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パナソニック、業界初の「竹プラントオパールスピーカ」を製品化

車載利用に対応。竹由来の“プラントオパール”を混練した樹脂振動板を使用

竹の葉から抽出した「竹プラントオパール」が、クリアで原音に忠実なサウンドを生み出す
2014年3月1日サンプル販売開始

 パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、竹由来の“プラントオパール”をスピーカの振動板に使用した「竹プラントオパールスピーカ」を製品化。3月1日から自動車メーカーや音響機器メーカーなど企業向けのサンプル販売を開始する。製品はスピーカユニットとして供給し、価格は個別相談となる。

 同社ではこれまでもスピーカーの樹脂振動板に竹繊維と竹炭を練りこんだ製品をリリースしてきたが、新製品ではさらに竹の葉に分布する釣り針状の硬い材料「竹プラントオパール」を混練。振動板の剛性を高めて曲げ弾性率、音速が向上し、これによってひずみの少ないクリアな音と、原音に忠実な音質再生を実現している。

 天然繊維である竹は無機質の素材(鉱物の粉末、ガラス、アルミナなどの粉末や繊維)と比べて製造時のエネルギー消費が小さく、また同じく天然繊維としてスピーカーに使われることも多い木材と比べて生育が早いことから、持続的な再生産が可能な資源であり、環境負荷が小さい製品であるとアピールしている。

基本物性

本製品従来品従来品(参考)
振動板材料竹プラントオパール・竹炭・竹繊維 混練樹脂竹炭・竹繊維 混練樹脂無機質フィラー 混練樹脂
比重1.1~1.20.98~1.21.2~
内部損失(tanδ)0.06~0.0750.05~0.0650.04
曲げ弾性率(MPa)6500~75004000~55004000
音速(m/s)2200~25002000~23002000

(編集部:佐久間 秀)