【2011フランクフルトショー】
【イタリア】フィアットはサイズアップした新型「パンダ」を公開

アバルトは「アバルト695コンペティツィオーネ」など3モデルを発表

新型「パンダ」

2011年9月15日~25日(現地時間)
独フランクフルト
Messe Frankfurt



フィアットは新型「パンダ」を公開
 フィアットは、欧州を代表するコンパクトカーである「パンダ」の新型を発表した。新型パンダは3代目となり、2003年に登場した2代目のコンセプトやデザイン、ユーティリティを引き継いでいる。

 ボディーサイズは3650×1640×1550mm(全長×全幅×全高)。先代よりも115mm長く、50mm広く、15mm高くなっているが、コンパクトさは保っているとしている。

 エンジンバリエーションは4つ。注目は、2011年のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーに輝いた875ccの2気筒ターボ「ツインエア」。最高出力85HPのターボモデルと最高出力65HPの自然吸気モデルが用意される。ともにアイドリングストップ機構が付き、燃費やCO2排出量が極めて低いモデルとなる。そのほかにも最高出力69HPの1.2リッターと最高出力75HPの1.3リッターがラインアップされる。

 この4つのガソリンエンジンのほか、今後ガソリンとメタン、またはガソリンとLPGを使用できるバイフューエルバージョンも追加される予定。

 またパンダらしい遊び心として、10色のボディーカラーや4パターンのインテリア、4タイプのエンジン、3つのトリム、14インチか15インチのホイールなど、オーダーが可能な600を超えるバリエーションを用意。オーナーの希望によってオリジナリティ溢れるモデルを作れるというわけだ。

 なお、新型パンダは、イタリア国内の工場から11月にラインオフする予定。

新型パンダ
低エミッションが特徴の2気筒875ccのツインエアエンジン

個性ある3つのモデルを発表したアバルト
 前回のフランクフルトショーで「695トリブート・フェラーリ」などの刺激的なモデルを発表したアバルト。その後、これらのモデルはイタリア国内をはじめ北米、中東、日本などで販売し、大きな成功を収めたと言う。そして今回のフランクフルトショーでもスポーティで個性ある3つのモデルを発表した。

 その1つは500をベースとした「アバルト695コンペティツィオーネ」。ストリートリーガルなレーシングカー、つまり公道を走ることを想定するが、仕様はレーシングカーに似通っているという代物だ。

 後席が外されたインテリアには、サベルト製「アバルトコルサ」と呼ばれるカーボンシェル製バケットシートが収まる。

 エンジンや足まわり、ブレーキは695トリブート・フェラーリと同様。1.4リッターターボエンジンは180HP以上のパワーを発揮するようチューニングされ、パドルシフトで操作できる5速ギアボックス、電動パワーステアリングともに専用制御となっている。

 また、エクステリアは専用ウイングやフロントバンパーなどがセットされ、エアロダイナミクスを意識した作りとなっている。

アバルト695コンペティツィオーネ

 もう1台の500は、コンバーチブルベースの「500カブリオ イタリア」。イタリア統一150周年を記念した特別モデルで、150台の限定生産となる。

 エクステリアの特徴はブラックのソフトトップで、ホイールはスポークタイプの17インチを装着。エンジンは直列4気筒1.4リッターターボで、最高出力160HPを発生。0-100km/h加速が7.4秒、最高速は209km/hと発表されている。

500カブリオ イタリア

 3台目は「アバルトプント・スーパースポーツ」。グランデプントの最速モデル、エッセエッセと共通している部分が多く、足まわりやブレーキ、排気系パーツなどが同一となる。

 ただしエクステリアは専用で、ホワイトとつや消しブラックのツートーンに仕上げられており、かなりレーシーなイメージ。併せてミラーやホイールもブラックの塗装が施される。

 エンジンは1.4リッターのマルチエア。最高出力は180HP/5750rpm、最大トルクは270Nm/2500rpmとなる。トップスピードは216km/h、0-100km/h加速は7.5秒をマークする。

アバルトプント・スーパースポーツ

(真鍋裕行)
2011年 9月 21日