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Colorio V-edition EP-10VA

世の中には「鉄ちゃん」と呼ばれる人々がいる。鉄道をこよなく愛する人々、要するに鉄道マニアの人々をそう呼ぶ訳だ。そんなことを考えていて、ふと「鉄ちゃんがいるなら、道ちゃん(みっちゃん)もいるのではないか?」などと考えるようになった。そしてCar Watch編集部には、その道ちゃんが多数生息しているらしい。

とにかく彼らは「道」が好きだ。特に新規開通した道路など、まさに大好物なのだろう。その証拠にCar Watchのお仲間であるトラベル Watchを見て欲しい。まあ道路の記事が多いこと多いこと! 例えばこの記事のテーマである新東名高速道路の「浜松いなさJCT〜豊田東JCT」間が開通しましたという話に、どれほど力を入れていることか。私も含めた一般人は「ふーん、便利になるといいね」とか「いつか通ってみたいね」程度なのだが、トラベル Watchは違う!

■2月13日15時に開通した新東名「浜松いなさJCT〜豊田東JCT」リンク集
http://travel.watch.impress.co.jp/docs/special/link/20160217_743930.html

どうしてこうなった? どれだけ好きなんですか、新しい道が? という底なしの疑問が生じるほど凄まじい取り上げ方だ。いやいや、人それぞれという言葉がある。新規開通した道が大好きな人もいるのだろう。そういった人々を温かく見守るのが私の立ち位置なのだ……とか思っていたら、Car Watchからの電話でものの見事に巻き込まれた。

「刈谷ハイウェイオアシスへ行きませんか?」
「? それはどこですか?」
「前に鈴鹿サーキットへバイクで行ったじゃないですか。その時、東名高速道路から観覧車が見えたでしょう?」
「ああ! あそこですか! そりゃ面白そうですが、何かテーマはあるんですか?」
「もちろんテーマはあります……」

はい、ここで話が繋がる。テーマはなんと「マップチャージ更新されたカロッツェリアの楽ナビで新東名高速道路の開通した区間を走りつつ、刈谷ハイウェイオアシスへ行こう!」だったのである。

新東名の新ルートに「マップチャージ」でいち早く対応したカロッツェリア「楽ナビ 」。今回はAVIC-RL99を試用した

カロッツェリアのカーナビは、マップチャージで超便利!

使いやすさの楽ナビ、先進機能のサイバーナビ。カロッツェリアのカーナビを愛用している人も多いと思うのだが、楽ナビとサイバーナビに共通する大きな特長の一つが「マップチャージ」である。最大3年間、追加料金を必要とせず、カーナビ内の地図データを更新できるのだ。通信モジュールを接続している場合はそれ経由でアップデートを行うこともできるし、パソコンとSDカードを使って更新データを入手し、それでアップデートするとこもできる。特にデータサイズが巨大になる「全データ更新」はパソコンとSDカードが必要となる。

地図データの更新ということは、変更された道路や施設のデータが地図に反映されるということだ。そう、例えば新東名高速道路の「浜松いなさJCT〜豊田東JCT+長篠設楽原PA」間、2016年2月13日15時に開通となった延長55.2キロメートルの区間(トラベル Watchを参照しました)などが更新対象である。もちろん! この記事があるということは、すでにカロッツェリアのカーナビは「浜松いなさJCT〜豊田東JCT+長篠設楽原PA」間の開通に関して、地図データの更新を終えているのだ。普段、SDカードを使って更新しているという人は、ぜひNaviStudio5のアップデートマネージャーを確認してみて欲しい。

そんな訳で私の目の前にはホンダのステップワゴン、SPADAがある。東京都千代田区をSPADAに乗って出発し、目指すは刈谷ハイウェイオアシス。

Car Watch編集部がある千代田区から出発

もちろん使用するカーナビは、カロッツェリアの楽ナビである。驚異の認識率を誇るフリーワード検索(注:通信モジュールやテザリングなどの通信機能が必要)で「刈谷ハイウェイオアシス」と言ってみる。私の場合は普段の行いも良いため、パッと「刈谷ハイウェイオアシス」がリストとして表示され、それを目的地として設定する。

もう地図データは更新してある。結果、見事に東名高速道路から新東名高速道路へと入り、浜松いなさJCTを経由として豊田東JCTへと向かい、最終的に刈谷ハイウェイオアシスへと向かうルートが表示された。距離にして300キロメートルと少し、所要時間は5時間を切っているが、休み休みのドライブになるだろう。そんなこんなで編集さんだの営業さんだの、カメラマンさんだのを引き連れた旅は始まった(といっても1泊2日なんですが)。

おっさんの華麗なるフリーワード検索が始まる

まずはメニューから「フリーワード検索」を選び……

マイクに向かってはっきりとした声で「刈谷ハイウェイオアシス」と発声する!

おっさんの美声、見事に認識された! というか楽ナビの音声認識能力が高いという話なんだけど……

選択したのはもちろん、新ルート!

どんどん行くぞ、新東名高速道路!

