【第51回】軽井沢にあるジョン・レノンゆかりのパン屋さんまで週末ドライブですの、の巻 |
軽井沢にあるジョン・レノンゆかりのパン屋さんをご紹介 |
ビートルズ解散後しばらく音楽活動を休止していた1976年から1979年、ジョン・レノン夫妻はまだ幼い息子のショーンくんを連れて軽井沢に避暑に訪れています。
一家が泊まっていたのは日本を代表するクラシックホテルのひとつ、万平ホテル。 その万平ホテルから600mほど離れた、夏には大勢の観光客で賑わう旧軽銀座通りにあるパン屋さんをジョンはご贔屓にしていました。
今回ご紹介するのはそのパン屋さん「フランスベーカリー」ですの。いつも自転車をこいで来店したジョンが必ず買ったというのがこちらのお店のフランスパン。30年以上経った今でも「ジョン・レノンが愛したフランスパン」としてお店の人気商品になっているんだそうです。
そのパン屋さんにはりきって朝8時半に到着したグルメ隊。店内に入ると焼き上がったばかりのパンのいい匂いが立ち込めていました。
最初に目が行ったのは、壁に飾られていたジョン・レノンの写真。“フランスベーカリーで買い物を終えたジョン・レノン 1977年夏”とあります。Tシャツにサングラスというラフな格好で、自転車のカゴには買ったばかりのパンでしょうか、紙袋が2つ。
雲ひとつない晴天なり~ | 旧軽井沢銀座通りに店を構えて60年のフランスベーカリー | 出来たてパンのよい香りに包まれていた朝の店内 |
これがジョン・レノンが買っていったというフランスパン | フランスパンと並んで人気なのがこのパンロール | 塩クロワッサンも根強い人気商品 |
「この写真はどなたが撮影されたんですの?」
3代目の田村高広さんにお聞きしてみると、
「これは、うちのすぐ隣の土屋写真館のご主人が撮影されたもので、今から20年くらい前に頂いたものなんですよ」
「サングラスで目の表情はわからないけれど、とってもリラックスした雰囲気が分かるステキな写真ですね」
「そうなんですよ。カッコイイですよね」
「失礼ですが田村さんは当時のこと覚えていらっしゃる世代ですの?」
「いえ、残念ながら私は当時まだ4、5歳でほとんど記憶がないんです。うちの両親はしっかり覚えてるみたいですけどね」
「へぇ~!うらやましいですわ~」
「本当にあのジョン・レノンが自転車に乗ってここに買い物に来てたんですね~」
ジョン・レノン談義はこれくらいにして朝食のパンを買わねば! フランスベーカリーではイートイン・スペースを併設しているので、買ってその場で食べることができますの。
創業当時から変わらない味というあんパンは137円 | デニッシュ系も豊富 | クリームパン137円。形がとってもかわいい |
併設のカフェで待ちに待った朝食ですの | いい匂いですわ~!早起きしてきた甲斐がありました | 「白いメロンパン」(158円)。これがたまらなくおいしい! |
あれもこれもと大量に買い込んだグルメ隊。まずは焼きたてのフランスパン! 香ばしいカリカリの表面、中のモチモチ感、かめばかむほどに味わえる小麦の味と程良い塩気、創業以来変わらないおいしさがにじみ出ているようでしたわ。ご自宅で食べる場合は、店内で売っているオリーブオイルをつけて食べるのがオススメとのことで、エイミー2本お買い上げ。
一方、菓子パンが大好きなゆきぴゅーは、朝からメロンパンやチョココロネという甘い系。何種類かあったメロンパンの中でもカリカリしている上部分にホワイトチョコが入っている「白いメロンパン」(158円)が特においしかったのでオススメです。
フランスパンと並んで別荘の方々に人気というのが「塩クロワッサン」。作るのに手間がかかる割には値段が安く、その上飽きが来なくておいしいパンだということで、中には150個まとめて買って行かれる常連さんがいらっしゃるんだとか。アクセントにちょこっと乗っている塩がポイント。食事パンとしてぴったりのパンでした。
塩クロワッサン。表面に塩がまぶしてあるのがわかりますか | 朝からチョココロネ!チョコクリームがどこかなつかしい味 | 定番パンロールを割ってみました。ふわっふわですの |
ワインではございません、これはフレーバーオイル。フランスパンにつけて召し上がれ♪店内で売っています(892円) | 人気のアップルパイはお土産に決定!出来立てほやほやでした | 専用の箱に入れてくださるのでおつかい物にもぴったり |
他にも60年前と変わらず、中身の餡まで全部手作りというあんパンや、お土産にオススメの「アルメット・アップルパイ」(1,050円)、“赤ちゃんからお年寄りまでおいしく召し上がれます”という「パンロール」(368円)など、選ぶのに迷ってしまうパンがずらりと並ぶフレンチベーカリー。ジョンも愛したフランスパンを買いに、ちょっと早起きしてオフシーズンの軽井沢までパンを買いにドライブなんていかがでしょうか。
1980年に惜しくも凶弾に倒れこの世を去ったジョン・レノン。生きていれば今でも夏は軽井沢に滞在して、自転車でフランスベーカリーのパンを買いにくるおじいちゃんになっていたかもしれませんわね。
フランスベーカリー
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢618
電話:0267-42-2155
営業時間:8時~17時
定休日:木曜日
駐車場なし(近くにたくさんある公共の駐車場をご利用ください)
アクセス:上信越自動車道 碓氷軽井沢ICより14km、約20分
常時約60種類のパンが並ぶフランスベーカリー。朝8時開店となっていますが、実際のところ7時にはパンは焼き上がっていて、地元の方は8時前でも買いに来られるんだとか。だからちょっと早く着いてしまっても大丈夫ですよ、と3代目。
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■プロフィール
イラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”。長野でフツーのOLをしていたが何の因果か鬼畜デジカメライターの弟子(奴隷)となり2000年に上京。日々の過酷でセクハラな毎日を絵日記で綴っているうちに絵の道に目覚め、ついに2005年独立。以降あちこちでタダでごはんを食べながらポンチ絵画家としてのお気楽な人生を歩んでいる。
女性カメラマン。カメラマンとして名を馳せるべくボスニアに戦場カメラマンとして渡るも、行った早々流れ弾に当たってしまいあえなく帰国。車にまったく興味がないゆきぴゅーとは正反対に機械モノが大好き。食べるのも大好き。封印したはずの赤いバンダナは、ネット上で復活希望の声があるとかないとか(でももうしません!)
2011年 12月 7日