オート上海2013
マセラティ、史上初のミッドサイズスポーツセダン「ギブリ」初公開
(2013/4/23 00:00)
マセラティは、オート上海でブランド初となるミッドサイズのスポーツセダン「ギブリ」のワールドプレミアを行った。
ギブリは1966年~1973年に初代、1992年~1997年に2代目が生産され、今回発表された新型は3代目となる。過去2世代のモデルは、2ドアファストバックと2ドアクーペとなっており、シルエットを引き継ぐというよりは伝統の名を使ったということになる。
公開されたギブリのシルエットは「クアトロポルテ」の影響を大きく受けており、ボディーサイズはクワトロポルテに対して290mm短い4970mm。ホイールベースも200mm短い2990mmとなっている。ボディーデザインは多くの部分でクワトロポルテからの流れを受けているが、フロントやリアまわりのデザインはギブリ独自の仕立て。グリルはグラントゥーリズモのように低く構え、ヘッドライトもクワトロポルテよりも力強い印象を受ける。
サエッタと呼ばれるクラシックなトライデントロゴを配した独自のCピラーデザインや、1950年代の「A6 GCS」のシルエットを取り入れるなど、かつてのモデルへのオマージュも忘れていない。
パワートレーンはV型6気筒 3.0リッターの直噴ツインターボに8速ATの組み合わせ。グレードによって出力の違いがあり、上級グレードの「ギブリ S」は最高出力が410PS、最大トルクが550Nm。標準グレードの「ギブリ」は330PS/500Nmとなる。駆動方式は「Q4」と呼ばれる4輪駆動または後輪駆動。ギブリSのQ4は0-100km/h加速が4.8秒で、最高速は284km/hをマークする。これらパワートレーンは、パートナーシップを組むフェラーリのマラネロ工場で生産されることになる。
また、マセラティとしては初となるディーゼルエンジンも用意。V型6気筒3.0リッターのターボディーゼルエンジンは、275PSの最高出力と600Nmの最大トルクを発生。0-100km/h加速は6.3秒としつつ、6.0L/100km(16.6km/L)という好燃費もマークする。
ブランド初となるディーゼルエンジンは、マセラティのエンジンフィーリングや排気音に高揚感を抱く人にはやや拍子抜けかもしれない。だが、「マセラティ・アクティブ・サウンドシステム」というアクチュエータを排気管近くにセットすることで、ガソリンモデルと変わらない排気音を響かせることが可能と言う。
インテリアは、レザーやカーボンなどを用いたギブリ専用のデザイン。レッド、ブラックの2トーンにまとめられていて、スポーティさと上質感が感じられる。オーディオには15個のスピーカーを採用したBowers&Wilkinsのプレミアムサラウンドシステムを採用していて、ドライバーやパッセンジャーを上質な音楽で包み込んでくれる。