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「GAZOO Racing 86/BRZ Race」に元プロ野球 山﨑武司選手が参戦

初戦は7月26日の富士スピードウェイ。有料の一般参加プログラムも発表

「GAZOO Racing 86/BRZ Race」に参戦する山﨑武司選手
2014年7月23日発表

 7月23日、元プロ野球選手の山﨑武司選手が「GAZOO Racing 86/BRZ Race」に参戦を発表した。所属するチームは「CABANA RACING with P.MU(カバナレーシング・ウィズ・プロジェクトミュー)」で、TOYOTA 86 Racingに乗り、7月26日の第6線を初戦として、今シーズンは第7戦、第10戦を走行する。

 山﨑選手の参戦発表は東京・お台場にあるトヨタのテーマーパーク「MEGA WEB」で行われ、同時に山﨑選手のように86でレースに参戦したい人への有料の参戦プログラム「GAZOO Racing チャレンジプログラム」も発表された。

86レースを盛り上げていきたい

 発表会場には、この日、初めて着用するというレーシングスーツをまとった山﨑選手が登場、抱負を語った。山﨑選手は中日ドラゴンズ、オリックス・ブルーウェーブ、楽天イーグルスの3チームで活躍、セ・パ両リーグでホームラン王を獲得した実績がある。2013年をもってプロ野球選手を引退、現在45歳で野球解説者。一方で5000台以上のミニカー収集や、ランボルギーニ・アヴェンタドールを所有するなどクルマ好きとしても知られている。

 山﨑選手の乗る86 Racingのカーナンバーは「7」。楽天~中日(第2期)の背番号と同じ数字。レーシングスーツにも「7」の背番号が書かれている。山﨑選手の参戦には、今回の発表会の司会をしたレーサー鹿島氏がプロデューサー兼コーチとなり指導、スポーツドライビングの練習や、A級ライセンスの取得を行った。なお、今シーズンの参戦は3レースで、以下の3つとなる。

●山﨑武司選手の参戦予定

 日付サーキット
第6戦7月26日富士スピードウェイ
第7戦9月20日~21日富士スピードウェイ
第10戦11月8日~9日鈴鹿サーキット

 山﨑選手は「スポーツ界というのはルールやマナーが大切、そういうのを覚えてレースに出たい。野球も一緒ですが、冷静さをもって、走っていかないといけないと肝に命じていく」と取り組む姿勢を語り、レースの目標については「優勝……というのは大それた話なので、まずは楽しみたい。プロ野球ではなかなか楽しむということができなかったので、レースでは楽しむ、そして、人に迷惑をかけない。事故をせずによい成績を上げるというのが一番。サポートしてくれる裏方さんに敬意を払って“今日一日良かったね”と言えるレースをしたい」と語った。

 すでに2回の練習走行を行ったという86 Racingについては「初めて乗ったときに思ったことは、曲がるし、止まるということ。レースというのは何億円もするようなクルマが、止まって、曲がって、加速するイメージがあったが、86は曲がって止まる」と感想を述べた。

 また、今後の話として将来出たいレースはと聞かれ「最後にF1出ますか? それには60kgくらいダイエットしないといけないですね……」と冗談を言うものの「86のレースを大いに極めていきたいなと思います」と話し、まずは今回のレースに真剣に取り組む姿勢を見せた。

 なお、司会のレーサー鹿島氏によれば、富士スピードウェイでの1回目の練習走行ではベストタイムが2分21秒くらい。2回目では驚くほど上達し2分15秒台を連発し14秒台に迫るほどだったという。

山﨑武司選手
レーシングスーツの背番号は7
練習走行の様子がビデオで紹介された
山﨑選手の乗る86 Racing、カーナンバーは「7」、ナンバープレートも「7」
山口ナンバーなのはチームにディーラーの「トヨタカローラ山口」が参加しているため
ロールケージや4点式シートベルトの装備が86 Racingの特徴

39万7000円で車両、レッスン、タイヤ代込みのプログラム

 この日、同時に発表されたモータースポーツに夢や憧れを抱いているクルマ好きのチャレンジをサポートする新プログラム「GAZOO Racing チャレンジプログラム」は39万7000円(税別)の有料プログラム。GAZOO Racing 86/BRZ Raceに必要なレース用車両、メカニックなど一式を事務局が用意、レーシング走行のためのプロドライバーによるレッスン、参戦までをサポートする。

 費用にはレース車両の利用料と対人・対物・人身・車両保険(免責20万円)と、レース仕様チューンナップ、タイヤなどの消耗品、GAZOO Racingスポーツドライビングレッスンへの参加、GAZOO Racing 86/BRZ Race参戦費、帯同するアドバイザー、メカニックまで含まれる。

 参加者は参加費のほかはレース規定に準じたレーシングスーツ、ヘルメット、シューズ、グローブ、アンダーウェアなど身につける装備品と開催地までの交通費や宿泊費を用意すればよく、装備品についてはオプションでレンタルなどの相談も可能。

 申し込みは7月24日の10時から、FAXまたはメールでGAZOO Racing チャレンジプログラムに申し込む。その後事務局で書類審査の上で参加者を決定する。詳細は下記URLを参照のこと。

●GAZOO Racing チャレンジプログラム
http://gazooracing.com/detail/3579746

 2014年度の参加者枠はレースごとに2名。これは車両の用意が2台ということが理由。2014年度は初年度ということからレース参戦準備がある程度整っている人を対象とし、(1)21歳以上、(2)JAF公認レース未経験者、(3)国内A級ライセンスを取得(レース申込日までに)(4)レース参加可能なスキルを備えている、の条件を満たすことが必要。なお、2015年度以降はより参加を広げるため条件を変更予定、台数も変更となる可能性がある。

 発表会では、インストラクターを代表して井口卓人選手が登場、プログラムのアピールを行った。レースを始めたいという人が、最初に何をしたらよいか、誰に相談したらよいか。また、実際の参戦にあたってスポーツドライビングの方法をどう覚えていくかなどがわかないとし、これを解決するプログラムだとした。

 さらに井口選手は「レッスンプログラムだけでなく、レースに出られて、タイヤなどの消耗品が含まれているので、間違いなく格安」と費用面のメリットを強調、車両保険がかけられている点も「みなさん、いちばん不安なところだと思うので、安心です」とよさを訴えた。

 また、井口選手は「自分が操っている気分、楽しい気分になれるクルマは今までなかなかなかった。ノーマルの86を街で乗っても楽しいが、レース車はそれが研ぎ澄まされるので、86の走りが楽しいなと思った方はトライしてほしい」と語り、参加を呼びかけた。

●2014年のGAZOO Racing チャレンジプログラム

 GAZOO RacingスポーツドライビングレッスンGAZOO Racing86/BRZ Race
第1回8月4日 岡山国際サーキット9月6日~7日 岡山国際サーキット
第2回8月14日 オートポリス10月12日 オートポリス
第3回9月2日 筑波サーキット9月20日~21日 富士スピードウェイ
第4回10月29日 鈴鹿サーキット11月8~9日 鈴鹿サーキット

※各回の申込み締切日は、第1回:7月28日、第2回:8月5日、第3回:8月25日、第4回:10月20日

プログラムの特徴
インストラクターを代表して井口卓人選手が登場した
プログラムに含まれる内容、井口選手曰く「間違いなく格安」
参加資格。ただし各レース2名に限定される
プログラムの説明を行う井口卓人選手(右)と司会のレーサー鹿島氏(左)
プログラムのデザインが施された86 Racing

(正田拓也)