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トヨタ、「シャア専用オーリス CONCEPT MS-186H-CA」の新プロジェクト
バーチャルカンパニー「ジオニックトヨタ」を設立し、2013年製品化
(2013/1/10 13:06)
トヨタマーケティングジャパンは1月9日、機動戦士ガンダムとのコラボレーションを実現したコンセプトカー「シャア専用オーリス CONCEPT」の商品化に向けた新プロジェクトを発表した。
シャア専用オーリス CONCEPTは2012年8月にモデルチェンジした新型オーリス RS“S Package”をベースに開発されたコンセプトカー。2012年8月に開催された「キャラホビ2012」で展示され話題になった車両だ。車両型式は「MS-186H-CA」となっており、モビルスーツ「サザビー」をイメージしたマット調のレッドをベースにモビルスーツの“ツノ”をモチーフとしたブレードアンテナなどのほか、各所にジオンのエンブレムやマーキングなどを施すことでガンダムの“世界観”を具現化している。実車の製作はトヨタモデリスタが行なった。
特別装備の仕様は下記のとおり。
外装
・ブレードアンテナ
・エアロキット(LED埋め込み式フロントスポイラー・サイドスカート・リアスパッツ)
・リアディフユーザー&ビルトインマフラー
・ボンネットダクト
・ジオン公国 エンブレム(フロント・リア)※点灯式
・ローダウンスプリング
・ミラーガーニッシュ
・18インチアルミホイール(ジオン公国ロゴ入り)
・ブラックアウト塗装(ヘッドライト内部、フロントグリル・フロントバンパーロア、フォグランプベゼル)
・ブレーキキャリバー塗装
・オリジナルボディラッピング(マットカラー、カーボン調ルーフ、コーションラベル付き)
内装
・ステアリング革巻(専用レザー)
・シフトノブ革巻(専用レザー)
・シフトブーツ革巻(専用レザー)
・ブレーキレバー革巻(専用レザー)
・インテリアラッピング(ダッシュボード部、ステアリング部)
・ステアリングエンブレム(ジオン公国ロゴ入り)
・ブラック塗装(インストルメントパネル・ドアトリム)
・プッシュスタートスイッチ(ジオン公国ロゴ入り)
・アルミ製アクセル・ブレーキ・クラッチペダル
・オリジナルフロアマット
今回のプロジェクトはトヨタ自動車が同車の商品化を決定したことを受けて企画されたもので、トヨタ自動車が「機動戦士ガンダム」に登場する架空の重機メーカー「ジオニック社」と提携したという設定でWeb上のバーチャルカンパニー「ジオニックトヨタ」を設立。コンセプトカーの製品化に向けて本格的に動き出すことになった。
ジオニックトヨタ社の由来はリリースによると「ジオン公国の「ジオニック社」が誇るモビルスーツ開発技術と、「トヨタ生産方式」に代表されるトヨタの圧倒的なクルマ生産管理技術の融合を図り、シャア専用オーリスの生産を目的に設立された企業。シャア・アズナブルがアドバイザーおよびテストドライバーを務めるというもの。
架空の会社であるジオニックトヨタでは、1月9日より同社ホームページ(http://netz.jp/char-auris/)において、このプロジェクトに共感した一般ユーザーから「社員」を募集する。今後はこの社員らとコミュニケーションを取り、意見を取り入れながら実際の製品仕様を検討していくという。
2013年中の発売を予定しており、価格は未定。同社ではさまざまなカスタマイズ要素が可能なオプションパーツ展開を予定しており、外装はノーマルでも内装だけはシャア仕様にするなど、かなり細かいレベルまでユーザーの希望に対応できるよう製品化していきたいという。なお、コンセプトカーは6速MTだがATも選択可能になる予定。
実際の製品化に関してはやはりコンセプトカーをそのまま製品にすることは難しいという。特にマット調の塗装は経年劣化対策が難しく、洗車などを繰り返すと徐々に艶が出てきてしまう。このあたりは実際のコストとの兼ね合いもあり現在も検討を重ねているところだという。また、象徴的なブレードアンテナや、ボンネットのダクトについてもこのまま製品化することは難しいとのこと。特にボンネットは人身事故発生時における歩行者保護の観点から現在ではダクトを設置することはできないそうだ。ブレードアンテナについても同様の理由だそうだが、こちらについては形状を調整することで対応可能になるかもしれないという。
シャア声優役の池田秀一氏を招いてのトークショーも開催
会見では機動戦士ガンダムに登場するシャアの声優役でお馴染みの声優・池田秀一氏をはじめ、シャアの物まねを得意とする芸人のぬまっち氏、トヨタモデリスタインターナショナルの松本雅治氏、サンライズの堀口滋氏らによるトークショーも実施された。
今回のジオニックトヨタ社の設立は、元々は以前、アムロ・レイ役の古屋徹氏、池田氏、松本氏らによるトークショーの中で冗談として出てきた話であったといい、今回はそれが実際にWeb上での仮想の会社として実現してしまったという。
池田氏は今回の製品化について、「お台場に実物大ガンダムがあるが、あれに負けたくない。製品化されたらこれで銀座あたりを凱旋パレードしてみたい」「ガンダム関連の商品はいろいろなものを見てきたが、ついにクルマまでできて感激している。来年のガンダム35周年に向けて僕らも頑張っていきたい」など、さまざまな期待を込めてコメント。
堀口氏は「はじめにこの話が来たときは、大きなザクの頭がついたようなキャラクターグッズ的なクルマを想像したが、そうではなく、ガンダムファンとしてもクルマファンとしても嬉しい結果になった」など、予想外の完成度に満足している様子。「クルマの性能は3倍なのか?」という司会の質問には「シャアが3倍の速度を出せたというのは発艦時に甲板を蹴って出撃することで速度を上げていたという説もある。機械の性能は結局のところ乗り手次第ではないか」などともコメントしていた。
当然ながらガンダムの大ファンでもあるぬまっち氏は、「ファンの人たちは音が好き」と自論を展開。「たとえばクルマのフロントライトはザクで言う「モノアイ」に相当する。ライトを点灯させるとガンダムの劇中でモノアイが点灯する際に鳴る「ヴーーン」という音が鳴るようにしてはどうか、などと提案し、会場を沸かせた。そのほかにも「ナビでは是非、池田氏のボイスで案内をしてほしい」などアイデアは尽きないようだった。
今回、ジオニックトヨタ社の設立を記念して、1月9日~3月31日の期間中に新規登録した人を対象に、抽選でさまざまな商品が当たるキャンペーンも実施される。A賞はホテルグランパシフィックとガンダムフロント東京がコラボレーションしたコンセプトルーム「ホテルグランパシフィック LE DAIBA ROOM-G スペシャルタイプ(1泊)」宿泊券が2組4名、B賞は「メガサイズモデル シャア専用ザク」を「シャア専用オーリスCONCEPT」バージョンに塗装した世界で唯一のガンプラ完成品を1名、C賞はシャア・アズナブル役の声優・池田秀一氏のサイン入りガンプラボックスアートコレクション「1/144 シャア専用ズゴック」が8名にプレゼントされる。
また、全国のネッツ店にてオーリスの試乗キャンペーン「AURIS RED2×RIDEキャンペーン」も実施。こちらは1月12日~3月31日の期間中にオーリスを試乗すると「シャア×AURIS」オリジナルクッションがもれなく貰えるというもの(商品が無くなり次第終了)。
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