アウディ、“インテリジェント・パワープレイヤー”のための「S8」「S7」「S6」 気筒休止可能なV8 4リッターツインターボを搭載 |
アウディ ジャパンは新型スポーツサルーン「S8」「S7 スポーツバック」「S6」「S6 アバント」を、8月27日に発売した。
モデル | 価格 |
S8 | 1580万円 |
S7 スポーツバック | 1224万円 |
S6 | 1180万円 |
S6 アバント | 1210万円 |
A8、A7 スポーツバック、A6、A6 アバントをベースに、パワートレーンを強化し、スポーティーな内外装を装備した、「Sモデル」と呼ばれるスポーツモデル。全車、左右ステアリング仕様が用意される。
全車、気筒休止機構「シリンダーオンデマンドシステム」とアイドリングストップ機構「スタート ストップシステム」を持つV型8気筒DOHC4リッター直噴ツインスクロール・ツインターボエンジンを搭載し、4輪を駆動する。
S8 |
ただし、S8のエンジンが最高出力382kW(520PS)/5800-6400rpm、最大トルク650Nm(66.3kgm)/1700-5500rpmを発生するのに対し、S7/S6はそれぞれ309kW(420PS)/5500-6400rpm、550Nm(56.1kgm)/1400-5200rpmにデチューンされている。
シリンダーオンデマンドシステムは、巡航中などエンジン負荷の低い領域で4気筒の動作を止め、V型4気筒エンジンとして動作させることで効率を高めるシステム。気筒休止中は振動やノイズが増えるが、エンジンマウント内の電磁コイルで振動を打ち消す「アクティブエンジンマウント」を採用して対策した。また、車室内の4つのマイクでノイズを検知し、逆位相の音を流すことでノイズを低減する「アクティブノイズコントロール」も装備されている。
これらにより、先代モデルのV型10気筒5.2リッターエンジンと比較して、CO2排出量と燃費が23%ずつ改善されたにもかかわらず、出力は15%向上し、トルクカーブをフラットにすることができた。
なおトランスミッションはS8が8速AT「ティプトロニック」、S7とS6が7速デュアルクラッチAT「Sトロニック」を採用。全車、4WDシステム「クワトロ」を搭載する。
S7 スポーツバック |
一方外観は、ほかのSモデル同様にシルバーのミラーカバーやデュアルエグゾーストパイプ、Sモデルのバッヂ、専用バンパーを備える程度で、ノーマルモデルから大きな変更は加えられていない。
同社は27日、都内で発表会を開催。大喜多寛社長はSモデルについて「ノーマルのモデルにスポーツライクな味付けをして楽しんでいただくことを目指した。ダイナミックな走りと同時にプレステージなドライバビリティも実現する。荒々しいスポーティーなドライブフィールでなく、快適な運転も楽しめる」と紹介。
また、ターゲットカスタマーである「インテリジェント・パワープレイヤー」を「車に関して、スポーティーな走りを楽しむだけでなく、常日頃から新しい技術に関心を持ち、新しいことにチャレンジしていて、それを自己表現したい方。単に走るだけでなく、車に対してある種の知性を求める方々」と説明した。
S6 | ||
S6 アバント |
アウディのブランドアンバサダーである佐渡裕氏が指揮するシエナ・ウインド・オーケストラによる演奏で、発表会は幕を開けた。曲目は「タルカス」。佐渡氏はプログレッシブロックの名曲をアレンジしたしたこの曲が、アウディの先進性や革新性に似合うと紹介した | |
ロンドン五輪のメダリスト、松田丈志選手がサプライズゲストで登場。「水泳も(アウディのように)高出力・高効率が大事」 |
シリンダーオンデマンドシステムの説明。低負荷領域では2、3、5、8(数字は点火順序)のシリンダーを止め、V4エンジンとして動かす | 先代S8のV10 5.2リッターエンジンよりパワーアップしつつ、トルクがフラットになった | 不快な振動を消すアクティブエンジンマウントを採用 |
(編集部:田中真一郎)
2012年 8月 27日