パナソニックの最新カーナビで東京オリンピック会場巡り♪

 そろそろクルマの買い換え時期で、一緒にカーナビも新調しようと考えているワタクシですが、はてさて、どんなナビを選んでいいのか迷い中。条件としては、シッカリと交通情報を受信&活用でき、もちろん表示も見やすく、全体的にわかりやすいナビがイイなあ、と。また、クルマの中って数少ない「大音量でサウンドを楽しめる空間」なので、音楽や映像に関する機能も充実していて欲しい感じです。

 そんなところ、インプレスの中の人が「それならパナソニックのストラーダ 美優Naviの最新モデルとかどうですか? 表示キレイだし交通情報機能も充実してますし、AV系も強いですよ。あと機能のわりにはかなり安いですし」と。

 そうなのか。じゃあ、というコトでパナソニック「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」を試用してみることに♪ 首都圏走行時のナビ機能等々を検証したいと考え、一日シッカリと走ってみることにしました。でもどうせ走るなら、2020年東京オリンピックの競技会場予定地を巡ってゆきたい!

 ルートとしては、埼玉スタジアム2002(サッカー開催予定地)→東京体育館・国立代々木競技場(卓球・ハンドボール開催予定地)→お台場(トライアスロン・水泳)→豊洲方面(オリンピック選手村と開催地の中間地点の商業施設)みたいな? ナビの実力を試すべく、なるべく下道を通って、的な? ともあれ早速試走♪ 「ストラーダ美優Navi CN-RX02WD」の実力やいかに!?

 ちなみにこの「ストラーダ 美優Navi(ビューナビ) CN-RX02WD」は、2015年10月8日発売の最新カーナビ。パナソニックのハイエンドカーナビで、2015年4月からサービスインした新交通情報サービス「VICS WIDE」に対応していたり、別売ユニットでETC2.0が使えたり、さらにはCDやDVDの再生に加えてナンとブルーレイディスクまで再生できるという充実ぶり。最新の交通情報をビシッと活用しつつ、AV系機能も活用して楽しくドライブできちゃいそうですな♪ さぁ、いざ出発!

まずは圏央道~東北自動車道を走って埼玉スタジアム2002へ

「VICS WIDE」対応でスイッと渋滞回避♪

 この「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」は、標準で「VICS WIDE」に対応しているのが特徴です。「VICS WIDE」は、2015年4月23日から提供が始まった最新の道路交通情報サービスで、従来の「VICS」にはない、さらなる実用性が注目を浴びています。

 ここで「VICS」と「VICS WIDE」の違いを少々。どちらもFM多重放送として、カーナビで受信できる交通情報ですが、受信できる情報に差があります。ぶっちゃけた話、「VICS」より「VICS WIDE」のほーがずっと多くの情報を受信でき、活用することでより効率的&現実的な渋滞回避などが可能になっています。

 まず「VICS」ですが、文字表示や簡易図形表示や地図表示で交通情報をナビ画面上に表示できます。現行の多くのナビが対応していて、画面上に「●●付近渋滞1km」とか文字が出たり、専用地図に赤色で渋滞表示が出たりする、アレです。

このように交差点ごとの渋滞情報を常に教えてくれます

 一方「VICS WIDE」では、これらに加え、新たに「一般道のリンク旅行時間(交差点間など一定区間の通過にかかる時間)の情報」「プローブによる渋滞等の情報」「緊急情報(特別警報)」「気象・災害情報」を受信できるようになりました。

 で、「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」はこれら新しい4つの情報を受信できるわけですが、とりわけ「一般道のリンク旅行時間情報」と「プローブによる渋滞等の情報」がポイント高いです。別途オプションや通信回線を追加することなく、実用的な「渋滞を回避したルート再探索(リルート)」が可能になったからです。

 まず、「一般道のリンク旅行時間情報」ですが、たとえば信号機から次の信号機までがどの程度渋滞しているかわかったりします。かなり細かい部分部分の渋滞情報となり、これを使うと「次の信号から渋滞が始まるので、右に曲がって一本向こうの空いた道を走る」という判断ができるわけです。誰が判断するの? 「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」が判断し、新たに探索したルートを自動的に提示してくれるんです!