今や必須アイテムとなったドラレコ

実は今回のドライブには、カロッツェリアのニューアイテムがお供として同行してくれた。それがドライブレコーダーユニット「ND-DVR1」だ。フルHD、すなわち1920×1080pという高解像度に対応し(フレームレートは27.5fps)、水平視野角が120度とワイド、もちろん楽ナビと連動可能になっている。

ND-DVR1

最近、ネットを騒がせるムービーの多くがドラレコ、すなわちドライブレコーダーで録画されたものだ。今回使用したND-DVR1の場合、通常は古いデータを上書きしながら常に(連続して)録画を行っていて、クルマに衝撃を検知すると上書き対象にはならない保護ファイルとしてムービーを保存する。ということは自分のクルマに関係しないこと、目前で発生した衝撃映像も記録される場合がある。そういったムービーがネットにアップされて話題になるのだ。

もちろんドラレコ本来の目的は、ネットにアップする衝撃映像を記録することではない。例えば事故が発生した際、その状況を記録するためにある。クルマの事故は自分が加害者になる場合もあれば、被害者になる場合もある。どちらにしてもドラレコの録画はウソをつかず、客観的に事実を教えてくれる。録画がしっかり行われていれば「信号が赤だった、いや青だった」、「そっちが寄ってきた、こっちは直進していた」といった不毛な争いを避けることができるのである。そういった意味で常時録画+衝撃映像録画のドラレコは、必須アイテムと言えるだろう。

ND-DVR1の優れた点は主に二つ、解像度の高さと画角の広さだ。解像度の高さは記録されたムービーや静止画の細部をチェックする時、大変役に立ってくれる。「問題のクルマは録画されているのだけど、ナンバープレートがどうしても読み取れない」といったことも、ND-DVR1なら少なくなるだろう。画角の広さはそれだけムービーの情報量を増やしてくれる。自分では見えていなかったものも、録画されたムービーには残っている可能性がある訳だ。

このほかにもカーナビと連動してナビの画面から状況をチェックしたり、GPSデータをムービーと一緒に記録することができる。夜間でも鮮明な映像を録画できたり、エンジンが停止した駐車中でもND-DVR1に内蔵されたセンサーが衝撃を検知した際には、録画を開始してそのファイルを保護する機能なども用意されている。

ND-DVR1のカメラ部分。コンパクトで取付場所の自由度が高そうだ

記録用のMicroSDカードを収納するユニット。このデモカーの場合はセンターコンソールに取りつけられていた

車内から見える外の風景

ND-DVR1の視野がとらえる風景。視野角がかなり広い

楽ナビと連動するND-DVR1。これか解像度の設定メニュー

フルHD、1920×1080pが頼もしい

なお、ND-DVR1とは別にディスプレイ一体型、フルHD画質に対応したドライブレコーダー「ND-DVR10」という製品も登場している。こちらはコンパクトなボディにディスプレイ、GPSなどを内蔵しているので、ドラレコ単体で欲しいという人にピッタリの製品である。ND-DVR10の詳細に関しては下記リンクを参照して欲しい。

ND-DVR10

フルHD映像、ワイドダイナミックレンジ機能、エンジン連動自動録画といったND-DVR1の特長はそのまま、2.4インチ液晶やGPS搭載で単体利用可能なドライブレコーダー

関連記事:パイオニア、「駐車監視機能」も搭載するディスプレイ一体型ドライブレコーダー「ND-DVR10」

「ちょっといいかも」と思った自分が怖い

今回の目的地である刈谷ハイウェイオアシスへは日が暮れてから到着した。東京を出発したのは午後に入ってからだから、休憩を取りつつのドライブとしては悪くない流れだ。というより新東名高速道路がとにかく快適、広い上に流れがスムーズなのだから楽に運転できる。途中、浜松いなさJCTに差し掛かったあたりから編集さんだの営業さんだのが興奮し始めたのだが、あれはおそらく新規開通区間に入ったからだろう。

ついに「浜松いなさJCT」の文字が!

この看板も新しいものだと思う

東名高速道路との接続を示す看板

ナビはもちろん新ルートを表示

ついに「浜松いなさJCT」へとたどり着く!

岡崎サービスエリアに立ち寄った頃には夜でした

夜の刈谷ハイウェイオアシスもまた格別……

その日はそのまま刈谷ハイウェイオアシスを出発し、高速を降りて東海道新幹線の三河安城駅近くにある宿へと向かった。悲しいことに書かねばならない原稿を抱えた私は、食事もそこそこに宿へと戻って物書きに没頭する。そして翌朝、宿を出た我々が向かったのは、もちろん刈谷ハイウェイオアシス。

刈谷ハイウェイオアシスは、高速道路からも一般道からも利用できるレジャーエリアだ。さまざまな食を楽しめるエリアがあり、大観覧車があり、そして温泉がある。パーキングエリアのアクティビティとしては本格的なものとなっており、一般道から来て楽しむだけの価値がある。

