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ジオニックトヨタ、計300台限定で“さらにできるようになった”「シャア専用オーリスII」

9インチディスプレイの「シャア専用オーリスIIナビ」も1500台限定で同時発売

2015年10月1日発売(計300台限定)

321万6437円~370万9310円

 トヨタマーケティングジャパンとトヨタモデリスタインターナショナルは、アニメ「機動戦士ガンダム」とコラボレーションしたカスタマイズコンプリートカー「シャア専用オーリスII」を10月1日に発売する。トヨタ自動車のスポーツハッチバック「オーリス」の4グレードをベース車両に使い、計300台を限定販売する。価格は321万6437円~370万9310円。

ベース車両エンジン変速機駆動方式価格
120T直列4気筒DOHC 1.2リッター直噴ターボCVT(7速スポーツモード付き)2WD(FF)3,709,310円
180S直列4気筒DOHC 1.8リッター3,522,763円
150X“S Package”(2WD)直列4気筒DOHC 1.5リッター3,216,437円
150X“S Package”(4WD)4WD3,410,837円
シャア専用オーリスII。ボディーカラーは「レッドマイカメタリック」
専用のモデリスタパーツとなる「ZT18インチ アルミホイール&タイヤセット」は、マットレッド×ポリッシュの専用カラーとなる「MODELLISTA WingDancerV」に225/40 R18サイズのファルケン ZIEX ZE914を組み合わせる

「シャア専用オーリスII」は、2012年8月に開催されたホビーイベント「キャラホビ2012」で展示されて話題を集めた「シャア専用オーリス CONCEPT」をベースに2013年10月1日に市販化された「シャア専用オーリス」の2代目となるモデル。市販化によって一般公道を走るようになりさらに話題となり、ユーザーからも好評だったことを受けて、今年4月に大規模なマイナーチェンジを受けて商品力を高めた現行型のオーリスにも“シャア専用モデル”が企画されることになった。

 7月に開催された「機動戦士ガンダム展」で公開されたコンセプトモデルの流れを受けて発売される「シャア専用オーリスII」は、コンセプトモデルから2トーンカラーのアルミホイールや前後フェンダーモール、専用セミバケットシートなどの新要素を受け継いでいるほか、ベースモデルをマイナーチェンジ後のオーリスとすることで、ラインアップに新開発された1.2リッター直噴ターボエンジンの搭載グレードが設定され、120Tと180Sをベースとした車両には、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」を標準装備(150X“S Package”では5万4000円高でオプション設定)している。

シャア専用オーリスIIプロダクトイメージムービー

 2代目モデルでは“「シャア専用」を全身で感じる体験”をカスタマイズコンセプトに、内外装に多彩な専用アイテムを装着。エクステリアデザインでは直線的な形状で無骨な力強さを表現した初代に対し、2代目では「速さ」と「強さ」を感じさせる洗練されたスタイルに進化。新デザインのフロントスポイラー、サイドスカート、リアスカートに加え、前後フェンダーにサイドビューでモビルスーツテイストを表現する「フェンダーシュラウド」を設定。フロントグリルとバックドアシュラウドに組み込む「ZTエンブレム」は、フロント側にスモールランプと連動して発光するギミックが与えられている。

 インテリアではコンセプトモデルでも採用されていた専用セミバケットシートをほぼそのままに標準装備。トヨタ紡織が手がけたこの「ZTコクピットシート“Code CHAR”」では、乗員の身体をしっかりと包み込むサイドサポート性に加え、印象的な独自のカラーリングを採用。上級士官であるシャア大佐の乗機をイメージしてシート表皮にはウルトラスエードを使い、さらにステッチによって「ZTエンブレム」「ZEONICTOYOTA」のロゴが刻まれている。このほか、助手席前方などの「コクピットクラスターパネル」や「ZTエンジンスタータースイッチ」「ZTシフトグリップ」などにレッドを使う演出を初代モデルから踏襲。また、新たにCVTのスポーツモードスイッチが赤を基調としたものとなり、スイッチ上にパーソナルマークがイエローで描かれている。

 このほかに内装では、新たな取り組みとしてバンダイナムコグループとのコラボレーションを実施。「ZTサウンドエフェクト“Universal Century sounds”」と名付けられたサウンドによる演出が追加されている。音源は8種類が用意され、ドアの開閉やエンジンスタート、シフトポジション変更、ヘッドライトの点灯などの操作に合わせ、劇中でモビルスーツから発生する音をイメージしたサウンドが鳴るようになっている。

