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マイクロソフトのWebブラウザ「Internet Explorer(インターネットエクスプローラー)」を最新の状態で利用する

Windows 7+Internet Explorer 11のアップデート方法を画面で紹介

2014年5月2日セキュリティ更新プログラム公開

最新のセキュリティ情報 MS14-021に対応したアップデート適用したInternet Explorer 11。KB2964358が適用されているのが分かる。KBはKnowledge Base(サポート技術情報)を表す

 Microsoft(マイクロソフト)のPC用OS「Windows(ウィンドウズ)」に標準で付属しているWebブラウザ「Internet Explorer(インターネットエクスプローラー)」に、Webサイトに悪意のあるプログラムが仕込まれていた場合にそれが実行されてしまう脆弱性が発見され、社会的に大きな話題となっていた。
 Microsoftは5月2日に、この問題に対応するセキュリティ更新プログラムを、Windows XP~Windows 8.1、Internet Explorer 6~11用に配布。その辺りの経緯は5月2日に掲載した記事をご覧になっていただければありがたい。

●マイクロソフトのWebブラウザ「Internet Explorer」のゼロデイ脆弱性問題への対応とこれから
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20140503_647006.html

●マイクロソフト セキュリティ情報 MS14-021 - 緊急
https://technet.microsoft.com/library/security/ms14-021

 Windows Updateの自動アップデートの機能をオンにしておけばセキュリティ更新プログラムが自動的に導入され、今回の脆弱性への対応は終了する。本記事では、そもそもどのようにアップデートしたらよいか迷っている人のため、アップデート方法を画面で紹介していく。OSは企業ユーザーを含め現在もっとも利用者数が多いであろうWindows 7を、Internet Explorerは最新のセキュリティ技術などが採り入れられているInternet Explorer 11を例に取り上げる。メーカー製PCでは独自のアップデートプログラムを持っている場合があるほか、企業ユーザーの場合はアップデートプログラムの導入が管理されている場合がある。Windows 7+IE 11の代表的なアップデート方法と思ってご覧になっていただければと思う。

Windows 7+IE 11

 記事作成に使用したOSはWindows 7 64bit版。Windows 7は初期状態ではInternet Explorer 9が導入されており、Internet Explorer 11のインストール方法から示す。IE 9のまま、もしくはIE 10のままが望ましい人は、IE 11のインストールブロックについて読み飛ばしていただきたい。

●Internet Explorer 11の導入

IEのサイト(http://windows.microsoft.com/ja-jp/internet-explorer/download-ie)をWindows 7+IE 9で見るとIE 11のダウンロードを即す画面が現れる。ChromeやFirefoxでは別の画面となるので注意
「Internet Explorer 11の入手」を押すとこの画面に。ハイライトされている「Internet Explorer ライセンス条項」を確認し、問題なければ「インストール」ボタンを押す
Internet Explorer 11をインストール中
Internet Explorer 11をインストール後は再起動が必要となる。「今すぐ再起動する」がお勧め
再起動後システムを更新していた
Internet Explorer 11を無事インストールできた。ただし、Internet Explorer 11の初期導入後は、脆弱性が残っている状態かもしれない。必ずWindows Updateを行って、最新の状況になっているか確認する

●Internet Explorer 11を最新の状態へ

Windowsキーを押しスタートメニューを立ち上げる
「プログラムとファイルの検索」ボックスに「windows update」と入力すると、「Windows Update」プログラムが見つかる。入力文字は大文字小文字を問わない
Windows Updateを起動したらすでに2個の重要な更新プログラムが見つかっていた。ハイライトされている「2個の重要な更新プログラムが利用可能です」をクリック。すぐに更新プログラムを適用するのではなく、なにが適用されるのか確認しておくとトラブルが起きた際に便利
更新プログラムを確認すると、今回話題になっている脆弱性対応とは別のセキュリティ更新プログラムだった。このような問題は常に起きており、Microsoftをはじめ各Webブラウザメーカーは、常に対応する更新プログラム配布を行っている
KBナンバーを確認できたので、「更新プログラムのインストール」を押してプログラムのインストールを行う。トラブルなく更新プログラムのインストールを終えるコツは、Windows Update以外のプログラムをすべて閉じておくこと。画面ではIEが動いているが、これはあまりよくない例
更新プログラムのインストールを終えると、再起動を促す画面が表示される。「今すぐ再起動」をクリック
再起動後、再びWindows Updateを起動して、左ペインの「更新プログラムの確認」(赤枠の個所)をクリック。更新プログラムの検索が行われる
1個の重要な更新プログラムが見つかった
内容を確認すると、今回の脆弱性に対応するセキュリティプログラム(KB2964358)だった
「更新プログラムのインストール」を押してプログラムをインストールする
更新プログラムのインストール中。Windows Update以外のプログラムを実行しておらず(正確には、さまざまなサービスが動いてはいるものの)、負荷の低い状態でインストールを行っている
途中、復元ポイントの作成が行われていた
復元ポイントの作成後、実際のインストールが開始された
再起動を促す画面が表示されるので、「今すぐ再起動」をクリック
再起動後、再びWindows Updateを起動して、左ペインの「更新プログラムの確認」(赤枠の個所)をクリック。更新プログラムの検索が行われる
今度は更新プログラムが見つからず、「Windowsは最新の状態です。」と表示された。この画面が出るまで、何度でも更新プログラムの確認を行ってほしい
Windows Updateの画面で左ペインにある「更新履歴の表示」をクリックすると、これまでに適用した更新プログラムの一覧が見られる
Windows Updateの画面で左ペインにある「設定の変更」をクリックするとこの画面に。重要な更新プログラムの個所を、「更新プログラムを自動的にインストールする(推奨)」にしておけば、重要な更新プログラムが自動でインストールされるようになる。Microsoftの推奨設定だ

 以上、画面で簡単にアップデート方法を紹介したが、ポイントは2つ。Windows Updateを実行する際はなるべくほかのプログラムを実行しておかないことと、「Windowsは最新の状態です。」が表示されるまで「更新プログラムの確認」を行うこと。ある更新プログラムをインストールしたら、次の更新プログラムが必要になることはよくあることなので、更新プログラムの確認は何度も行ってほしい部分だ。

 これはWindowsやInternet Explorerに限らずChromeやFirefoxも同様で、日々増え続ける悪意のあるWebサイトに対応する努力が行われている。実際、Firefoxについても、先日29.0という大幅なアップデートバージョンがリリースされたばかりだ。

 Windowsや、Internet Explorerをはじめとする各種Webブラウザを常に最新のものにして、Car WatchをなどのWebサイトを楽しんでいただければと思う。

これはWindows 8.1でのWindows Update画面。Windows 7とほぼ同様の項目がならぶ。「今すぐチェックする」を押せば、更新プログラムの有無の確認が行われる
Windows 8.1での更新の履歴確認画面。上から2つめにKB2964358の適用履歴があり、今回の脆弱性問題に対応できていることが分かる

(編集部:谷川 潔)