マセラティ「グランカブリオ フェンディ」国内発売
「クラフトマンシップとハンドメイド」のイタリアンブランドがコラボ

アンヴェールされたグランカブリオ フェンディ

2012年5月11日発売
2639万3000円



 マセラティ ジャパンはは5月11日、イタリアのファッショブランド「FENDI」とのコラボレーションによる特別仕様車「グランカブリオ フェンディ」を発売。同日、都内のイタリア大使館で発表会を開催した。

フェンディとのコラボレーションモデル
 グランカブリオ フェンディはオープンモデルの「グランカブリオ」をベースに、専用ボディーカラーやフェンディの特別装備を組み合わせたもの。2011年のフランクフルトモーターショーで初公開された。

 フェンディ家3代目のデザイナー、シルヴィア・フェンディ氏がデザインし、マセラティの本社工場で作られる。価格は2639万3000円。生産台数は世界で50台で、日本には2台が割り当てとなるが、すでに1台が売約済みとのことだ。

 フェンディの特別仕様は各所に及ぶ。「グリージョ フィアンマ フェンディ」と呼ばれるボディーカラーは3層コートによるもので、ダークグレーの表面にゴールド仕上げがされている。

 フェンディのブランドロゴである「ダブルF」は、4座のレザーシートに大胆にあしらわれる。さらに20インチアルミホイールのセンターにもダブルFのロゴが入る。

 フェンディのブランドカラーであるイエローが随所にちりばめられ、イエローのウッド「ペルガメーナ フェンディ」を、ダッシュボードやドア内側、シフトレバーに採用。各シートのヘッドレストの刺繍はイエローとなり、ブレーキキャリパーもイエローに塗装される。

 フェンディの最高級レザー「クオイオ ロマーノ」はインストゥルメントパネルカバー、シフトレバーブーツに採用。今回の展示車にはなかったが、サイドシルプレートにもフェンディのロゴが入るという。

 また、限定車の証である、フェンディとマセラティのロゴ入りシリアルナンバープレートは、助手席側のダッシュボードに配置される。シルヴィア・フェンディ氏がデザインしたもので、世界限定50台なのにシリアルナンバーが5桁になっているのは、フェンディにとって「5」が象徴的な数字だからだという。

特別なボディーカラーの「グリージョ フィアンマ フェディ」
基本的なスタイリングはグランカブリオと同じ
ダブルFのロゴが入るレザーシート
コクピットまわりはイエローのウッド「ペルガメーナ フェンディ」で囲まれるヘッドレストのトライデントロゴはイエローの糸で刺繍される
メーター上のカバーはフェンディの最高級レザー「クオイオ ロマーノ」を採用カバーだけ異なるレザーであることがわかるシフトブーツも最高級レザー「クオイオ ロマーノ」
シリアルナンバー入りの専用プレートホイールセンターにダブルFのロゴが入るブレーキキャリパーもイエロー

両社のコラボレーションは当然の成り行き
 イベントには、マセラティとフェンディの関係者はもとより、著名人が多数来場。招待客が見守る中、グランカブリオ フェンディがアンヴェールされた。

 フェンディ ジャパン カンパニーのCEO、ジャンフィリッポ・テスタ氏はグランカブリオ フェンディを「イタリア企業が誇るクラフトマンシップ」と評価し、「マセラティとフェンディの共通するDNAは、クラフトマンシップとハンドメイド」とアピールした。

 マセラティ ジャパン代表取締役社長のファブリッツィオ・カッツォーリ氏は「両社はほぼ同い年で、異なる分野で事業を展開しているが、共通の価値観がある。両社のコラボレーションは当然の成り行きだった」と述べた。また、カッツォーリ氏は日本導入は2台とし、「イタリアと同じくらい美しい風景を、この2台が走ることになる」とした。

 イタリア大使館の一等書記官、ジュゼッペ・チリッロ氏が乾杯を行った後は、招待客はグランカブリオ フェンディを眺めながら、シャンパンやワイン、イタリア料理を楽しんだ。

グランカブリオ フェンディにはヴェールがかけられ、来場者を迎えたフェンディの製品も並べられたイタリア大使館は多数の招待客で賑わった
フェンディ ジャパン カンパニーのCEO、ジャンフィリッポ・テスタ氏マセラティ ジャパン代表取締役社長のファブリッツィオ・カッツォーリ氏乾杯の音頭をとるイタリア大使館 一等書記官のジュゼッペ・チリッロ氏。大使は公務で不在のため、名代として登場
両社と大使館ががっちり握手大使館前にはエントランスにはグランツゥーリズモとクアトロポルテも並べられ、ライトアップされた

(正田拓也)
2012年 5月 14日