特に気に入ったのは天然温泉「かきつばた」。充実した内風呂から露天風呂、そして屋外には足湯まで揃っている。一般道から来て楽しむのも良いだろうが、運転で疲れた身体をほぐすのには最適の施設である。じっくり天然温泉に浸かるも良し、気軽に足湯を使って足のむくみを取るのも良し。足湯は実際に利用させていただいたのだが、なんと足湯のみなら100円で利用できる。また、足の角質を食べてきれいにしてくれるという「ドクターフィッシュ」もいるらしい。

一周約12分の観覧車は床やシートが透明な素材で出来ている「シースルーゴンドラ」を選んで乗ってみよう。私は大丈夫なのだが同乗した営業さんが軽度の高所恐怖症だったらしく、とても悲しそうな顔をしていたのが印象に残っている。ちなみに晴れていれば絶景を楽しめるので気分転換にはもってこいだと思う。

食に関してはラーメンを含むさまざまなコーナーがフードコート形式で用意されているので、好みのものを選んで楽しめばいい。だが、絶対に行くべきなのは「えびせんべいの里」である。その名の通りえびせんべいを販売しているコーナーなのだが、試食が充実している上にどれを食べても美味い! しかも大きな袋に入ったえびせんべいが安い! お土産にしてもよし、自分で食べるのもよし。えびせんべいの里は必見である。

ということで、本格的に刈谷ハイウェイオアシスを楽しみましょう!

おっさん会心の笑み(の、つもり)。天然温泉「かきつばた」の足湯をいただく。

「かきつばた」には内湯だけでなく、露天風呂もある。次は中でゆっくり浸かりたいものだ。

バカと煙と高橋敏也は高い所が好き。観覧車へと向かう。

観覧車はやっぱりシースルーゴンドラだよね!(同乗した営業さんが可哀想でした……)

新東名高速道路を見渡せる絶景。

必見、えびせんべいの里。

中はまさにえびせんまみれ! 個人的にお勧めなのは「えびせんいろいろ」、コスパ最強、しかも美味!

ルールを守って楽しく試食。

一通り刈谷ハイウェイオアシスを楽しんだ後、最後に向かったのが「長篠設楽原PA(上り)」である。この長篠設楽原PA(上り)へ向かった理由というのが実に「道ちゃん」らしいもので、要するに今回のテーマである新東名高速道路の新規開通区間に出来た「新しいPA」だからというのだ。いや、いいです。もう何も言いません。黙ってあなたがについて行きます。という訳で楽ナビの目的地を長篠設楽原PA(上り)に設定、刈谷ハイウェイオアシスからはさほど遠くないのであっさりと到着した。

正直に言うと驚いた。取材日は平日だったのだが、大賑わいである。オープンしたばかりのPAということで土日はイベントをやるらしいのだが、取材はごく普通の平日。昼近くという時間帯もあるのだろうが、人が多いこと多いこと。観光目的の人もいるのだろうが、「新しいPAに来てみた」という感じの人も少なからずいたと思う。さほど大きくないレストランからは人があふれ、小さいながらも出店まであった。

ちなみにこの長篠設楽原PA(上り)周辺は「長篠設楽原の戦い」の戦跡であり、上りが武田軍、下りが織田・徳川軍というイメージになっているそうだ。そして下り側からは織田信長本陣跡に歩いて行けるとのこと。戦跡に関する看板もあって、もしかしたらそっち方向のマニアの方々もいらしていた可能性がある。また、フードコートのメニューも戦跡であることを意識していて「合戦丼」、「将軍うどん」、「奥方梅うどん」、「陣取りカレー」などなど。結構楽しいラインアップとなっていた。

さて、長篠設楽原PA(上り)の取材で今回の旅は終わりである。マップチャージでアップデートされた楽ナビの地図は、きちんと我々を導いてくれた。このように素早く地図をアップデートしてくれれば、「あ、あの新しいところへ行きたい」という時でも迷わずに済む。そして今回、ちょっと怖くなったのが「新しい所へ行くのは結構楽しい」と私自身思ってしまったこと。新規開通区間や新しいPA、そして新しいルート。小さな冒険心というか、わくわく感があるのだ。そんなことに気づかせてくれた、ショートトリップでありました。

長篠設楽原PA(上り)を目的地に

長篠設楽原PA(上り)目指して刈谷ハイウェイオアシスを出発

長篠設楽原PA(上り)に到着。

自動 販売機の上に兜がっ! しかも飲み物を買うと、自動販売機が武将みたいなことを言う!

戦跡であることを解説する看板。

私は陣取りカレーを頂きました。ボリュームもあって美味しかったのですが……

陣取り……?

帰京。お家に帰るまでが取材です。

おまけその1。カロッツェリアのデモカーだけあって、SPADAの後部に薄型サテライトスピー カー、TS-STH700を発見。両面駆動HVTユニットはワンボックスカーなどの広い車内に適しているそうだ。

TS-STH700は良い音を提供してくれるだけでなく、ブルーのイルミネーションが車内を飾っ てくれる。

おまけその2。助手席下にパワードサブウーファー、TS-WX120Aを発見。これがあるのと無いのでは、車内のサウンドに大きな違いが出る。

おまけその3。今回は使用する機会が無かったのだが、天井にフリップダウンモニターも発見 。