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NEXCO中日本、舞鶴若狭自動車道 小浜IC~敦賀JCT開通式&通り初め開催
7月20日15時には「つながる、広がる、若狭へ。」の舞若道全通へ。
(2014/7/20 14:04)
NEXCO中日本(中日本高速道路)は7月20日午前、15時に開通する舞鶴若狭自動車道 小浜IC(インターチェンジ)~敦賀JCT(ジャンクション)の開通式を美浜町総合体育館で、通り初めを三方五湖PA(パーキングエリア)近くの高速道路本線上で開催した。
舞若道は小浜IC~敦賀JCT開通によって全線開通し、中国自動車道 吉川JCTから舞若道を使えば、兵庫 宝塚近辺や大阪、京都を迂回することができ、関西・中国~北陸間の走行距離が約30km短縮される。高速道路は最短距離計算が行われるので、北陸道 金沢西IC~山陽道 山陽姫路西IC間の場合は、舞若道ルート、名神高速ルートとも普通車8370円が7790円に引き下げられる。
開通式では最初に、福井県3区選出の衆議院議員であり、国土交通副大臣でもある髙木毅氏が挨拶。高速道路民営化の折にはできないといわていた舞若道が全通することにあたり、地権者や地元の関係者にお礼を述べ、その意義について語り始めた。髙木毅氏はこの開通で近畿環状高速ネットワークが完成するといい、琵琶湖をぐるりと高速道路がとりまくようになる。近畿環状高速ネットワークは、現在関西地区で進められている関西4環状ネットワークとは異なり、さらに広域な高速ネットワークの概念といえるだろう。
これにより、福井県だけでなく近畿圏、ひいては日本にとっても意義のある道路の完成となり、経済面でのよい影響にも期待した。また、福井県では木ノ芽峠を境に嶺北、嶺南といわれているが、この嶺北・嶺南が高速道路で結ばれることで福井県全体の発展を期待したいとした。
次に、福井県知事である西川一誠氏が挨拶。西川知事は距離の短縮に加え、時間が短縮されることで、嶺北・嶺南の一体感が進むとした。そのほか、舞若道には舞鶴、天橋立、越前と日本海屈指の観光エリアが連なることから観光客の大きな増加が見込まれるという。2015年春には北陸新幹線の金沢延伸、中部縦貫道の延伸なども控えており、そこから一歩脚を伸ばして若狭路を味わってほしいと語った。
続いて、衆議院議員 山本拓氏、衆議院議員 助田重義氏、参議院議員 滝波宏文氏が挨拶。それぞれお祝いの言葉を述べた。工事概要はNEXCO中日本 敦賀工事事務所 宇野秀保所長が解説、開通式の最後はNEXCO中日本 代表取締役社長CEOの宮池克人氏が挨拶を行った。
通常開通式の終了後は開通する高速道路本線に移動して、挟み入れ式(テープカット)や久寿玉開披が行われるのだが、あいにく20日の午前中は大雨。久寿玉開披はキャンセルとなり、挟み入れ式が美浜町総合体育館で行われた。
一転して晴れとなった通り初め式
挟み入れ式の後の通り初め式は、雨の中でも行えるため三方五湖PA付近の高速道路本線上で実施予定となっていたが、挟み入れ式が終わった11時頃には雨はやみ空には青空が広がった。この日は三方五湖PAを中心に一般参加者のウォーキングイベントなども行われており、通り初め式は一般参加者も祝う形で実施された。
通り初め式は、福井県警のパトカーを先頭に、NEXCO中日本の車両が先導。その後、消防車、救急車と続くのが通例だが、運送会社のトラックを挟んで消防車、救急車と続いた。北陸方面と中国方面を直結する舞若道全通は京阪神の渋滞バイパス線の完成でもあるので、物流業界の利用に対する期待の現れなのだろう。多くの一般参加者も楽しそうに通り初め式を見学していた。
この後、高速道路本線、三方五湖PAなどの化粧直しを行って、7月20日15時に舞若道 小浜IC~敦賀JCTは開通することとなる。