 なお、「シャア専用オーリスII」で採用するカスタマイズパーツは、「ZTコクピットシート」とサウンド演出の「ZTサウンドエフェクト」以外はモデリスタパーツとして11種類が販売される。

フロントスポイラーはピアノブラックをベースに、中央部分にアグレッシブさを強調するロアカバーを設定。ベース車両からフロント側地上高が約13mmダウンする
フロントグリル中央の「ZTエンブレム」はスモールランプと連動してイエローに発光
リアスカートはセンター部分をブラックアウトしつつ、ボディー同色のウイング形状のラインを浮かび上がらせる演出を採用。装着することでリア側地上高がベース車両から約35mmダウン
左右非対称デザインとした「ZTデカール“コンプリートVer.2.0”」でショルダー部分が左右非対称の「シャア専用ザクII」を表現
「フェンダーシュラウド」は片側約5mm、両サイドで計10mmとなり、全幅も10mm増加した1770mmとなる。基本的に造形によるモビルスーツテイストの表現が目的となっており、トレッド幅の拡大などは行われていない
「ZT指揮官用ブレードアンテナ」は色遣いなどの一部デザインを変更して継承
コンセプトモデルではスラスター風デザインのマフラーを採用していたが、マフラーの変更は安全面などからメーカーとして自主的にクリアすべきハードルが多く、費用対効果を考慮して今回は純正品をそのまま使っている
ベース車両の進化を受け、フロントウインドーには「Toyota Safety Sense C」用のレーザーレーダーと単眼カメラの一体化ユニットを標準装備、またはオプション装着する
「シャア専用オーリスII」のインパネデザイン
初代モデルに採用されていた「シャア専用SIIDコクピットパネル」はマット調の色遣いだったが、2代目の「コクピットクラスターパネル」は鮮やかな専用色塗装となっている
ステアリングは全車シルバーステッチの本革巻きを採用。120Tと180Sではパドルシフトも備える
パーフォレーションレザーを使う「ZTシフトグリップ」
「ZTエンジンスタータースイッチ」はZEONICTOYOTAエンブレムが発光する
シフトセレクター後方側に設置されたCVTのスポーツモードスイッチも専用デザインに変更されている
カスタマイズコンプリートカー専用シート「ZTコクピットシート“Code CHAR”」
シートバックのロゴマーク類は刺繍で描かれ、専用アイテムならではの特別感を演出する

 また、この「シャア専用オーリスII」の発売に合わせ、トヨタ純正用品として「シャア専用オーリスIIナビ」(1500台限定)、「シャア専用オーリスIIフロアマット」(1000セット限定)が発売となる。価格はナビの「G-BOOK mX Proモデル」が27万3780円、「G-BOOK mXモデル」が22万8420円、フロアマットが3万8880円となる。それぞれ2016年2月1日までは「シャア専用オーリスII」の購入者向けにナビ300台、フロアマット300セットが優先販売される。

「シャア専用オーリスIIナビ」は、初代に採用されていた7インチディスプレイの200mmワイドモデルから9インチの大画面に進化。また、従来型ではナビゲーション内の音声でシャア大佐のセリフによる演出が用いられていたが、新型では音声演出に「ララァ・スン」のセリフが追加されている。

 ナイロン製の「シャア専用オーリスIIフロアマット」は、レッドを基調にブラックで各種ロゴマークなどを表示するほか、フロント側の両サイドに「ZEONICTOYOTAロゴメタルネーム」が装着される。

「シャア専用オーリスII」の持つ世界観をさらに際立たせるトヨタ純正用品2種類も開発された
ベース車両のマイナーチェンジで装着可能となった9インチ大画面の「シャア専用オーリスIIナビ」。電源ONに合わせて専用オープニング画面を表示
画面左上に製品型番である「NSZT-Y62G」、右上にはコンプリートカーと同じ「MS-186H-CA02」の文字が入る
自車位置を表すアイコンは、従来型でも採用された「シャア専用ザクII」の頭部に加え、「シャア専用ズゴック」「シャア専用ゲルググ」「ジオング」も選べるようになった
「ZEONICTOYOTAロゴメタルネーム」を備える「シャア専用オーリスIIフロアマット」
「ジオニックトヨタ 広報部」ならびにトヨタマーケティングジャパンの田浪優氏

