【2013ジュネーブショー】

アルファ ロメオ、ライトウエイトスポーツカーの極み「4C」登場

カーボンファイバーモノコックなどの軽量化技術により車重は895kg

プレスカンファレンスで初公開されたアルファ ロメオ「4C」
2013年3月7日~17日(現地時間)

スイス ジュネーブ

GENEVA PALEXPO

 2011年のジュネーブショーでコンセプトモデル(http://car.watch.impress.co.jp/docs/event_repo/2011geneve/20110307_431788.html)を公開し、多くの反響があったという「4Cコンセプト」。実際にイタリア国内やドイツ、イギリスなどではデザイン賞を受賞するなどして注目を集めてきたと言う。そして2年が経過した今回、市販モデルとなる「アルファ ロメオ 4C」が晴れてお披露目された。

 F1のカーボンファイバー技術を用いたと言うモノコックは、単体で65kgという重量に仕上がっていて、ルーフやメンバーなどもアルミ製の軽量部材を使うことで車重を895kgに抑えた。

 エンジンは「8Cコンペティツィオーネ」と同様にマセラティが担当しており、直列4気筒 1750ccをリアミッドに搭載する。直噴ターボの同エンジンは最高出力240HP、最高速は250km/hでリミッターが入る設定となる。パワーウエイトレシオは3.72PS/kgで、トラクションによる最高Gは1.1G、ブレーキングは1.25Gと、どれを取っても紛れもないハイスペックを誇っている。

 トランスミッションは乾式デュアルクラッチのアルファTCT。D.N.A.セレクターによる走行モードの設定も可能で、「ダイナミック」「ナチュラル(日本ではノーマル)」「オールウェザー」の3タイプに加え、専用の「レース」モードが設けられる。レースモードは、電子デバイスをカットすることでレースカーのようなハンドリングを味わえると言う。

 ボディーデザインやレイアウトなどのディメンションは、1970年前後に生産された「33ストラダーレ」から引き継ぐ部分も多い。ボディーサイズは3990×1860×1180mm(全長×全幅×全高)。ホイールサイズは18インチを装着していた。

 販売は欧州で9月から始まり、2013年中には米国で、その後アジアの各地域でのリリースが予定されている。すでに700台以上の受注を受けており、この事前予約と合わせて初年度の目標販売台数は3500台。内訳は北米で1200台、欧州で1500台、その他の地域で800台。気になるプライスは、欧州で6万ユーロとしている。

アルファ ロメオ「4C」のボディーサイズは3990×1860×1180mm(全長×全幅×全高)
直列4気筒 1750ccエンジンは最高出力240HPを発生する。単体で65kgという軽量なモノコックはオールカーボンファイバー製となっている

真鍋裕行

1980年生まれ。大学在学中から自動車雑誌の編集に携わり、その後チューニングやカスタマイズ誌の編集者になる。2008年にフリーランスのライター・エディターとして独立。現在は、編集者時代に培ったアフターマーケットの情報から各国のモーターショーで得た最新事情まで、幅広くリポートしている。また、雑誌、Webサイトのプロデュースにも力を入れていて、誌面を通してクルマの「走る」「触れる」「イジる」楽しさをユーザーの側面から分かりやすく提供中。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。