 実際、今回デモカーで「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」を試しているときにも、この「一般道のリンク旅行時間情報」をもとにした渋滞回避リルートが行われました。前方の道が混雑しているようで、一本脇の道を走るという案内になりました。「ホントにさっきの前方の道って混んでるの?」と思って見てみたら、あらホント! 混んでる! こっちの道は空いてる♪ 凄いじゃん「VICS WIDE」そして「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」! という経験をしました。

こんな短距離であっても-2分のルートを提示してくれました!   ちなみにデモカーを返却するときには、-13分のルートを提示したそうです

 それから「プローブによる渋滞等の情報」ですが、似たシクミはこれまでにもありました。ここで言うプローブとは、「実際に走行したクルマからのデータをもとにした渋滞情報」と捉えてもらえばと思います。クルマが道路を走ると、このくらいのスピードだった、滞った、スムーズだった、という情報が得られます。そういった情報を多数集めると、「道路の渋滞状況」がわかるというシクミですな。ただしこれを活用する場合、走行中に集まった情報を提供するクルマにも、情報を得るクルマにも、何らかの通信回線が必要になりました。

 一方「VICS WIDE」の「プローブによる渋滞等の情報」は、走行中のタクシー約1万台からのデータをもとにした渋滞情報です。この渋滞情報はFM多重放送により配信され、「VICS WIDE」対応カーナビで利用できます。機器や回線を追加せず使えるのがナイスな点ですな♪ ちなみにこの「プローブによる渋滞等の情報」については、現在は東京都内のみのサービスになり、順次首都圏などに拡大していく予定だそうです。

 ほか、「VICS WIDE」対応の「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」では「緊急情報(特別警報)」「気象・災害情報」も受信できます。たとえば運転に支障をきたすような気象などの情報(大雨、暴風、大雪、大津波や火山噴火など)がポップアップ表示され警告されます。1時間の雨量が50mmを超えるなどの危険な豪雨がある場合、該当するエリアを地図上に表示してもくれます。今回の試走ではそういう状況はありませんでしたが、集中豪雨エリアの地図表示はすぐに役立ちそうな予感ですな~。

ゲリラ豪雨などの激しい大雨が降っているエリアも表示されるそうなので、コレはかなり役立つ場面がありそうです
台風や大雪をはじめ、津波の発生や火山噴火などの際に発令される特別警報(地震を除く)もポップアップで割り込み表示されるとのこと

 すぐに役立つと言えば、「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」は準天頂衛星「みちびき」の電波受信に対応しています。「みちびき」は日本のほぼ真上を通過する衛星ですが、これが出す電波を受信できる「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」は、GPSによる自車位置測位精度がより高くなっています。たとえば山間部やビルが多くてGPS電波を受信できにくいエリアでも、自車位置を見失いにくく、より正確な自車位置を割り出すことができます。

見やすい地図とわかりやすい案内、安心なサポート機能

 さて、「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」は「VICS WIDE」に対応しているだけではありません。ドライブ中に感じたのは地図の見やすさ。画面は7V型ワイドで、画素数は縦480×横800ピクセル。この高精細な表示に加え、透明度の高いクリアパネルを搭載しているので、細部まで非常に鮮明に見えます。

 そしてこの鮮明なディスプレイ上に、精細な地図とわかりやすい案内表示が出ます。たとえば、どの交差点をどちらに曲がればいいのかしっかり明示されるのはもちろん、どの車線を進むべきかも表示されます。方面看板表示なども適宜表示されますので、非常に直感的に走行ルートを見分けることができます。ジャンクションやETCゲートではリアルなグラフィックによるレーン案内がなされますが、これもわかりやすくて「◎」。

こんな感じでとてもわかりやすいのです
表示のタイミングなどを設定できます

 それから、独自のサポート機能もイイ感じです。標識や警告情報を画面表示と音で知らせる機能ですが、ドライバーへの注意喚起としてヒッジョーに実用的。具体的には、たとえば制限速度や一時停止などが表示と音で知らされます。それを見たドライバーは「あっと速度超過するところだった」「一時停止があるのか」などと気づく感じ。ドライバーの「うっかり」を防いでくれるというわけです。

