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道路交通法改正で無免許運転の罰則を「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」に引き上げ

ブレーキのない自転車、自転車の右側通行も取り締まりの対象に

2013年6月14日公布、12月1日施行

 一部が改正された道路交通法が12月1日から施行された。今回の改正では「無免許運転等の罰則引上げ」「ブレーキ(制動装置)不良自転車に対する検査」などが大きな変更点となっている。

 無免許運転を行った場合、これまでは「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」だったが、新制度では「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」に引き上げられて罰則が強化された。この罰則は「下命・容認」「免許証の不正取得」に対しても適応される。

 また、自身が無免許運転をしていない場合でも、無免許運転をするおそれがある人物に自動車などを提供し、その人物が無免許運転をしたときは「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が、無免許であることを知りながら自動車を運転するよう要求・依頼し、その自動車に同乗した場合は「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金」が科されることになった。さらにこれらの「無免許運転幇助行為」を行った場合、違反点数に係わらず欠格期間2年(取消しなどの処分前歴がある場合は4年)の運転免許取消処分を受けることになり、安全運転管理者などの欠格事由に「無免許運転に関し自動車等を提供する行為及び要求・依頼して同乗する行為に係る罪」が追加されている。

 自転車の利用に対しては、警察官がブレーキに不良があると認識した自転車を停止させ、ブレーキを検査できるようになった。この検査のための警察官による停止指示に従わなかったり、検査の拒否や妨害などを行った場合などには「5万円以下の罰金」が科せられることになる。さらに検査によって交通の安全に必要な基準が満たせず、警察官が必要な整備ができないと判断した場合には、その自転車の運転継続禁止を命令できることになった。この命令に従わない場合にも「5万円以下の罰金」が科せられる。

 このほか、自転車などの軽車両が通行できる路側帯が道路の左側だけに限定されることになり、右側を通行した場合は通行区分違反として「3カ月以下の懲役又は5万円以下の罰金」が科されることになる。

(編集部:佐久間 秀)