【2008LAオートショー】
ホンダ、燃料電池スポーツカーのスタディモデル

そのほか日本メーカーブースレポート

ホンダ・FC Sport
11月19日~30日(現地時間)
Los Angeles Convention Center


 LAオートショーのホンダブースでは、「FC Sport」がもっとも注目を集めている。また、スズキ、スバル、三菱といったメーカーも、米国向けモデルなどを展示している。ここではホンダのFC Sportと、そのほかの日本メーカーの展示をレポートする。

 燃料電池車はパワーユニットがガソリンエンジンよりも小さく、レイアウトの自由度が高い。実験的な販売が開始されている燃料電池車「FCXクラリティ」もこの点を生かして、大きなキャビンが通常のセダンよりも前にある独特のフォルムを持っている。

 このメリットをスポーツモデルに持ち込むとどうなるかを具現化したのが、LAオートショーでホンダが公開した「FC Sport」だ。

 FC Sportは、ドライバーがフロント中央に座り、その後ろに2つの座席を配置する3人乗りレイアウトを採用。後席の2人の間に小型の燃料電池スタックを、車体中央部の低い位置にバッテリーを、リヤアクスル直前にモーターを置く。小さなパワートレーンを生かして、スポーツカーらしいスタイリングと居住性、さらにはレーサーライクなドライビングポジションを実現している。

 FC Sportは市販される予定はないが、燃料電池車の可能性を実感させる企画として、また、環境問題とドライビングプレジャーの両立という課題へのひとつの解答として興味深い。デザインはカリフォルニア州パサデナにあるホンダR&Dアメリカで行われた。

FC Sport。長いホイールベースの中に3人分のパッセンジャールームとパワートレーンが収まる
リヤアクスル上に置かれた2つの燃料タンクがリアウィンドウからのぞける
ホンダの燃料電池スタックの進化。左から右へ進む。右はFCXクラリティのもので、代を追うごとに小さくなっているのが分かるFCXクラリティの電気モーターFCXクラリティは現行米国版アコードと並べて展示されている

パリでデビューしたハイブリッド車「インサイト」も展示
スズキが米国で発売しているSX4の3ボックス版「SX4スポーツセダン」をモディファイした「SX FORCE」。右下がベースになったSX4スポーツセダン
三菱が米国で発売している「エクリプス」。オープンモデルも用意される
三菱は「ギャランFTO」や「COLT F2000」を展示
スバルブースにはRally Americaに参戦したインプレッサWRX STIを展示。展示車のドライバー、Travis PastranaはRally Americaの2008年チャンピオンフォレスターのモディファイ版も展示

URL
2008 Los Angeles Auto Show(英文)
http://www.laautoshow.com/

(編集部:田中真一郎)
2008年11月21日