STマイクロ、「VNC」で車載システムからスマートフォンを操作するプロセッサ

2012年5月発表



 STマイクロエレクトロニクスは5月3日(現地時間)、同社の車載用アプリケーション・プロセッサに、スマートフォンなどをリモート・コントロールする技術を統合したと発表した。

 これにより、同プロセッサを採用した車載インフォテインメントシステム(IVI)にスマートフォンなどを接続すると、車載ディスプレイとタッチスクリーンやステアリングのスイッチ、IVIの操作系を使ってスマートフォンのカーナビアプリを利用したり、スマートフォン内の音楽などを再生したりできるようになる。このため、運転中にもスマートフォンの機能を利用しやすくなるとしている。

 また同プロセッサにはGPS機能を内蔵しており、車載GPSレシーバーの測位情報を接続したスマートフォンに送ることができる。これにより、スマートフォンはより正確な位置情報を得ることができるほか、バッテリーを長寿命化できる。

 IVIからスマートフォンをコントロールする技術は、RealVNCの「VNC Automotive」技術を採用。VNC(Virtual Network Computing)は、ネットワークで接続されたコンピューターにリモート・アクセスするためにオープンソースで開発された技術。VNCはさまざまなプラットフォームで利用され、多数の派生ソフトもあるため、開発期間の短縮が期待できる。

(編集部:田中真一郎)
2012年 5月 9日