写真で見るメルセデス・ベンツ「CL 63 AMG」


 メルセデス・ベンツ「CL 63 AMG」は、2ドアハードトップのCLクラスに、5.5リッターツインターボV型8気筒DOHCエンジンを搭載したハイパワーなモデル。同じボディーにV型12気筒エンジンを搭載した受注生産の「CL 65 AMG」も用意される。

 排気量は従来モデルの6.3リッターから5.5リッターにダウンサイジングされたものの、ツインターボチャージャーとインタークーラーの追加により、最高出力は400kW(544PS)/5250-5750rpm、最大トルクは800Nm(81.6kgm)/2000-4500rpmと、従来の6.3リッターエンジンに比べて、出力で14kW(19PS)、トルクで170Nm(17.4kgm)向上した。

 また、CL 550 ブルーエフィシェンシーと同様にスプレーガイデッド・ガソリン直噴式燃料噴射システムやマルチスパークイグニッションを採用し、従来のトルクコンバーターに替えて湿式多板クラッチを使った7速AT「AMGスピードシフトMCT」を採用、電子制御可変吸気システム、アイドリングストップを実現するECOスタートストップ機能の搭載により、燃費は9.52km/L、CO2排出量は欧州EU5をクリアした244g/kmと、従来に比べて50%以上改善した。また、AMGスポーツエグゾーストシステムが装着される。

 外観では、バンパーやフロントグリルを新デザインに変更したほか、前後ライトにはLEDを採用したほか、新デザインのアルミホイールを採用した。

 また、CL 63専用オプションとして「AMGパフォーマンスパッケージ」(80万円)が用意されている。エクステリアやインテリアに専用パーツが装着されるほか、エンジン出力をさらに向上し、最高出力はノーマル比20kW(27PS)増の420kW(571PS)/5500rpm、最大トルクはノーマル比100Nm増となる900Nm/2250-3750rpmを発生する。

 安全装備では対向車や先行車を眩惑しないように照射範囲を自動的で連続的に調節する「アダプティブハイビームアシスト」、長時間走行時にドライバーの疲労や眠気を検知して注意を促す「アテンションアシスト」、夜間走行時に車両前方90mまでの範囲を映して歩行者をフレームで強調する歩行者検知機能を加えた「ナイトビューアシストプラス」を標準装備する。

 また、走行中にレーンを逸脱するとドライバーに警告すると同時にブレーキを操作して車両を元の車線に戻す「アクティブレーンキーピングアシスト」と、ミリ波レーダーを使用し完全停止にも対応した自動追従型クルーズコントロール「ディストロニック・プラス」を備えた「ドライバーズアシスタンスパッケージ」もオプション設定される。

 車体のサイズは、5110×1870×1420mm(全長×全幅×全高)、重量は2150kg。乗車定員は4名。価格は2275万円。ハンドル位置は左のみ。

 ボディーカラーは、マグネタイトブラック、オプシディアンブラック、コルネタイトブルー、ベリクレースグリーン、タンザナイトブルー、フリントグレー、ペリドットブラウン、カーネリアンレッド、イリジウムシルバー、パラジウムシルバー、ダイヤモンドホワイト(有償)の11色。パネル素材はダークウォールナットウッド、ウォールナットウッド、ブラウンポプラウッド、ブラックアッシュウッド、AMGカーボンインテリアトリム(有償)の5種類、インテリアカラーは本革(セミニアンレザー)または本革(セミニアンレザー)フルレザー使用が選択でき、カラーはともにブラック/ブラック、カシミヤベージュ/サバンナベージュ、アルパカグレー/パサルトグレー、サハラベージュ/ブラック、オーベルジン/ブラックの5色が選択できる。

 今回の試乗車のボディーカラーは有償色のダイヤモンドホワイト、内装色はカシミヤベージュ/サバンナベージュ。AMGパフォーマンスパッケージを装着する。オプション装備総額144万円で、計2419万円となる。

CL 63 AMGの外観はラグジュアリークーペとして、高級感とスポーティさが調和したデザインとなっている。バンパー下部は中央部がブラックアウトされ、精悍な印象となっている

 

フロントグリルには大型のスリーポインテッドスターエンブレムが装着され、内部にはミリ波レーダーが搭載されるヘッドライトにはLEDポジションランプが採用されたフロントウインドー上部にはナイトビューアシストプラス用のカメラなどを備える
ガラススライディングルーフを備えるフロントフェンダーには「V8 BITURBO」エンブレムが装着される
前後ウインドーを全開にするとピラーレスで窓全体がひとつのアーチを描くようにデザインされている
リアには車名と「AMG」エンブレムが装着される。テールランプもLED化されているマフラーエンドは角形
リアトランク開口部。トランクフードはほぼ垂直まで大きく立ち上がるトランクのカーペット下にはスペアタイヤが収納される
トランクには電動クローズスイッチとロックスイッチも備えるエンジンは5461ccV型8気筒エンジンにツインターボチャージャーを組み合わせ400kW(544PS)を発生するホイールはAMGパフォーマンスパッケージに含まれるオプションの20インチ鍛造アルミホイール。タイヤサイズはフロントが255/35 ZR20、リアが275/35 ZR20で、コンチネンタルの「ContiSportContact 2」が装着されていた

 

ドア開口部。ドアには油圧式のドアホールドシステムが装備され、軽い力で開けることができ、傾斜地や強風でもドアが不用意に開閉しないようになっているシートポジションの調整はすべて電動で、ドアにシートの形状をしたスイッチがレイアウトされる。運転席は3パターンのシートポジションをメモリーできるスピーカーはハーマン/カードン ロジック7サラウンドシステムで、14スピーカーが搭載される
サイドシルにはAMGロゴが配される助手席も運転席同様のシートポジション調整機能を備える。ポジションのメモリーも3種類記録できるインテリアはレザー。フロントシートはスポーティなバケット形状が採用されている
ステアリングにはインフォメーションディスプレイやオーディオコントロールスイッチなどを備える
中央のメーターはナビゲーション連動のマルチファンクションディスプレイ。ナビゲーションの右左折指示などのほか、燃費や走行距離なども漢字で表示されるステアリングホイール左下にあるライトスイッチの脇には、ナイトビューアシストプラスのスイッチを備えるナビやDVDビデオ、オーディオなどを統合した「COMMANDシステム」用8インチ液晶ディスプレイ。HDDの容量は40GBで、地デジチューナーを内蔵するほかPCカードスロットも備える
ダッシュボード中央には「IWC INGENIEUR」デザインアナログ時計を備える。カバー内にはDVDスロットとMP3再生用のPCカードスロットを備えるセンターコンソール前部にはドリンクホルダーを備える
センターコンソール中央に備えた「COMMANDシステム」用コントローラー。カバー内には電話用のボタンも備えるセンターコンソール後端にはリアシート用のエアコン吹き出し口を備えるリアシートは中央の収納スペースで仕切ら、4シーターとなっている
ウッド製のスライドカバーを備えた収納スペース
リアシートのアームレスト。前部にはスライド式のドリンクホルダー、上部には収納スペースが用意されるアームレストが収納されていた部分はトランクスルースペースとなる
ガラススライディングルーフは開閉式。スライディングシェードも備える

 


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(Photo:礒村浩一/平 雅彦)
2011年 7月 7日