【オート上海2011
フォルクスワーゲン、新型「ビートル」公開

オート上海のハイライトとも言えるモデルが満を持して登場



アンベールを待つ新型ビートル

 上海、ニューヨーク、ベルリンの3カ所で同時公開された新型「ビートル」は、今回のオート上海でのハイライトとも言える1台。

 初代ビートルは世界各国で2150万台、1998年に登場した「ニュー・ビートル」も100万台以上のセールスを記録し、全世界で愛されているアイコニックなクルマだ。

 その最新モデルとなる新型ビートルのスリーサイズは4278×1808×1486mm(全長×全幅×全高)となり、先代のニュー・ビートルと比べて全高が低くなり、全幅が拡大、ボンネットも延長されAピラーの角度が寝ているのが分かる。フロントガラスに傾斜を持たせたことにより、クーペのようなダイナミックなラインを実現している。フェンダーアーチやリアのラインも力強さが増し、より筋肉質なシルエットへと変貌している。リアセクションは初代ビートルのラインを巧みになぞり、ルーフからのラインがそのままバンパーにつながった処理を行っている。

 インテリアも初代ビートルを想起させるデザインを採用。シンプルながら、スイッチ類などの操作系は機能的で、ドライバーが欲しい情報を各メーターで確実に確認することができる。

 ステアリング奥のメインメーターは3連の円形となっていて、センターのスピードメーターにはマルチファンクションディスプレイが配置される。センターコンソール上の追加メーターには、左から油温計、ストップウォッチ、ブースト計が並ぶ。グレードによってはダッシュパネルがボディーと同色になり、スタイリッシュさを演出させる。

 また、スピーカーは有名ミュージシャンも愛用するフェンダーのノウハウを活かしたもの。400Wの出力を誇る大迫力のサウンドシステムは、フォルクスワーゲンブランドに独占的に供給されている。ちなみに、フェンダーのサウンドシステムはヨーロッパではビートルが初の採用となる。

 エンジンはTSIまたはTDIユニットをラインアップし、展示車両は2リッターのTSIエンジンを搭載していた。燃費性能もニュービートルより10%ほど改良されていて、複合サイクルでの燃費は25mpg(Mile Per Gallon)となる。トランスミッションは6速DSGか6速MTを設定。

新型ビートルはベースモデルの「ビートル」のほか「デザイン」「スポーツ」がラインアップ。写真はスポーツ
スポーツにはリアウイングが付く初代ビートルを現代風にリメイクしたような室内メーターは3連の円形デザイン
オプションで追加メーターを装備できる。左から油温計、ストップウォッチ、ブースト計機能的な配置のセンターコンソールレザーシートはレッド×ブラックのツートンカラー
開放感を感じるサンルーフを装備ラゲッジスペースは310Lの容量を持つ
デザイン
2リッターターボのTSIエンジンを搭載デザインのダッシュパネルはボディーと同色にカラーリングされていたトランスミッションは6速MT

(真鍋裕行)
2011年 4月 21日