【CEATEC JAPAN 2012】クラリオン、世界初の車載用フルデジタルAVナビ&スピーカー「01DRIVE」
音源からスピーカーまでデジタル伝送し、高音質&低消費電力を実現


 10月2日、幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)において「CEATEC JAPAN 2012」が開幕した。同イベントは最新IT関連とエレクトロニクスの総合展となっており、新製品の発表や技術展示などが行われている。会期は6日まで。

 このCEATECには、自動車メーカー、自動車関連部品メーカーも多数展示を行っているが、本記事では世界初の車載用フルデジタルAVナビ&スピーカー「01DRIVE」を発表した、クラリオンについてお届けする。


クラリオン
 クラリオンブースではNX712など既発売のカーナビの展示が中心となっているが、注目したいのは新製品となる車載用フルデジタルAVナビゲーション/スピーカー「01DRIVE」シリーズだ。

「スマートアクセス」をメインに展開するクラリオンブース

 01DRIVEシリーズは車載用では世界初となる、音源からスピーカーまですべてをデジタル処理するモデル。これまでは音源はデジタルだったものの、それをD/Aコンバーターで処理し、アナログ信号としてスピーカーから出力していた。だが、このシステムでは「Trigence Semiconductor」の「Dnote」技術を採用、44.1kHzのデジタル音源をオーバーサンプリング(256fs)し、11MHzに変調。それを6チャンネルの信号に変換し、スピーカーのボイスコイルを直接駆動する。

01DRIVEの核となるナビゲーションユニット「Z8」。下部のシャンパンゴールドが同システムのテーマカラースピーカーシステム「Z17F」。17cmの2ウェイコアキシャルユニットとツイーター組み合わせ6chの駆動信号をボイスコイルに伝えるため信号線が6本×2と多い
各スピーカーに1つ付くドライバーユニット。ナビ~ドライバーユニット~スピーカーへの信号線は既存のアナログ用がそのまま利用できる視聴用に用意されているプリウス。デッドニングは一切していないと言う

 デジタルならではのクリアな原音再生はもちろん、消費電力はわずかに1/8、電圧も1/2以下の5V駆動が可能というメリットもある。

 今回発売される「Z8/Z17F」は、マッチングの関係でプリウス系およびアルファード/ヴェルファイア向けで、専用のパラメータも収録されている。今後、確認が取れ次第対応車種を増やし、車種別パラメータは別途ダウンロードにて対応していく予定だという。

 ブースには視聴用のデモカーが用意されているので、ぜひチェックしてみてほしい。

特徴型番価格発売時期
車載用フルデジタルAVナビゲーション/スピーカーシステムZ8/Z17F288,750円12月上旬
フルデジタルリアスピーカーシステム(2本1組)Z17R73,500円12月上旬

(安田 剛)
2012年 10月 3日