ジュネーブショー 2017
【ジュネーブショー 2017】トヨタ GRMNの第6弾、210PSの「ヤリス GRMN」についてチーフエンジニアの多田哲哉氏に聞く
エンジンはロータスに供給する直列4気筒1.8リッターベース。日本への導入も示唆
2017年3月10日 01:34
- 2017年3月7日(現地時間)発表
トヨタ自動車は、ジュネーブショーのプレスカンファレンスで新型「ヤリス GRMN」を発表した。
内外装やエンジン、足まわりなどすべてに手を入れたトヨタが生み出すコンプリートカーがブランドが「GRMN」で、86やマークX、IQなどに続く第6弾モデルとなるのがヤリス GRMNになる。これまでの5台は、国内で開発&販売されてきた日本専売モデルだったが、ヤリス GRMNは欧州の開発部隊も積極的に開発に参画し、フランスの工場で生産されるGRMN初のグローバルモデルとなる。
欧州のエンジニアが加わることについて、チーフエンジニアの多田哲哉氏は「欧州にはヤリス GRMNのライバルとなるBセグメントのホットハッチが数多く存在します。ライバル勢との比較や、ニュルブルクリンクでのテストなど欧州のエンジニアが加わったことで、より強力な開発体制が整いました」と、トヨタモーターヨーロッパとの共同開発に自信を見せている。
GRMNのモデルは、内外装やエンジンまで手を入れているスペシャルマシンで、今回のヤリス GRMNももちろん全面的にチューニングを施している。エンジンは直列4気筒1.8リッターにスーパーチャージャーをセット。最高出力は205bhp(210PS)を発生し、6速MTが組み合わせられる。
パワートレーンについて、多田氏は「トヨタは10年に渡ってロータスにエンジンを供給してきました。そのノウハウを使うことができないかと数年前から調査を行なってきました。吸排気系やEUCのセッティングについてはヤリス GRMN専用となっていますが、エンジンとスーパーチャージャーについてはロータスに供給しているタイプがベースとなっています」と、パワートレーンはロータスに供給している直列4気筒1.8リッターがベースとなっていることを明かした。
シャシーやボディにも手が加えられていて、専用のフロントタワーバーやボディ補強が施される。足まわりのセッティングは、歴代モデルと同様にニュルブルクリンクを舞台に行なわれた。ニュルブルクリンク24時間レースなどで得られたノウハウを使い、しなやかさとスポーティさを両立。サスペンションはザックス製で、トルセン式のLSDも装備されている。
ヤリス GRMNもこれまでのGRMNモデルと同様で、販売台数は限定されるという。欧州の国ごとに台数を設定し、販売を行なっていくようだ。気になる日本国内への導入も想定しているそうで、時期を検討中とのこと。国内でヤリス GRMNのステアリングを握れる日もそう遠くないかもしれない。