写真で見るアルファ ロメオ「ミト」


 ベイビーアルファの異名で登場したアルファ ロメオ「ミト(MiTo)」。その名のとおりコンパクトなアルファ ロメオだが、最高出力114kW(155PS)のターボエンジンを搭載するなど、走りにも抜かりはない。

 サイズは4070×1720×1475mm(全長×全幅×全高)。全長こそ約4mとコンパクトだが、横幅の関係で3ナンバーとなる。全高が1475mmと高めなこととヘッドライトまわりやグリルの縦長なデザインから、見た目はよりコンパクト。スタイリングはアルファ ロメオのフラッグシップ「8C コンペティツィオーネ」の前後マスクのイメージを保ちながら、キュートなコンパクトカーにまとめあげた。

 最高出力114kW(155PS)/5500rpm、最大トルク201Nm(20.5kgm)/5000rpmの1.4リッター直列4気筒 DOHC 16バルブ ターボエンジンを搭載し、6速MTを介して前輪を駆動する。ダイナミック(D)/ノーマル(N)/オールウェザー(A)の3つのモードをスイッチで切り替えられる「アルファ ロメオD.N.A.システム」を備え、ハイパワーなドライブから空転しやすい悪天候までサポートする。

 現在のところトランスミッションはMTのみのラインアップとなるが、ATの導入も予定されている。

 なお、MiToという名前は、アルファ ロメオのデザインセンターがある「ミラノ」と生産地の地名「トリノ」を合成したものだ。

撮影車のボディーカラーは「アルファ レッド」。現在のところミトのカラーは通常3色。このほかにビアンコスピノ ホワイト、エトナブラックが選べる。全高が1475mmと高いこともあり、全幅が1720mmと3ナンバーサイズでありながらコンパクトに見える

 

フロントマスクは盾状のグリルに丸いヘッドライト。プロジェクタータイプのロービームがヘッドライトにキュートな表情を与えている
ヘッドライトは下部にHIDでプロジェクタータイプのロービーム、その上にハロゲン電球によるハイビーム、電球タイプのウインカーが並ぶ。ハイビームの上にスモールライトがあるが、スモールライトだけを点灯することはできない
ロービームは点灯直後に上下に動く。フォグライトはバンパー下部に装備されるヘッドライトウォッシャーも装備される
盾状のグリルの上部にはアルファロメオの紋章を配置サイドウインカーはフェンダーに電球タイプのものを設置
フロントウインドーからはダッシュボード上面の模様がよく見えるミラーはボディーカラー同色。特別仕様車などではメッキタイプもあるミラーの外側には広範囲を映し出す湾曲処理が施されている
給油口のフタはロックなし。キーでキャップのロックを解除するタイプリアウインドウにはワイパーを装備。内部には大型のトノボードが装着されるルーフ後方にはラジオアンテナを装備
ドアハンドルはメッキタイプハイマウントストップライトはスポイラー内にある。LEDで点灯する下部のライトはフィアット系のクルマの流儀どおり運転席側がリアフォグ、助手席側がバックライト
テールライトは円状に配置されたLEDが赤く点灯する。ウインカーは電球となる

 

リアバンパーの下部はディフューザーをイメージしているマフラーは2本出し

 

リアゲートに付くアルファロメオの紋章は、プッシュすると開くリアゲートオープンのスイッチとなっているミトの車名ロゴマーク
エンジンルームはアルファロメオらしく赤の装飾が施されるターボチャージャーは手前側に装備される
タイヤは215/45 R17。撮影車はP-ZERO NEROが装着されていたフロントブレーキはブレンボ製対向4ピストン。アルミブロックにはAlfaRomeoのロゴが入る

 

運転席まわりは、シルバーとブラックを使い分けたデザインシートはオプションのレザーシート(20万円)を装備している。レザーシートはブラックとタン、ボディーカラーによってはレッドも選べる
ステアリングホイールは本革巻き。スポークはメタリックグレーで仕上げられている。左右にオーディオのリモコンが付いているセンターコンソールは上からエアコン吹き出し口、オーディオ(ナビゲーション)、エアコン操作パネル、D.N.A.システムの操作スイッチ、シフトレバー、サイドブレーキ、シートヒーターとなっている
写真の吹き出し口は閉じた状態。風を止めるときは閉じるシンプルな構造エアコン操作パネル。マニュアルエアコンが装備されるシフトレバー。前進6速がHパターンで配置され、後退はグリップ下のリングを押し上げて左奥に入れる
メーターパネル。左から速度計、燃料計、水温計、回転計。中央には液晶によって各種表示がなされる左側のコラムスイッチはヘッドライト。スモールライトのポジションはなく、1段ひねるとライトが点灯する。ハイビームは手前に引くことで交互に切り替わる右側のコラムはワイパースイッチ。レバーをひねることでワイパーが動作する
ステアリングの右側にはフロント/リアフォグのスイッチと、メーター中央の液晶ディスプレイの表示操作ボタンがあるドアにはカーボンを模したと思われるクロスが張られるパワーウインドーのスイッチとリモコンミラーのスイッチがある
レザーの内装。サイドにはエアバッグが装備されるべダルはアルミとなり、カーペットにはミトのロゴが入る
シートの操作は下のレバーで上下調整、大きなダイヤルがリクライニング、小さいダイヤルがランバーサポートシートにはアルファロメオの紋章の刺繍が入る
右ハンドル車のため、助手席足元にボンネットのレバーがあるグローブボックスにはETC。ディーラーオプションのカーナビ装着のため、各種接続用ケーブルが出ているダッシュボード上面にはカーボン調のクロスが張られる
リアシートは2名乗車となる。ミニマムだが居住性は悪くないリアシートの上の天井には、左右にフックがある

 

フロントの上部にはバイザーとルームライトを装備する。ライトはドア連動と左右独立点灯ができる。ミラーの根元にはシートベルト警告灯バイザー裏にはミラーを装備。ミラー利用時のライトは天井側にあるキーはフロントグリルの盾とアルファロメオの紋章をそのまま再現したデザイン
トランクルームの底は深くリアゲートの下部から30cm以上あるカバーをめくるとスペアタイヤと工具が置かれる。スペアタイヤは非常用リアシートはダブルフォールディングで畳める。左右分割ではない
フロント側から畳んだリアシートを見たところ

 

D.N.A.システムを切り替えたところ。スイッチは前後に倒して一定時間置くと切り替わり、切り替わった直後はモードがメーター内に表示される
Dモードの際はブースト計が表示されるSpeed Buzzerは設定した速度になるとブザーが鳴るAutocloseは車速感知式のドアロック
言語設定も可能。英語以外にも設定できる助手席エアバッグなども設定可能燃料残量からおよその走行可能距離を表示できる
平均燃費計。テスト車につき表示は参考にならない数値だ瞬間燃費計の機能もある走行中の平均時速。Aの表示があるとおり、Bモードにして別途計測も可能
乗り込んでドアを閉めた直後にミトが迫ってくるアニメーションが表示される。同様にエンジンを切ったときはミトが走り去る
ディーラーオプションのカーナビ。パイオニアのAVIC-HRZ099だが、オープニング画面がアルファロメオの紋章になっている操作はAVIC-HRZ099のままテレビは12セグの地上デジタル放送に対応する
そのほか、ラジオやCD、DVDの視聴に対応するCDやDVDは液晶画面が開いて挿入口が現れるステアリングコラムの上に、カーナビの音声認識用マイクが装備される

 

(正田拓也、Photo:鈴木広一郎)
2009年 11月 12日