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日産、シリーズハイブリッドEVのスポーツクロスオーバー「グリップス コンセプト」

レース用自転車から着想を得た「装甲被覆材」ボディーとインテリアデザイン

2015年9月15日(現地時間)発表

 日産自動車は9月15日(現地時間)、同日から独フランクフルトで開幕したフランクフルトモーターショー2015(IAA2015)で、スポーツクロスオーバータイプのコンセプトカー「Gripz Concept (グリップス コンセプト)」を世界初公開した。

 4100×1890×1500mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2580mmというボディーを与えられたグリップス コンセプトは、日本と欧州のデザイナーが共同でデザインを制作。コンパクトクロスオーバーが持つ性能と実用性、スポーツカーが持つワクワク感とパフォーマンスを兼ね備えたモデル。日産のデザインコンセプト「エモーショナル・ジオメトリー」を採用するアグレッシブな外観に加え、EV(電気自動車)の「リーフ」などで培ってきた技術をベースとするシリーズハイブリッドEVシステム「Pure Drive e-Power」を搭載することも大きな特徴となっている。

「Pure Drive e-Power」ではリーフと同じ大容量モーターを採用し、最高出力80kW、最大トルク254Nmを発生。搭載するガソリンエンジンで走行するための電気を発電する独自のシステムを採用している。制御にも長年のEV開発で手に入れたさまざまな技術を統合して投入し、圧倒的な静粛性と優れた燃費効率、スムーズで素早いリニアな加速を可能とする。

スポーツクロスオーバータイプのコンセプトカーとして世界初公開されたグリップス コンセプト

 フロントマスクではブーメラン型のランニングランプと「Vモーショングリル」が個性を強調しつつ、バンパーに埋め込まれたハイビームとロービームを搭載する長方形のライトに、面を向いたカメラを設置。運転シーンが録画可能となっており、ドライブ中の風景を世界中にライブ映像で流すことで、友人たちがパソコンやタブレット、スマートフォンなどを使ってドライブ中のようすをリアルタイムで追体験できるようになっている。

 Aピラーをマットブラック処理してフローティングルーフを表現するルーフでは、光沢のあるパネルを中心に、両側の座席の上部に鉛のようなグレーの複合パネルを使用。車両後方に向けてルーフを絞り込み、テールランプと一体化させてブーメラン型のフロントランニングランプとデザインを合わせている。エキゾーストパイプは台形状にしてリアバンパーに組み込んでいるほか、3スポークの22インチホイールはレース用自転車から着想を得た形状としている。

 基本骨格は「ハイテクでありながらシンプル」という相反する要素を両立させるレース用自転車から着想を得て、カーボンフレームの上に表情豊かなボディーパネルを「装甲被覆材」のように被せて形成。ボディー両サイドに設定されたドアは、フロント側がガルウィング式、リア側が後方に開くハーフドアを組み合わせ、Bピラーレスの観音開きスタイルとなっている。

ドアが前後に開き、Bピラーのない観音開きスタイルのボディー
大径の22インチホイールはレース用自転車から着想を得た3スポークスタイル
ガソリンエンジンで発電した電力で走行するシリーズハイブリッドEVシステム「Pure Drive e-Power」を搭載
グリップス コンセプトの走行イメージ

 インテリアもレース用自転車をイメージした「機能性を持たせたシンプルさ」をテーマにデザイン。センターコンソールと前後シートはレース用自転車のサドルからインスピレーションを受けた形状としており、3スポークのステアリングも自転車のタイヤ&ホイールをイメージさせるもので、タイヤのサイドウォールに設定した特注グラフィックをステアリング上に再現している。

 インパネデザインにはほかの日産車でもすでに採用されている「グライディングウィング形状」を採用して力強さとシンプルさを両立。車内の色遣いや素材などにはマットグレーと深い赤みがかったオレンジの色のコンビネーション、露出したタイヤチューブやバケットシート、レイヤー状のデザインなどを使ったレース用自転車の持つ雰囲気を表現する。

 この初公開を受け、日産自動車 専務執行役員 チーフクリエイティブオフィサーの中村史郎氏は、「日産は『キャシュカイ』や『ジューク』でコンパクトクロスオーバー市場を開拓してきました。このセグメントは、他の自動車メーカーも参入してきていることで、成長を続けています。このコンセプトカーは、こうしたモデルの次期型として開発したものではなく、我々がコンパクトクロスオーバーというセグメントでどこまで挑戦できるか、その極限を表しています」とコメントしている。

グリップス コンセプトのインパネデザイン
レース用自転車のサドルからインスピレーションを受けたというセンターコンソールがキャビン中央を縦断
ステアリングは側面にトレッドパターン風の凹凸を設定
クロノグラフ風のメーターデザインを採用
車内の要所に円形のモチーフが使われている
独立した4座式のシートもレース用自転車のサドルをイメージしたデザインとなっている
Introducing the Nissan Gripz Concept, a Radical Sports Crossover(3分6秒)
Nissan Gripz Concept(1分3秒)

(編集部:佐久間 秀)