【2013ジュネーブショー】
アウディ、PHVの「A3スポーツバックe-tron」を初公開
(2013/3/25 18:59)
アウディがジュネーブショーで用意したワールドプレミアモデルは、プラグインハイブリッド(PHV)の「A3スポーツバックe-tron」と、高性能モデル「RS」のバッヂを付けた「RS Q3」「RS6アバント」の2台。
A3スポーツバックe-tronは、152PS/250Nmの1.4リッター TFSIエンジンと、101.9PS/330Nmの電気モーターを組み合わせたパラレル式ハイブリッド。エンジンとモーターを合わせたシステム全体での最高出力は206PS、最大トルクは350Nmとなっている。シャシー下部に搭載されるバッテリーは96個のセルを組み合わせたリチウムイオン電池で、容量は8.8kWh。モーターのみで走行できるエレクトリックモードの航続可能距離は約50km。エンジンとモーターを使った標準的な走行モードの燃費は1.5L/100km(66.6km/L)となる。
このように優れた環境性能を保持しながらも、アウディらしいハイパフォーマンスさは忘れていない。206PSを発生するハイブリッドユニットは最高速222km/hをマークし、0-100km加速は7.6秒。また、エレクトリックモードでの最高速も130km/hとなっており、A3スポーツバックe-tronの特徴の一部と言えよう。
新たに導入されるRSモデルが「RS Q3」。SUVのQシリーズでは初のRSモデルで、アウディのハイパフォーマンスモデルを手がけるquattro GmbHが開発、製造を行う。
直列5気筒2.5リッター 直噴ターボ TFSIエンジンは、「TT RS」にも搭載されるモデルとなる。最高出力は310hp/5200-6700rpm、最大トルクは420Nm/1500-5200rpm。0-100km/h加速は5.5秒で、最高速は250km/hでリミッターが作動する。トランスミッションはデュアルクラッチAT「7速Sトロニック」。3つのシャフトを使ったコンパクトな設計で、省燃費性を高めるために7速ギアが離れたギアレシオとなる。
RS Q3はドイツ国内で今秋から販売が始まる予定。ベースグレードの価格は5万4600ユーロと発表されている。
アウディは2013年中に4車種のRSモデルを導入する予定で、そのうちの1台が「RS6 アバント」。ハイパフォーマンス性能と高効率を両立させたモデルで、気筒休止システムなどを採用するのが特徴。
エンジンはV型8気筒 4.0リッターツインターボ TFSI。最高出力は560hp/5700-6600rpm、最大トルクは700Nm/1750-5500rpm。0-100km/h加速はわずか3.9秒。最高速は250km/hだが、ダイナミックプラスパッケージでは305km/hをマークする。
これだけのパフォーマンスを持ちながらも、燃費性能は高効率エンジンによって9.8L/100km(10.2km/L)に収まっている。省燃費性を高める技術として新たに導入したのが、シリンダー・オン・デマンド(COD)と呼ばれる気筒休止システム。低負荷の走行では片バンクの4気筒を休止させることで、5~10%の燃料を削減することが可能になっている。
トランスミッションは8速Sトロニック。ドライバーの任意により「D」「S」モードが選べ、Sモードでは俊敏なソフト制御が味わえる。また、8速ギアは高速走行のクルージングギアとなり、省燃費性を意識したギアレシオとなる。