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【オートモビル カウンシル】戦後日本初のプロトタイプレーシングカーから最新「GT-R」まで展示する日産ブース

プリンス・スカイラインGT、プリンスR380-AI、スカイライン2000GT-Rのヘリテージカー3台を出展

2016年8月5日~7日 公開

 日産自動車は、8月5日~7日に開催されている「オートモビルカウンシル 2016」(会場:幕張メッセ)で3台のヘリテージカー、7月27日に発売した「GT-R 2017年モデル」の計4台を展示している。

 同社は2016年に旧プリンス自動車工業との合併(1966年8月)から50年を迎える。これにちなんで出展テーマを「プリンスの系譜」とし、「プリンス・スカイラインGT 第2回日本グランプリ GT-IIレース仕様車 S54A-1型(1964年)」「プリンスR380-AI 第3回日本グランプリ GPレース総合優勝車(1966年)」「ニッサン・スカイライン2000GT-R KPGC10型(1972年)」というヘリテージカー3台を出展。

最高出力419kW(570PS)/6800rpm、最大トルク637Nm(65.0kgm)/3300-5800rpmへと進化した2017年モデルのGT-R。改良型6速DCTを組み合わせ、中速~高速域でのスムーズな加速を実現。また、ボディ剛性の向上などによってタイヤの接地性を向上させ、高速走行時の安定性をより高めている
ニッサン・スカイライン2000GT-R KPGC10型(1972年)。R380用のエンジンを市販車向けに再設計した直列6気筒DOHC 2.0リッター「S20型」エンジンを搭載。最高出力は118kW(160PS)以上/7000rpm、最大トルク176Nm(18.0kgm)/5600rpmを発生

 プリンス・スカイラインGT 第2回日本グランプリ GT-IIレース仕様車 S54A-1型は、1964年5月3日の第2回日本グランプリ「GT-IIレース」での優勝を目指してプリンス自工が製作したスペシャルマシン。スカイライン1500(S50型)のホイールベースを200mm延長してグロリア用6気筒「G7型」エンジンを搭載して100台を製作。レース直前の5月1日に発売して出場資格を得たというモデルで、参戦車両はウェーバー3連キャブ、5速クロスミッション、ノンスリップデフ等を搭載した。1964年の第2回日本GPでポルシェ 904GTSをオーバーテイクしたのは今でも語り草だ。

プリンス・スカイラインGT 第2回日本グランプリ GT-IIレース仕様車 S54A-1型(1964年)。ボディサイズは4255×1495×1410mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2590mm。車両重量は980~1008kg。最高出力は110kW(150PS)/6800rpm、最大トルクは176Nm(18.0kgm)/4800rpm

 そして1964年の第2回日本グランプリでポルシェ 904GTSに優勝をさらわれたプリンス自工が、「打倒ポルシェ」を掲げて開発した、戦後日本初のプロトタイプレーシングカーがプリンスR380-AIだ。櫻井眞一郎氏が開発責任者を務め、アルミボディに専用設計された最高出力147kW(200PS)以上/8400rpm、最大トルク172Nm(17.5kgm)以上/6400rpmを発生する直列6気筒DOHC 2.0リッター「GR8」エンジンをミッドに搭載。1966年に富士スピードウェイで行なわれた第3回日本GPでポルシェ 906を破り優勝した砂子義一選手がドライブしたという貴重なモデルが展示されている。

戦後日本初のプロトタイプレーシングカー「プリンスR380-AI」。展示車両は第3回日本グランプリ GPレース総合優勝車(1966年)で、直列6気筒DOHC 2.0リッター「GR8」エンジンは最高出力147kW(200PS)以上/8400rpm、最大トルク172Nm(17.5kgm)以上/6400rpmを発生。ボディサイズは3930×1580×1035mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2360mm。車両重量は620kg

 こうしたレースシーンを彩ったモデルから最新のGT-R 2017年モデルまで楽しめる日産ブース。会場へ行った際には、同社の“昔”と“今”に触れてみてはいかがだろうか。