ホンダ、「フィット」以上のツアラー性能を持つという新型軽自動車「N-ONE」発表会
「ターボモデルの『Tourer』は、1.5リッターの動力性能を実現」

新型軽自動車「N-ONE」。左は開発責任者の浅木泰昭氏、右は常務執行役員 日本営業本部長の峯川尚氏

2012年11月1日開催



 本田技研工業は11月1日、新型軽自動車「N-ONE(エヌ ワン)」を発表。同日、東京 六本木ヒルズにおいて発表会を開催した。N-ONEの詳細な仕様、グレード、価格については、関連記事「ホンダ、“日本のあたらしいベーシックカー”新型軽自動車『N-ONE』発売」を参照していただきたい。

 N-ONEは、「N BOX」「N BOX+」のNシリーズ第3弾となり、DOHC 0.66リッター自然吸気の標準車と、DOHC 0.66リッターターボのTourer(ツアラー)シリーズを展開。自然吸気エンジン搭載車では、最高出力43kW(58PS)/7300rpm、最大トルク65Nm(6.6kgm)/3500rpm、JC08モード燃費は27.0km/L。ターボエンジン搭載車では、最高出力47kW(64PS)/6000rpm、104Nm(10.6kgm)/2600rpm、JC08モード燃費23.2km/Lを実現している。いずれもN BOXシリーズ搭載エンジンよりも、フリクション低減を中心にリファインされている。

 本田技研工業 常務執行役員 日本営業本部長 峯川尚氏は、1967年に発売したホンダの軽自動車「N360」についてふれ、「N360の『N』はローマ字の『乗り物(NORIMONO)』のNから来ており、自由に楽しく移動できる身近なクルマを提供したい、そんな思いが込められていた」と紹介。今回新たに発売するN-ONEを含むNシリーズは、「ホンダの新しい軽自動車Nシリーズは、当時のN360に込めたクルマ作りの思想を、これらからの時代に向けて新たに具現化したクルマです」と紹介した。

本田技研工業 常務執行役員 日本営業本部長 峯川尚氏N-ONE

 N-ONEは、Nシリーズ第3弾となるが、「ホンダらしさにあふれたクルマの具現化を目指し『N-ONE』と名付た」とのこと。「小さな乗り物からちょっといい毎日をお届けしたい。そして、長く愛されるクルマでありたい、軽というジャンルを超えて愛されるクルマを目指した」と語り、「N-ONEというクルマは都会で暮らす方や若い皆さんに受け入れられるクルマに仕上がった」「単なるブームではなく、このN-ONEというクルマが都会やここ六本木にも当たり前のように見かけることができるのではないか、そんなことを密かに夢見ている」と紹介した。

 そんなN-ONEの技術的背景については、開発責任者の浅木泰昭氏が説明。浅木氏は、「N-ONEというクルマは、N360の思想を現代に蘇らせたヘリテージカー」と紹介し、自身も小学校のときに自宅に来た初めてのクルマはN360だったと言う。ただ、このN-ONEは、「N360を目を輝かせて見ていた人たちに向けて蘇らせた」と語るように、子育てを終えた団塊世代や、若者に向けたクルマになる。

開発責任者 浅木泰昭氏N360について紹介N-ONEはNシリーズ第3弾

 「維持費を優先する人のど真ん中のクルマが、軽のベストセラーであるワゴンR、ムーヴ。走り、広さ、静寂性の1つ以上許せない人のど真ん中のクルマが、コンパクトカーのベストセラーであるフィット」と言い、その間にある壁を突き崩すクルマがN-ONEであると紹介した。

 走りの壁を突き崩すには、動力性能が必要となるが、ターボを搭載するTourerがその役割を担う。浅木氏は、「走りはターボでフィット以上のものにした」とし、1.5リッターに相当するという動力性能と、2520mmというフィット以上のホイールベースで実現している。また、Tourerでは制振材や吸音材なども多用し、フィット並みの静かさ、ホイールベースと相まって乗り心地もフィット並みであるとした。

N-ONEのポジショニングTourerでは1.5リッターくらすの動力性能を持つという
操縦安定性にも優れる静粛性も高い

 このターボの動力性能に関しては、浅木氏のホンダでの経歴がある。「第2期F1をやっていたが、3リッターの自然吸気以上動力性能を、1.5リッターのターボで実現していた」と、ターボの能力を紹介し、スポイラーを着けるなど贅沢仕様のターボではなく、実用として使える、手段としてのターボと位置づけている。

 安全性能に関しては、VSAを標準搭載。それに加えて、急ブレーキを踏んだ際にハザードランプが点滅する「エマージェンシーストップシグナル」を標準搭載。これにより急ブレーキを踏んだ際の後方からの追突を抑制する。また、サイドカーテンエアバッグについても、一部グレードに搭載。「幅の狭い軽自動車にこそ必要な装備」であり、事前受注でも好評を得ていると言う。

 また、ボディーのカラーリングについても、N BOX+に比べツートンカラーを拡大。これについては「(クルマが)ぱっと輝いて見える。下手なリッターカーが隣に並んだら、(リッターカーが)しみじみ見えてしまう魔法のアイテムだと思っている」と、その華やかなカラーリングを紹介した。

エマージェンシーストップシグナルを標準装備一部グレードにサイドカーテンエアバッグを装備
パッケージツートンカラースタイル

 同社のベストセラーコンパクトカーであるフィットを超えるというN-ONE。N BOX、N BOX+とともにホンダの軽自動車ラインアップを牽引していく。なお、フィットについては、2013年にモデルチェンジすることが、質疑応答の際に発表された。

N-ONEは六本木ヒルズでお披露目された
展示会場の一角には、N360の展示もあった

(編集部:谷川 潔)
2012年 11月 1日