BMW、新型3シリーズの中核モデル「320i」国内発売
400万円を切る「SE」を設定

2012年4月9日受注開始
399万~470万円



 ビー・エム・ダブリューは「320i」の受注を4月9日に開始した。納車は5月中旬から。

モデル変速機価格
320i SE8速AT3,990,000円
320i6速MT4,390,000円
8速AT4,500,000円
320i スポーツ6速MT4,590,000円
8速AT4,700,000円
320i モダン6速MT4,590,000円
8速AT4,700,000円
320i ラグジュアリー6速MT4,590,000円
8速AT4,700,000円

16km/L以上の燃費を達成
 1月に発売された新型3シリーズセダンだが、「328i」に加えて、最多量販モデルとなることが期待されている「320i」が追加された。

 328iと320iの最も大きな違いはパワーユニット。どちらも直列4気筒DOHC直噴 2リッター ツインスクロールターボエンジンだが、タービンやエンジン制御ユニットを変更し、最高出力135kW(184PS)/5000rpm、最大トルク270Nm(27.5kgm)/1250-4500rpmとした。

 また328iは8速ATのみが用意されていたのに対し、320iには8速ATに加えて6速MTが用意されている。

 無段階可変バルブリフト機構「バルブトロニック」、吸排気可変バルブタイミング機構「ダブルVANOS」、ブレーキ・エネルギー回生システム、アイドリングストップ機構などの省燃費技術も328i同様に備えており、JC08モード燃費は16.4~16.6km/L(6速MTモデルは16km/L)となっている。

 これにより全モデルがエコカー減税とエコカー補助金の対象になっており、自動車取得税と重量税が、320iと320i SEは75%減税、320i スポーツ/モダン/ラグジュアリーは免税となる。

廉価グレード「SE」を設定
 モデルラインアップはベースモデルのほか、328iにはない「SE」を用意した。

 SEはベースモデルからリア・ビュー・カメラ、リア・パーク・ディスタンス・コントロール、バイ・キセノン・ヘッドライト、後席用エア・アウトレット、パーキング・ベンチレーション、電動フロントシート、4:2:4分割可倒式シート、後席センターアームレスト、後席カップホルダーなどを省き、オートマチック・リサーキュレーティング・エア・コントロールと左右独立温度調節機能のないオートエアコンとすることで、価格を399万円にした廉価モデル。この価格でも、8.8インチディスプレイやiDriveコントローラー、USBオーディオ・インターフェイスなどの付いたHDDカーナビや、ルームミラー内蔵タイプのETC車載器が装備されている。

 またSEのみ、6速MTが用意されず、8速ATのみとなる。

 また内外装のパーツやトリムによって性格の違いを演出した「デザインライン」も、328i同様に「スポーツ」「モダン」「ラグジュアリー」が用意される。

 スポーツは、ハイグロス・ブラックのキドニー・グリルやエアインテークで外観を引き締め、黒基調に赤いアクセントを入れたインテリアトリム、スポーツシートを備える。

 モダンは、キドニーグリルやエアインテークなどをマット・クロームとし、ダーク・オイスターのインテリアで先進的で洗練された雰囲気を演出する。

 ラグジュアリーはクロームをモールやキドニーグリルなどに採用。レザーとウッドのインテリアでエレガント志向にまとめた。

 ホイールは320iとSEが16インチなのに対し、デザインラインは17インチが標準となる。

展示された車両は「スポーツ」。キドニーグリルやエアインテーク、テールパイプなどがブラックアウトされ、スポーツシートを装備する
インテリアはブラック基調にレッドのアクセントが入る
リアバンパーしたに足をかざすとトランクが開くトランクリッド・スマート・オープナーは全車標準装備

 

クルーガー社長

エフィシェントダイナミクスに通ずるトライアスロンに協賛
 ビー・エム・ダブリューは同日、東京 八重洲のショールーム「BMW Group Studio」で、320iの発表会を開催した。

 同社のローランド・クルーガー社長は、2011年度の同社の販売台数が3万6814台と、プレミアム・インポートブランドのNo.1になったことを明らかにし、好調をアピール。

 またMINIブランドは2012年3月に初めて2000台以上を登録し、過去最高の単月登録台数を記録したこと、その40%をMINIクロスオーバーが占めていることも明らかにした。

 また、走行性能と環境性能を両立させるBMWブランドのコンセプト「エフィシェントダイナミクス」にもとづき、3シリーズのラインアップにハイブリッドやディーゼルを加えていくことを改めて述べ、「X5」ではディーゼルの販売比率が70%であることも明らかにした。

 このエフィシェントダイナミクスの理念は「どのようにエネルギーを効率的に使い、パフォーマンスを上げるかという考え方は、どのスポーツにも通じる」とし、日本トライアスロン連合とトライアスロン日本代表に協賛することを発表。優秀な成績を修めた選手には、3シリーズを1年限定で無償貸与することも明らかにした。

2011年度はプレミアム・インポートNo.1にエコカーラインアップを拡充。クリーン・ディーゼルにはすでに3シリーズの画像が
ロンドン五輪のトライアスロン日本代表の細田雄一選手(左)と上田藍選手。上田選手は免許を持っていないが「3シリーズに乗りたいので、ロンドンが終わったら免許を取りに行く」とのこと左はトライアスロン日本代表の飯島健二郎監督

(編集部:田中真一郎)
2012年 4月 10日