日産、「e-NV200」40台とEVリユース蓄電池を活用する「みらいの島 共同プロジェクト」始動

上甑島（かみこしきしま）に40台の「e-NV200」を導入

　日産自動車、住友商事、鹿児島県薩摩川内市の3者は4月12日、島民参加型の「みらいの島 共同プロジェクト」を本格的に始動したと発表した。

e-NV200は走行時にCO2を排出せず、さらに「走る蓄電池」として屋外などでの電源供給も可能

　このプロジェクトでは、薩摩半島の西約30kmにある上甑島（かみこしきしま）に日産の商用EV（電気自動車）「e-NV200」40台を公共の移動手段として導入。島内にある太陽光発電や風力発電の施設で再生可能エネルギーとして生み出した電気をe-NV200に充電し、島民の日常生活に役立ててもらうほか、実際の利用状況を活用例として利用者に発信してもらい、EVによる再生可能エネルギーの導入拡大について可能性を検討するものとなっている。

　また、住友商事と薩摩川内市はEVの使用済み蓄電池を活用する「大型リユース蓄電池共同実証事業」にも着手し、e-NV200で使い終わったリチウムイオン式のバッテリーモジュールを島内の再生可能エネルギー発電施設のリユース蓄電池に再利用。島内で完結するリユース事業の構築を目指している。さらに数年後をめどに、オンラインでEVの充電を制御するシステムの構築が予定されており、リユース蓄電池の導入と合わせて天候などによって発電出力が変動する再生可能エネルギーをより効率的に幅広く導入できるようにすることも期待されている。

e-NV200の走行には島内の太陽光発電、風力発電の施設で生み出した再生可能エネルギーを使用

「大型リユース蓄電池共同実証事業」も実施され、島内を走行したe-NV200のリチウムイオンバッテリーをリユース蓄電池に再利用する