【2012 パリショー】
ボルボ、「V40クロスカントリー」と「V40 Rデザイン」をワールドプレミア

V40の派生車種が登場

会期:9月29日~10月14日(現地時間)
会場:フランス パリ Paris Expo Porte de Versailles



 来春にも国内への導入が予定されている、Cセグメントのプレミアムハッチバック「V40」。今春のジュネーブモーターショーで初公開されたモデルで、同セグメントのライバルよりもラグジュアリーかつ力強いフォルムに仕上がっていて、さらに内外装からボルボらしいスカンジナビアデザインが漂う独創性が特徴となっている。

 そのV40の派生モデルとなる「V40クロスカントリー」と「V40 Rデザイン」が、パリサロンでワールドプレミアを迎えた。

 「V40クロスカントリー」は、1997年に発売した「V70クロスカントリー」の流れを汲むモデルで、V40をベースに車高をアップさせ、オールロードに対応するよう仕立てたモデル。ボルボにはSUVのXCシリーズがあるが、そこまでの走破性は求めない、シティユースを前提としたキャラクターが与えられている。

 駆動方式は4WD。搭載エンジンは直列5気筒2.5リッターのT5ガソリンモデルがもっともパワフルとなる。最高出力は254HPで、最大トルクはオーバーブーストの40Nmも含めて400Nm。燃費性能は7.8L/100km(12.8km/L)。ガソリンエンジンには他にT4モデルもあり、こちらは直列4気筒1.6リッター。最大出力は180HPで、最大トルクは30Nmのオーバーブーストを含めて270Nm。T5とT4には、その他に限定的だが2.0リッターのモデルも用意される。

 ディーゼルモデルは、D4、D3、D2の3タイプ。もっともパワフルなD4は、直列5気筒2.0リッターで、最高出力177HP、最大トルク400Nm。直列4気筒1.6リッターのD2は、同セグメントでトップクラスとなる環境性能を持つモデルとなる。最高出力は115HP、最大トルクは285Nm。燃費性能は3.8L/100km(26.3km/L)で、CO2排出量は99g/km。

 組み合わせるトランスミッションは、6速MTか6速AT。どのモデルにもアイドリングストップ機能が付く。

 V40クロスカントリーで予定する年間販売台数は1万7000台で、50%をヨーロッパ、30%を中国で販売する計画となっている。生産開始は11月からで、ベルギーのヘント工場で製作される。

V40クロスカントリー

 一方の「V40 Rデザイン」は、V40をベースに内外装を専用のRデザインとしたモデル。Rデザインは、洗練を意味する「リファインメント」の名が与えられるシリーズ。国内ではS60やV60、XC60などにラインアップされるシリーズで、専用のシャシーチューンや内外装が人気を博している。

 外装では専用のフロントグリルやバンパー、リアディフューザー、ホイールなどがRデザインのスポーティさを演出する。インテリアもシートやコンソールなどがベースモデルと異なり、スカンジナビアデザインを活かしつつも上質感を強調する仕上がりとなっている。

 シャシーは、「Volvo Polestar Black R team」というスウェーデンのレースチームと共同で開発。オプションのスポーツシャシーは、スプリングとダンパーを変更することで10mmの車高ダウンを行っている。ロール量を抑え、俊敏性や機敏性を増しつつ、安定したハンドリングを味わうことができると言う。スポーティさを増してはいるが、過度な演出はなくRデザインらしい洗練した機能性を持っているのがV40 Rデザインとなる。

V40Rデザイン

(真鍋裕行)
2012年 10月 11日