写真で見るトヨタ「プリウスα」


 プリウスの派生モデル「プリウスα」は、ハッチバックだったプリウスの後方の荷室をただ大きくしたのではなく、全長、全幅、全高、ホイールベースのすべてが大きくなり、フロントマスクもプリウスの雰囲気を残しつつ、異なるデザインを採用したモデルとなっている。

 ボディーサイズは4615×1775×1575mm(全長×全幅×全高)でホイールベースは2780mm。従来型のプリウスより155mm長く、30mm広く、85mm高くなった。ホイールベースも80mm延びている。その分、重量は140~160kg重くなり1470~1490kgとなっている。

 5人乗りと7人乗りの2タイプがラインアップされるが、外見は同じ。5人乗りのリアシート後方にあったニッケル水素バッテリーをリチウムイオンバッテリーに変更するとともに小型化し、さらにフロントコンソールに配置してサードシートのスペースを確保したのが7人乗りとなる。

 パワーユニットは従来のプリウスと同じ直列4気筒DOHC 1.8リッター「2ZR-FXE」にモーターなどハイブリッド機構を組み合わせたもの。大きく重いプリウスαのためにモーターなどが一部異なる。10・15モード燃費はプリウスよりもやや低い31.0km/Lとなる。

 価格は5人乗りが235~300万円、7人乗りが300~330万5000円。価格差が大きいように見えるのは7人乗りには廉価な「S」グレードが設定されないため。同じ「G」で比べると20万円の価格差となる。

 特徴的な装備としては、G“ツーリングセレクション・スカイライトパッケージ”に装備される樹脂パノラマルーフ。従来のガラス製に比べ約40%軽量化し、パノラマルーフの装着による重心の変化を抑えている。

 なお、撮影車は7人乗りのG“ツーリングセレクション・スカイライトパッケージ”と5人乗りの「S ツーリングセレクション」。5人乗りでは主に内装の違いを撮影した。

プリウスα 7人乗り

違和感なくワゴンボディーでまとめられたプリウスα。撮影車のボディーカラーはクリアーストームメタリック
フロントマスクはプリウスと異なる新たなデザインを採用した
ヘッドランプはプリウスのデザインイメージを踏襲。廉価グレードをのぞきロービームがLEDになる
ターンシグナルランプやフォグランプはバンパー側に装備されるハイビームヘッドランプはハロゲンターンシグナルランプやフォグランプは電球タイプ
フロントグリルフロントバンパーの先端は丸みがなくフラットな形状レーダー装備車のメーカーエンブレムは凹凸がなく塗装で表現される
撮影車は樹脂製のパノラマルーフを装備。フロントウインドーは傾斜が大きいワイパーはエアロカバーを装着ターンシグナルランプをミラー部に内蔵
給油口は左側面後方に設けられるラジオアンテナは後部中央にある
垂直に近い角度に立ったリアウインドーはプリウスαの特徴クリアレンズとメッキパーツを組み合わせたリアコンビネーションランプブレーキランプはLEDだがターンシグナルランプとバックランプは電球になる
ハイマウントストップランプも装備環境対応のシールがリアガラスに貼られるリアビューカメラ
プリウスαのバッヂハイブリッド車であることを示すバッヂリアのトヨタマークは立体的なデザイン
直列4気筒DOHC 1.8リッター「2ZR-FXE」エンジン。モーター付近など高電圧のハーネスはオレンジ色
タイヤサイズは215/50 R17。グレードによって16インチタイヤ装着車もある
フロントシートまわり。7人乗り車はセンターコンソール付近にバッテリがあるため、中央の盛り上がりが大きいフロントシート
全体的にプリウスのデザインをベースにしているが、センターのスピードメーターまわりなどのデザインや、シフトレバーの位置などが異なる
パワースイッチやパーキングポジションはプッシュ式シフトレバーはダッシュボード側に付くセンターコンソールに走行モード切替ボタンが並ぶ
スピードメーターまわりにひさしが付いたエアコンは大きな丸いつまみで操作ができる新しい操作方法パワーウインドーやミラーのリモコンはドア側で操作できる。ETCはビルトインタイプ
DCソケットやUSBポートを装備プリウスαはAT車なので2ペダル。左端のべダルはパーキングブレーキペダル
グローブボックスの収納は上下に2つセンターコンソール下にバッテリーを搭載するので物入れは最小スペースカップホルダーを助手席側に装備
バイザーとルームランプ類フロントガラスが大きくもともと明るい内装だが、パノラマルーフによりさらに開放感は高まる
樹脂製のルーフは軽量化に一役買った。開口部分のみ段差があるリアドア用のガラスはほぼオープン状態になるキーを持っていればエンジンをスタートできるスマートエントリー&スタートシステムを装備
リアゲートを開けた様子
シートアレンジは多彩。サードシート、セカンドシートを畳むと広大なスペースが出現する
2~3列目のシートをすべて倒した状態サードシートの後ろに収納スペースがある収納部のトレイを外すと、パンク修理キットなどを収納するスペースが別にある
サードシートセカンドシート
セカンドシートは収納式のセンターアームレストが用意される2段階で背もたれを前に畳むことができる背もたれを畳んだ状態
スピードメーターは7セグメント表示によるデジタル数値を表示。オドメーターや瞬間燃費計なども同様に表示するオプションの「HDDナビゲーションシステム&プリウスα・スーパーライブサウンドシステム」の7型液晶画面。タッチパネル式情報表示画面
G-BOOK対応で通信でさまざまな情報を得られる
交通情報も充実詳細な天気予報は長距離ドライブに便利な機能G-GOOKではさまざまなコンテンツが用意される
ニュース情報をいつでも得られる目的地設定もさまざまな方法で選べる
ラジオは放送局名で選べるポータブルオーディオの接続にも対応地上デジタル放送の受信にも対応。撮影車はB-CASカードを装着していなかった

プリウスα(5人乗り)

5人乗りと7人乗りで外見に違いはない。ホワイトパールクリスタルシャインが5人乗りの「S ツーリングセレクション」5人乗りはセンターコンソールが小型化されているコンソールの前のトレイも大型になり、小物が置けるほか、コンソール内も収納スペースとなっている
運転操作まわりのパネルやデザインは同一5人乗りのリアシート。7人乗りのセカンドシートと同じだセンターアームレストが装備される
背もたれを倒すことで荷室が広がるシートは前後にスライドするヘッドスペースが広く窮屈さはない
リアシートのアレンジはシートを倒すのみのシンプルな構造
荷室にニッケル水素バッテリーを搭載する5人乗りだが、収納スペースは十分
収納スペースのトレイを外せばパンク修理キットが顔を出す

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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2011年 10月 12日