CES 2016

3モーター4WDのEV「Audi e-tron quattro concept」

最高出力370kW/500Nm。自動運転モジュール「zFAS」は第3世代に

2016年1月6日〜9日開催

 アウディはCESの一般公開日初日となる1月6日(現地時間)に自社ブースでプレスカンファレンスを開催。3モーター4WDのEV(電気自動車)「Audi e-tron quattro concept」を発表した。

 家電見本市であったCESで自動車が注目されるきっかけを作ったのは、アウディの先進的な発表が大きなきっかけとなっている。以前のCESでは、自動車関連の展示は、パイオニアやケンウッドに代表されるカーオーディオ関連、そしてパナソニックなどカーナビを手掛ける家電メーカーの片隅に、自動車関連の展示が行なわれているのみだった。

 アウディは、デトロイトモーターショーの直前とも言える時期に行なわれるCESを技術展示会と位置づけ、自動駐車システム、自動運転システムなどを実際にデモンストレーション。夢物語ではない、自動運転の時代を引き寄せた。

アウディの発表の振り返り

 そのアウディが2016年のCESで提案するのは、3モーター4WDのEV「Audi e-tron quattro concept」。フロントに1つ、リアに2つのモーターを搭載し、クワトロ、つまり4輪を適宜駆動して走る。3モーター合計の最大出力は370kW、最大トルクは500Nmを発生する。バッテリーはシャシー下面に敷き詰める形で配置され、容量は95kWh。最長航続距離は500kmに達するとしている。これらの技術のいくつかは、2018年に発売される生産モデルに搭載され、市販化される予定としている。

米国アウディ代表、スコット・キオケオグ氏がアウディのセールスについて紹介
2015年は2010年の2倍のセールスを記録したという
キオケオグ氏から紹介された「Audi e-tron quattro concept」
Audi e-tron quattro concept

 自動運転に関しては、渋滞中や駐車時における自動運転機能を搭載。前回のCESではロサンゼルスからラスベガスまで自動運転走行するといった派手なものだったが、量産車への搭載を前提とした着実な機能を提案している。

 この自動運転機能を司る自動運転モジュール「zFAS」は第3世代に進化。NVIDA製SoC(System on a Chip)を搭載するzFASは着実に小型化されており、量産を前提としての作り込みが行なわれていることがうかがえる。NVIDIAからはCEO兼共同創立者ジェンスン・フアン氏、そして新たにアウディ A4に半導体供給を行なうQualcommからはExecutive Vice Presidentのクリスチアーノ・R・アモン氏もアウディプレスカンファレンスに出席し、世界トップクラスの半導体会社2社との密接な関係を示していた。

 アウディブースには、Audi e-tron quattro conceptの展示のほか、e-tron quattro conceptが採り入れた最新世代のバーチャルコクピットのインテリア展示も実施。アウディの提案する、新しいHMI(Human Machine Interface)を体感できるようになっている。

技術の詳細については、電気開発担当副社長 リッキー・フーディ氏が解説
ヘッドライトには「Matrix laser technology」を採用
リアコンビランプにはOLEDを搭載する
自動運転用のモジュールユニット「zFAS」。これは開発時はトランク一杯にあったというイラスト
世代を経て小型化され
最新世代ではとてもコンパクトなものになっている
最新のzFAS
プレスカンファレンスのゲスト2人を紹介。写真右から、米国アウディ代表スコット・キオケオグ氏、NVIDIA CEO兼共同創立者ジェンスン・フアン氏、Qualcomm Executive Vice President クリスチアーノ・R・アモン氏
体感できるコクピットも展示される

(編集部:谷川 潔)