 ちなみに、具体的な案内は、一時停止案内、踏切案内、合流案内、制限速度案内など多岐にわたります。また、それぞれの案内をどう出すかは個別に設定もでき、「常時出す」「ルート案内中だけ出す」「出さない」から選ぶことができます。

制限速度案内のポップアップ
合流や急カーブ注意のポップアップ

 見やすい地図とわかりやすいルート案内。それから「うっかりミス」を防ぐサポート機能。これらはとりわけ、首都圏などの交通密度の高いエリアではホントありがたいです。交通量も分岐も標識も多いので、走り慣れていないドライバーとしてはかなり焦りがちなエリアです。が、進むべき道が直感的に把握できつつ、事前に注意喚起までされますので、余裕をもった運転ができ、気分がとてもラク♪ ゆったりとドライブできました。

交通事故が発生した場所や子どもの下校時間なども案内してくれるので、見知らぬ土地を走っていても安心♪ ※この情報はETC2.0車載器接続時のみ
3D表示もイイ感じです♪   この日はどこも道が空いていて、東京体育館にもスンナリ到着。空いているのでリルートを案内しないものの、常にいろいろと案内してくれます

キビキビ動作でサクッと検索、スマホ連係も秀逸

 当たり前ですが、カーナビでは目指す場所・施設の名前や住所から目的地を検索します。「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」は動作がキビキビしていることやメニュー表示等のわかりやすさで、目的地の設定もスムーズです。目的地検索は、名称、住所、郵便番号、電話番号、周辺ジャンルから検索できるのはもちろん、ほかにもイロイロな検索方法が使えます。

 たとえば音声認識による目的地検索。ナビに話しかけるだけで目的地を探せる機能ですな。準備としては、ナビとスマートフォンをBluetooth接続し、スマートフォン側には専用アプリ「Drive P@ss」をインストール。その後は音声認識機能を使い、ナビのマイクやスマートフォンに話しかければ目的地検索ができます。

 シクミとしては、スマートフォン経由で「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」をクラウドに接続し、クラウド上で音声認識や目的地検索を行っています。ので、高度な音声認識が可能で、各種スポットのデータはいつも最新。ほか、最新の天気予報情報が得られたりもします。

対話式なので運転中でも検索や目的地設定が可能
埼玉スタジアム2002にも迷わず到着!

 音声による検索は、目的地の施設名等でもいいですし、住所でも電話番号でもOK。あるいは「近くのラーメン屋探して」とか「現在位置付近の市役所」など、条件付き音声検索も行えます。ルート案内中に「ルート沿いのガソリンスタンド」と探すこともできます。

 また、ナビに目的地を探してもらうことも。たとえば「お腹がすいた」と言えば食事ができるスポットを探してくれます。ほか、「涼しいところに行きたい」「雨でも遊べるところ」なども通じます。音声の認識率も高く、ナビと「対話」しつつ目的地検索をしていけるのでラク&スムーズに目的地を探していけます。

 それから、スマートフォン上で探したスポットを、そのままナビに転送し、目的地として設定することもできます。スマートフォンでドライブ専用アプリ「おでかけナビサポートここいこ♪」を使い、目的地やルートを検索。そのデータを「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」にBluetoothで転送できちゃうんです。事前に探しておいた目的地やルートなどを「送信予約」しておけば、クルマに乗ったらスマートフォン上の目的地などをナビへ自動転送してくれたりもしますヨ♪

 てな感じで、ヒッジョーにコナレ度の高い目的地検索関連機能。ナビ内の情報も充実していますが、それに加えてナビ内にない最新情報は、スマホ経由でクラウドから持ってくるという、今時的でスマートな情報連係がなされているわけですな。スマートフォンがあればナビに強力な通信機能が加わります。こういう手軽さ、そして「別途専用通信機器を追加する」などの煩雑さがないあたり、「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」の大きな魅力のひとつです。

フロントインフォディスプレイが激便利!

