ニュース
メルセデス・ベンツ、「SLS AMG」のチューンドモデル「ブラックシリーズ」限定発売
「SLS AMG GT3」でSUPER GTに挑むレオン・レーシングが体制発表
(2013/2/22 20:04)
メルセデス・ベンツ日本は、フラッグシップスポーツカー「SLS AMG」の高性能モデル「ブラックシリーズ」を、25台限定で2月22日に発売した。納車は8月下旬からとなる。価格は3250万円。
同社は同日、東京 六本木の同社ショールーム「メルセデス・ベンツ コネクション」でSLS AMG ブラックシリーズの発表会を開催し、併せてカスタマーレーサー「SLS AMG GT3」でSUPER GTに参戦するレオン・レーシングが体制を発表した。
SLS AMG ブラックシリーズ
同社のフラッグシップスポーツ「SLS AMG 」のチューニングモデル。これまでブラックシリーズの名が冠されたモデルは「SL 65 AMG ブラックシリーズ」「C 63 AMG クーペ ブラックシリーズ」が国内に導入されており、SLS AMG ブラックシリーズが第3弾となる。
発表会で同社の上野金太郎社長兼CEOは「サーキット走行など本格的なスポーツドライビングに対応するチューンドモデル」とSLS AMG ブラックシリーズを紹介した。
「1マン、1エンジン」の思想により1人のマイスターが1台ずつ組み立てるV型8気筒DOHC6.3リッターエンジンは、最高回転数を7400rpmに引き上げることで、最高出力がベースモデルより44kW(60PS)増しの464kW(631PS)となった。一方で最大トルクはノーマルモデルの650Nm(66.3kgm)/4750rpmから635Nm(64.8kgm)/5500rpmとなっている。
リアアクスルに搭載される7速デュアルクラッチトランスミッション「AMGスピードシフトDCT」は10mm低い位置に取り付けられ、車両の重心を下げることで、運動性能を高めている。さらにシフトスピードを速め、レスポンスタイムを短縮するチューニングが施されている。
サスペンションには専用フロントハブキャリアやフロントスタビライザーを採用し、トレッドをフロント20mm、リア24mm拡大。スプリングと電子制御ダンパーもサーキット走行向けにチューニングされている。
ブレーキには約40%軽量なカーボンセラミックを、ホイールに4kg軽い専用マットブラックペイント19/20インチ AMG 10スポークアルミホイールを採用。バネ下重量を軽減した。
またボンネットやバケットシートのリアパネル、アンダーボディ補強ブレース、エンジンとトランスミッション間のトルクチューブにカーボンファイバーを採用し、70kgの軽量化を実現した。
これらの結果、パワーウェイトレシオは2.45kg/PS、0-100km/h加速は3.6秒となった。
エクステリアは、トレッド拡大に対応してフェンダーが広げられ、サイドスカートがSLS AMG GT3風に幅広くなった。カーボンのボンネットはエアアウトレットが追加された専用デザイン。車体前後には、アジャスタブルリアウイングなど専用デザインのエアロパーツが装着されている。
インテリアはブラックレザーとアルカンターラで、赤いシートベルトやセンターコンソールなどのレッドステッチでコーディネートされる。
黒澤元治監督率いるレオン・レーシングが始動
発表会ではSLS AMG GT3でSUPER GTのGT300クラスにエントリーするレオン・レーシングの車両と体制が発表された。
2012年からグリーンテック&レオンレーシングとして、SLS AMG GT3でSUPER GTを戦ってきたが、2013年は雑誌「レオン」の名だけを冠したレオン・レーシングとして参戦する。チーム監督は黒澤元治氏で、ドライバーは黒澤治樹選手、加藤正将選手、黒澤翼選手の3人。また愛内ゆかりさんと福田美香さんがレースクイーンとなる。
メルセデス・ベンツ日本の上野社長は、顧客専用ラウンジを富士スピードウェイに設けると発表。「昨年はいいところまでいったが、ちょっと残念なところもあった。今年はぜひ表彰台のてっぺんを目指していただきたい」と言う一方、黒澤監督は「目標は表彰台だが、それよりもレオン・レーシングらしく、品よく目立つチームでいたい」と語った。
雑誌レオンの総編集長であり、レオン・レーシングのプロデューサーである西園寺薫氏が「レオンレーシングの命運は黒澤家にかかっている」言うように、治樹選手と翼選手は黒澤監督の実子。また黒澤翼選手はレオンの編集部員でもあり、「世界一速い編集者」と紹介された。