パリモーターショー 2012、主催者が来日してショーをアピール
今年はスバルが復活、マクラーレンが初出展

駐日フランス大使も来場して開催をアピール

2012年6月7日開催



 フランス見本市協会は6月7日、都内で記者会見を実施し、9月27日から開催する「Mondial de l'Automobile(パリモーターショー 2012)」の開催概要などについて発表した。

【開催概要】
プレスデー:9月27日7時15分~19時、9月28日9時~19時
一般公開日:9月29日~10月19日10時~20時(10月4日、5日、11日、12日は22時まで開場)
入場料:13ユーロ(一般)、7ユーロ(学生および10~18歳)、無料(10歳以下)
会場:ポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場

 パリ市の南部にあるポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場を舞台に開催されるパリモーターショーは、デトロイト、フランクフルト、東京などと並び称される世界規模のモーターショー。長い歴史を持つほか、前回の2010年度開催時には国内で大規模なストライキが起こったにも関わらず、130万人弱の来場者を記録するなど、高い注目度を誇ることで知られている。

 2012年度もすでに世界各国から19カ国・238ブランドの自動車メーカーなどが出展することが決まっており、前回はブースを出さなかったスバル(富士重工業)やサンヨンなどが再登場。また、ドイツの新興EVメーカーであるミア・エレクトリックの新規出展、モータースポーツファンにはおなじみとなる、マクラーレンの大規模な国際モーターショー初出展などもトピックになっている。

 前回から新たにスタートした、新エネルギーに対する取り組みはさらに推進され、ホール1棟を使った専有展示となる。EVやハイブリッドカーの試乗にも力を入れ、試乗コースを前回の2倍に広げる。さらに会場内だけでなくパリ市街にも試乗コースを設定し、来場者に次世代自動車を実情に近い状況で体感してもらえるよう工夫している。

 また、テーマ展示としてフランス国立視聴覚研究所(INA)との提携による「自動車と広告」を実施。フランスの国内外で活躍したモデルを時代ごとに展示し、その車両の広告ポスターやコマーシャル映像などを並べて展示することで、自動車の持つ歴史を学べる内容になる。

2012年度の開催概要を解説するパリ国際モーターショー専務理事のティエリー・エス氏カトリーヌ・ストゥッキ広報部長クリスチャン・マセ駐日フランス大使

 記者会見中に行われた質疑応答では、「夜間開催」と呼ばれる会期中に4日行われる開催時間の2時間延長について、パリ国際モーターショー専務理事のティエリー・エス氏は「混み合う週末は避けたいが、ウイークデーは仕事があるという人にも、落ち着いてじっくり楽しんでもらいたいとの配慮から行われている制度。前回は2日だったが少し混み合ってしまったので、2倍の4日に増やすことになった」と語った。

 また、会期中の一般に向けた情報配信について、パリモーターショーの広報部長を務めるカトリーヌ・ストゥッキ氏は「各ブースに二次元コードを置いて携帯電話などで情報を配信したり、会場内の自分の位置や行きたいブースの場所を地図で表示するほか、スマートフォン向けの専用アプリを配布する予定。さらに公式サイトでは毎日1時間程度の動画配信する予定となっている」と解説した。

 このほか、記者会見にはクリスチャン・マセ駐日フランス大使が参加。「自動車産業は日仏両国にとってアイデンティティそのもので、パリモーターショーは重要なイベント。モーターショーは自動車産業の最新情報を見る優れたショーウインドーで、業界関係者はもちろん、一般の来場者にとっても大きな関心事となり、社会や経済に新しい現象を作り出します。今日はフランスからエス専務理事が来日し、次のステップとして日本のみなさんにモーターショーの会期にパリを訪れて欲しいと願っています」とコメントした。

会見中にビデオ映像を使って2010年度の様子を紹介。今年もフランスメーカーを中心に、100モデル前後のワールドプレミアが予定されている
前回の入場者は126万9467人と、デトロイトやフランクフルトなどと比較しても高い人気を誇る。そのぶん、「夜間開催」と呼ばれる22時まで開場する開催日を設定し、じっくり車両見学できるよう配慮している

(佐久間 秀)
2012年 6月 7日