 今回のデモカーには、「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」のオプション品がフル装備されていました。いろいろな便利オプションがあるんですが、その中でも超秀逸&激便利だったのが、フロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」です。ダッシュボード上に取り付ける透明のディスプレイで、ナビゲーション関連の各種情報が表示されます。

 フロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」には多様な利便があるんですが、ナイスでグレイトでハラショーなポイントをザックリと言いますと、「運転中にナビ画面を見る必要が劇的に減少する」「ナビゲーション中にナビ本体をイジられても無問題」という感じ。サイコーにイケてる使用感でした。

 具体的に、まず「運転中にナビ画面を見る必要が劇的に減少する」ということですが、ルート案内がフロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」に表示されるんですな。ディスプレイ位置はクルマのフロントウィンドウ下部という感じなので、つまり、「運転中はだいたい前だけ見ていればOK」という感覚なんです。

フロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」。コレ、本当に見えるのかな? と思っていましたが、スゴく便利でした♪

 フツーのナビで「次の信号を左です」とか案内されると、「次の信号ってどのくらいの距離?」「交差点名はナニ?」という感じで、ナビの画面表示を見ちゃうじゃないですか。ですが、このフロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」の場合、運転中の視野上に「曲がる方向」「曲がる地点までの距離」「交差点名」「進むべきレーン」あたりまで全部出ますので、視線移動の必要ナシ! 安全! 快適! てな感じ。素晴らしい♪

 もうひとつ「ナビゲーション中にナビ本体をイジられても無問題」というコト。たとえばナビが道案内中に、助手席の人が「ちょっとナビの地図見ていい?」「周辺のスポット探していい?」的に、ナビを操作しちゃうことってアリガチじゃないですか。ドライバーとしては「……(ナビの案内表示が見えなくて困るんですけどぉ)」的な気分に。

 でもフロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」を使えば、ナビ本体がどういう表示になっても、ナビゲーション時の案内表示がそのまま表示され続けます。助手席の人にはナビで情報をたっぷり検索&閲覧していただきつつ、ドライバーはナビゲーション表示を問題なく見ることができるというわけです。これまた素晴らしい♪

 ちなみに、フロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」の視認性ですが、十分な情報量を見やすい明るさで表示してくれるので、よーく見えます。照度センサーを搭載しているので、周囲の明るさにより表示の明るさが調節され、いつも見やすい感じ。

前だけ見ていればOKなので、運転がとてもラクになります

 また、表示のオンオフも可能です。たとえば、よく使う道を案内している時はオフに、知らないエリアを案内しているときはオンにするなど、必要に応じて使い分けられます。

 もうひとつ、画面が振動しにくく、表示が見づらくなることがほとんどありません。フロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」は、手前のプロジェクションユニットから向こうのコンバイナユニットへ情報を投影するディスプレイですが、走行中に表示がブレて見えなくなるようなことはほとんどありませんでした。

 いや~コレもホント便利です。走行中にナビ本体の画面表示を見る必要性が激減するわけですが、そのラクなことラクなこと。「今この瞬間なら安全だろ」的に思っての「ナビ本体画面のチラ見」がほとんど必要なくなります。これまでは断続的に何度もあった「小さな緊張の瞬間」がなくなるので、十分な余裕をもってリラックスしつつドライブを楽しめました♪

 てな感じで、わりと駆け足でみてきた「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」。ワタクシ的な印象は、かな~りイイです。カーナビとしての完成度が高いですし、オプションのフロントインフォディスプレイ「CY-DF100D」と組み合わせると快適度と便利度がググッと高まります。スマートフォンとの連係はシンプルですが実用的。複雑さナシにスッキリと先端的機能を活用できるあたりに、強く惹かれました。

 ひと通り使ってみて「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」が正直マジ欲しくなったので、軽く検索してみたら、えっ……そんなお値段なの? みたいな「買いやすさ」もステキです。んむむ~、とりあえずクルマの買い換えは後回しにして、このナビ先に買っちゃおうかな的な気分に。

 ともあれ、「ストラーダ 美優Navi CN-RX02WD」のナビ系機能を見てきた今回に続き、次回はこのナビ独自のオーディオビジュアル性能や便利オプションを中心にチェックして行きたいと思います。乞うご期待♪

トライアスロンや水泳会場のお台場   東京オリンピックよりひと足早くオープン予定の千客万来施設。ずいぶん建設が進んでいるようです。選手村の有明に隣接し、観光スポットとしても期待されているそう

後編はこちら

(スタパ齋藤)

 

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