン・ブランドル選手、その息子のアレックス・ブランドル選手、ルーカス・オルドネスの3名。ル・マン24時間レースのLMP2クラスエントリー18台のうち、11台にVK45DEが搭載されると言う。

　WEC（世界耐久選手権）は、WEC LMP2クラスに参戦するSignatech Nissan（シグナテック日産）に対し、VK45DEをNISMOが供給。ドライバーは、ジョルダン･トレッソン選手、フランク･マイリュー選手、オリビエ･ロンバルド選手の3名。

　そのほか、ブランパン耐久シリーズ、グランダム・コンチネンタルタイヤ・シリーズ、ピレリ・ワールドチャレンジなどに参戦していく。