【2012 パリショー】 トヨタは、ハイブリッドのオーリスツーリングスポーツを世界初公開 環境性能に優れたHV、PHVモデルを意欲的に導入 |
ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の販売に力を入れているトヨタ自動車。プリウスPHVは、2013年は8月までに昨年度比の2倍以上となる1万台を販売し、今後は2015年までに航続距離が700㎞という燃料電池車(FCV)をラインアップするなど、環境性能の高いハイブリッド車を強化していくことになる。
今回のパリサロンでトヨタが初公開として用意したのは、すでに国内では発表を行なっている新型「オーリス」と、ワールドプレミアとなった「オーリスツーリングスポーツ」、新型「ベルソ」など。Cセグメントに属する3台だが、それぞれ使い勝手や方向性などは異なる。だが、トヨタの新たなデザインの方向性となる「キーンルック」のフロントフェイスはともに与えられている。
世界初公開となった「オーリスツーリングスポーツ」。 |
Cセグメントのワゴンタイプとして、ハイブリッドパワートレインを初搭載するオーリスツーリングスポーツ。同時にお披露目された新型オーリスの派生モデルとなる。
ホイールベースはハッチバックのオーリスと同様の2600mmだが、全長を285mmアップさせ、室内空間の広さとラゲッジスペースの使い勝手を大幅に向上している。テールゲートもハッチバックより低い位置にセットするなど、ラゲッジスペースからの荷物の出し入れも容易にした。デザインは、オーリスよりもスポーツ性を強調。リアフェンダーからバンパーへのボリューム感のある形状やBピラー以降のルーフ形状などスタイリッシュさを増している印象だ。
また、欧州専用モデルとなる新型ベルソは、トルコ工場で生産されるモデルで、欧州トヨタが主導してデザインや開発などを行なっている。7人乗りのリアシートを倒すと440Lというラゲッジスペースが生まれ、大容量の荷物も積載できる。組合わせられるパワートレインは、2Lか2.2Lディーゼル、または1.6Lか1.8Lガソリンとなっていて、トランスミッションは6速MTかAT。2LディーゼルモデルのCO2排出量は130g/㎞となっている。
ベルソ |
国内でも販売が始まっている新型オーリス。ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドと3タイプのエンジンを搭載する計5タイプから選ぶことになる。トランスミッションは、6速MT、6速CVT、E-CVTなどがセット。CO2の排出量は、先代に対して13%削減し109g/㎞となる |
欧州では初公開となったTRDパフォーマンスラインのパーツが装着されたGT86。前後、サイドには専用のエアロパーツが装備され、ブレーキやサスペンションを始め、スタビライザーやメンバーブレースなどのシャシー類にも手が入れられている |
今年からWEC(FIA世界耐久選手権)にエントリーしているTS030 HYBRID。第5戦のブラジル・サンパウロでは早くも初優勝を獲得し、同じくハイブリッドレーシングカーのアウディR18 e-tronとの接戦を繰り広げている。10月12日に富士スピードウェイで始まるWEC第7戦が国内初披露となる |
(真鍋裕行)
2012年 10月 5日