 発売を前に、東京・お台場のメガウェブで市販モデルを初公開する発表会が開催された。発表会ではバーチャルカンパニー「ジオニックトヨタ」の開発担当者などが登壇し、2代目として発売する“シャア専用モデル”が持つ特徴やベース車両からの変更点などについて解説。このなかで「ジオニックトヨタ 広報部」ならびにトヨタマーケティングジャパンの田浪優氏は、「シャア専用オーリスII」について「初代の“シャア専用オーリス”はエアロパーツのマットな質感や2トーンのボディーなどでアニメーションの『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツというイメージでしたが、こちら(シャア専用オーリスII)は『最新のモビルスーツを造りました』というイメージになるかと思います」と表現。同じ「シャア専用ザクII」でも、1970年代に放映されたTVアニメ版が初代なら、2代目は21世紀の作品となる最新の「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」に登場する機体を表現していることを紹介した。

 また、発表会では車両に加え、「シャア専用オーリスII」の店頭配布用カタログの表紙などにも使用されるキービジュアルを公開。このキービジュアルが劇場版アニメ映画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の監督を務める今西隆志氏が手がけたことを紹介したほか、今西隆志氏による車両イメージを表現したアニメーションPVも放映された。

「シャア専用オーリスII」の店頭配布用カタログの表紙などにも使用されるキービジュアル
【シャア専用オーリス第2弾】アニメーションPV篇

 車両解説は「ジオニックトヨタ 車両開発部」ならびにトヨタモデリスタインターナショナル 商品部 企画グループの町田隆夫氏が担当。カスタマイズコンプリートカーの専用装備となるシートについて「シートはシャア大佐の操縦を想定しておりますので、見た目どおりにホールド性の高いスポーツシートとなっています。そしてシャアは大佐という階級なので、階級に見合った非常に上質感の高い仕上げにこだわっています。シート表皮は上質感の高いものを使っていますが、そこに大胆に刺繍を施してデザインしています」「しかし、スポーツシートなんですが、乗り心地もすごくよいのです。(コンセプトカーを展示したときも)多くの人に乗り込んでいただいたんですが、長時間のドライブでも快適に過ごせる。そんなシートに設計されております」とアピールした。

「ジオニックトヨタ 車両開発部」ならびにトヨタモデリスタインターナショナル 商品部 企画グループの町田隆夫氏
「シャア専用オーリスII」の外観イメージ
「シャア専用オーリスII」や関連するトヨタ純正用品は数量限定で10月1日に発売
バンダイナムコグループとのコラボレーションで実現した「ZTサウンドエフェクト“Universal Century sounds”」は、車内での操作に合わせて8種類のサウンドを用意する

 このほかに発表会では、機動戦士ガンダムで「シャア・アズナブル」役を演じた声優の池田秀一さん、同じく機動戦士ガンダムで「ララァ・スン」役を演じた声優の潘恵子さんの2人がゲスト出演。お披露目された「シャア専用オーリスII」の感想について、池田さんは「初代(シャア専用オーリス)のときにも、いろいろな『シャア専用』というグッズが出てくるなかで、とうとうクルマまで出てきたかと大変嬉しかったのですが、今回はまた『II』が出るということで、すばらしい仕上がりで凄みを感じるクルマができて感動しております」とコメント。

 また、発表会前にすでに試乗したという潘さんは「私は運転するのが大好きで、(エアバス)A300という飛行機のコックピットに座ったこともあるんですけど、そのときよりぜんぜん座り心地がよくて気持ちよかったです」と語っている。

発表会には2代目モデルの誕生を祝福するため、声優の池田秀一さんと潘恵子さんの2人がゲスト出演
池田秀一さんは「初代の発表会のときに、このシャア専用オーリスで銀座をパレードしたいと言ったんですが、実現できなくて、今度はこのオーリスIIで実現していただきたいと願っています」と語った
「私もこのクルマに娘と2人で乗ってみたいので、買ってみようかな~と80%ぐらい思っているんです」とコメントした潘恵子さん
長年の共演で息の合ったトークを展開するゲストの2人
ゲストを交えたトークショーの合間に、プロモーション用に製作されたインスタレーションムービーの紹介も実施。深夜の港で撮影されたという映像では、コンテナを縫うようにして疾走する「シャア専用オーリスII」と、プロジェクションで表現された「シャア専用ザクII」が共演。レーザー光線などが光るなか、宇宙空間での戦闘シーンのような迫力ある光景が描かれている
【シャア専用オーリス第2弾】インスタレーション篇〈深夜の街を駆け巡る「赤い彗星」たちの物語〉
発表会の会場では7月に公開されたコンセプトモデルも展示
シャア専用オーリスII コンセプト
コンセプトモデルではルーフがブラック塗装され、ボンネット上に大きくエンブレムが描かれている
ロゴマークが刻み込まれた特徴的なタイヤを装着
スラスターを模した2×2レイアウトのマフラーエンド
量産型ザクモデル コンセプト

(編集部:佐久間 秀)