トヨタ、マイチェンした「エスティマ ハイブリッド」とドリカムの共同プロジェクト
ドリカムがプロジェクトソング「想像を超える明日へ」を熱唱!

共同プロジェクト発表会ではドリカムがプロジェクトソング「想像を超える明日へ」を披露した

2012年5月15日開催



 トヨタ自動車は5月15日、8日にマイナーチェンジした「エスティマ ハイブリッド」と、DREAMS COME TRUE(ドリカム)の共同プロジェクト「CREATE THE FUTURE PROJECT」の発表会を都内で開催した。

 発表会には同社の製品企画本部 開発主査 杵築邦昌氏が登壇し、「エスティマ」「エスティマ ハイブリッド」の概要を述べるとともに、トヨタ マーケティングジャパン マーケティングディレクター 片岡史憲氏、ドリカムの吉田美和さん、中村正人氏が共同プロジェクトについてのトークセッションを実施。さらに会場ではドリカムがプロジェクトソング「想像を超える明日へ」を熱唱した。

最高出力206kW(280PS)/6200rpm、最大トルク344Nm(35.1kgm)/4700rpmを発生するV型6気筒DOHC 3.5リッターエンジンのエスティマ アエラス“レザーパッケージ”。ボディーカラーはグレイッシュブルーマイカメタリック。ボディーサイズは4815×1820×1745mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2950mm
インテリアカラーはブラックで、オプションのパワーバックドア(イージークローザー挟み込み防止機能付き)を装着。室内サイズは3010×1580×1255mm(室内長×室内幅×室内高)
2列目シートにはオットマン機構が備わる。写真はスーパーリラックスモードとなっており、最大800mmのロングスライドを最後部まで下げたところ
エスティマ ハイブリッド アエラス“レザーパッケージ”。直列4気筒DOHC 2.4リッターエンジンにハイブリッドシステム「リダクション機構付のTHS II」を組み合わせる。ボディーカラーはホワイトパールクリスタルシャイン
エスティマ ハイブリッド アエラス“レザーパッケージ”のインテリア。インテリアカラーはブラック。収納ボックスはCDケース5枚を収納でき、後面にはAC100V(1500W)アクセサリーコンセントなどを設定する
2列目シートのオットマン機構は角度調整が可能
ラゲッジルームに備わるスイッチで3列目シートの出現/格納をコントロールできる(オプション)

製品企画本部 開発主査 杵築邦昌氏

常にクルマの新しい可能性を切り開いてきたエスティマ
 はじめに杵築氏は、今回のマイナーチェンジでスポーティグレード「アエラス」を中心に内外装のデザイン変更を行ったこと、エスティマ ハイブリッドにもアエラスおよびアエラス“レザーパッケージ”を設定したことを紹介するとともに、「エスティマは1990年に誕生した。それ以来、常にクルマの新しい可能性を切り開いてきた」とし、独自の性能をエスティマに採用していることを説明。

 その代表例として、エスティマ ハイブリッドに採用しているAC100Vアクセサリーコンセント(1500W)を例に挙げ、「例えばテレビや電子レンジなど、家庭で一般的に使われる製品のほどんどを(クルマで)使うことができる。これは非常時の電源供給システムとして新しいクルマの使われ方・価値を見い出してくれた。従来のクルマのラインを越えて、まだまだ色々な使い方があるということを私たちに気づかせてくれた」と説明する。

 また、エスティマのインテリアについては、「3代目のエスティマが2006年に誕生したが、(このモデルで)3列目シートを床下格納とすることにより、2列目シートをさらに後ろまでスライドできるようになった。最大800mmのスライドを可能にしており、超ロングスライドのスーパーリラックスモードを採用している」と述べ、エスティマが高い居住性を備えることをアピール。

 最後に、歴代エスティマの基本的なパッケージ・フォルムが変わらない理由について、「エスティマという未来の乗物が、22年前に開発した先人たちの理想が現在のお客様にも受け入れられているため」と説明するとともに、「エスティマという車名は英語で“尊敬する”を指すエスティマブルという言葉からなる。先人たちの、時代を超えた想像力・好奇心、そしてこれらを取り入れてクルマを作るという志の高さこそ、エスティマブルだと思う」とし、今後も引き継いでいかなければならない価値であることを述べた。

CREATE THE FUTURE PROJECTとは?
 今回のプロジェクトには、“未来に向かって進もう”としている人たちの情熱や、“未来をつくっていく”子どもたちの創造力や好奇心を応援していきたいという、エスティマの誕生から変わらぬ願いが込められていると言い、さまざまなアクションを通じて「エスティマ ハイブリッドと一緒に未来をつくっていこう」というのが主題。

 具体的には3つのアクションを実施する。

 1つ目は「金環食イベント」。日本時間の5月21日7時~8時ごろに見られることが予想される金環食にスポットを当て、エスティマハイブリッドの電源を使って金環食が見られない地域の子どもたちに金環食を中継するイベントを開催。具体的には金環食が出現する東京都、鹿児島県から、金環食が見られない北海道、沖縄にライブ中継を行うと言う。

 また、金環食はドリカムのアルバム「WONDER3」に収録された「時間旅行」の歌詞にもなっており、それにちなんで5月20日に幕張メッセでドリカムのライブを実施する。

 2つ目は「未来ワークショップ」と題し、国際子ども支援NGO「Save the children JAPAN」や、「キッズ・メディア・ステーション/石巻日日こども新聞」と連携し、取材やワークショップを通じて石巻の子供たちが未来の街やクルマを考え、実現することを応援していく。6月以降に実施する予定と言う。

 3つ目は「イマジネーションドライブ」。子どもたちを育成する教育プログラムを実施している「マンモススクール」と連携し、子どもたちの想像力を引き出す体感型ワークショップを開催(8月以降)する予定。

3アクションの説明

 会場で行われた片岡氏とドリカムによるトークセッションでは、中村氏が「1990年生まれのエスティマを題材にして何かやりたいという話を聞いたわけだが、実は時間旅行が生まれたのも1990年で、何か縁があると思った」とし、プロジェクトに参加したきっかけについて説明するとともに、吉田さんは「はじめに片岡さんからお話を伺ったとき、皆が簡単に想像できることをやっていてはダメだという話をたくさんしてくれた。それを聞いたとき、一所懸命何かをやっていても叶わないときがあるだろうけれど、もしかしたらそう思った人にしか(願いが叶う)日は来ないのではないかと思った。片岡さんの話に心を打たれた」と、プロジェクトに参加したきっかけについて述べる。

 また、片岡氏は「このプロジェクトを通じて、皆さんが可能性を実現していくことを、クルマがどうお手伝いできるかということに挑戦していきたい」「これがクルマの持っている可能性を広げることになるし、さらに社会の可能性をも広げていくことにつながるのではないか」と述べ、同プロジェクトがクルマの今後の可能性を広げることへの挑戦であることを紹介した。

トヨタ マーケティングジャパン マーケティングディレクター 片岡史憲氏ドリカムの吉田美和さん、中村正人氏
片岡氏とドリカムによるトークショーの後、プロジェクトソング「想像を超える明日へ」のライブを開催。発表会会場にはドリカムのファンクラブの会員も多く訪れ、新曲に耳を傾けていた

(編集部:小林 隆)
2012年 5月 16日