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英ランドローバー、路面のくぼみを検出・予測してデータを共有する最新のコネクテッド・カー技術を発表

道路上の穴やくぼみなどの位置と損傷状態を識別し、数ミリ秒でのサスペンション調整も可能に

2015年6月10日(現地時間)発表

 英ジャガー・ランドローバーは6月10日(現地時間)、路面のくぼみを検出・予測してデータを共有する最新のコネクテッド・カー技術を発表した。

 今回発表されたシステムは、道路前方をカメラでモニターし、車両前方にある大きなポットホール(道路上の穴やくぼみ)や壊れたマンホールに関する警告を、他の車両から受け取ることができるというもの。ドライバーはこれらの情報をもとにして速度を落とすなど、危険回避に向けた運転が可能になるとともに、車両側でもスムーズな乗り心地を維持できるようにサスペンションを数ミリ秒で調整することが可能という。

 ひいてはパンクや車両の損傷、交通事故の減少にも貢献できるとしており、同社のグローバル・コネクテッド・カー担当ディレクターであるマイク・ベル博士は「この技術は、乗り心地をより快適にするだけでなく、車両センサーからの情報を『ビッグデータ』として他の道路利用者と共有することで、車両の損傷による数十億ポンドもの費用負担を防ぎ、さらに道路の補修をより効率的に行うことができるようになるという大きな可能性があるのです」とコメントしている。

 なお、道路前方を識別して危険を察知することは、最終的に同社の自動運転車両開発において重要な構成要素になるとしており、同氏は「将来的には自動車が車線を外れたり、他のドライバーに危険を及ぼすことなく、ポットホールを避けて自動的にガイドできるシステムの開発を目指しています。ポットホールによる危険が非常に大きい場合には、安全システムにより車両を減速または停止させて、その影響を最小限に抑えることも可能です。これらはすべて、将来の自動運転を、安全で楽しいものにすることに役立ちます」と、将来的に自動運転車両での活用も視野に入れていることを明らかにしている。

(編集部:小林 隆)