「モータースポーツ ジャパン2008」開催 
多数のレーシングカーが展示

会場となった青海臨時駐車場。ゆりかもめ、船の科学館駅の東側に位置する
10月4日~10月5日開催
東京都港区青海地区NOP街区
(青海臨時駐車場)
 

  秋晴れの週末となった10月4日、5日の両日、東京都港区青海地区の特設会場で、「モータースポーツ ジャパン2008 フェスティバル イン お台場」が開催された。モータースポーツ ジャパン2008は、国内自動車メーカー各社が集うモータースポーツイベント。F1マシンなどが、特設会場で実際に走行したり、数多くのレーシングマシンが展示されたりと、モータースポーツファンにとっては楽しみなイベントとなっている。

  今年で3年目となるこのイベントだが、電気自動車などエコカーの展示エリアがあるなど、昨今の環境問題を反映した展示も行われていた。ただ、やはり訪れる来場者の興味はレーシングマシン中心。エコカーに関しても静的な展示だけでなく、来場者の興味を引くような動的な展示がほしかったところだ。実際、展示されているレーシングマシンが、エンジンをかけ、エンジン音が聞こえてくるとあっという間に人が集まるなど、動的な要素が加わるだけで興味の持ち方も違ってくるだろう。とはいえ、やはりイベントの中心はレーシングマシンであるだけに、本記事では展示されたレーシングマシンを中心に紹介をしていく。

展示の中心は新旧のレーシングマシン
  トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、スバル、スズキ、ダイハツと主だったメーカーが、自社の最新レーシングマシンや、これまでのモータースポーツ活動の中でトピックとなったマシンを展示。そのほか、タイヤメーカー各社や、各チームといったところがレーシングマシンを展示しているため、仔細に見ていくと1日では見終わらないほどの台数が展示されている。しかもそのほとんどが、いわゆるレプリカではなく、かつてレースに参戦したり、現に参戦中のマシンであるので、とても迫力がある。

 

トヨタのコーナーでは、F1マシンをはじめ各種レーシングマシンを多数展示。近年のトヨタはモータースポーツに積極的に取り組んでおり、展示スペースも大きかった

展示スペース横では、トヨタにスポンサードを受けるドライバーがトークショーを開催。しゃべりの軽快な脇坂寿一選手(右から二人目)が、各選手にツッコミを入れていた
ホンダのF1マシンといえば、このカラーリングのマクラーレン・ホンダMP4を思い浮かべる人も多いだろう。ターボから自然吸気エンジンに変わったときに登場したMP4/5

ホンダの第一期F1時代のマシン、RA272。1500cc時代の最後となる1965年のメキシコGPでホンダに初優勝をもたらしたメモリアルマシン。もちろん日本車としても初優勝

箱スカの愛称で親しまれた初代GT-Rのレーシングタイプ。50連勝を遂げたことでも有名だ

1989年のル・マンに参戦したマツダ767B。7位、9位、12位と全車完走し、4ローターエンジン搭載車ながら、信頼性の高さを実証した

見事1991年のル・マンで総合優勝を遂げたマツダ787B。現在までに、ル・マンで総合優勝を遂げた唯一の日本車となる787Bのフロントホイール部分。よく見るとパソコンゲーム誌であったLOGiNの文字をはじめ、いくつかのステッカーが。小さなステッカーだが、レースはこうした多くのスポンサーに支えられている

 

多くの観客を集めていたフェラーリのF1マシンF2005。ブリヂストンのコーナーでの展示数年前のモデルだけに、2008年シーズンのモデルと比べるとシンプルなリヤカウルまわりさまざまな調整ダイヤルの並ぶハンドル部分。先ほどのホンダRA272と比べると、近代F1がいかに電子化されているのかが分かる
ミシュランのコーナーでは、パイロットプレセダMR-Sでの乗車体験を実施。運転できるわけえはないが、実際にコクピットに乗り込める電気自動車のレーシングマシンである、フォーミュラーEV X-02小電友。最高出力は100kw(136hp)EV X-02小電友のコクピット部分。大きなメーターは電圧計。電気自動車らしい装備だ
ダンロップ(住友ゴム)のコーナーに展示してあった、ホンダNSXベースのGT500クラス参戦マシンEPSON NSXNAKAJIMA RACINGのブースでは、エプソンがコンパクトプリンタで、即席写真印刷を実演。NAKAJIMA RACINGの写真が来場者にプレゼントされていた警視庁はイベントステージで、近藤真彦氏と飲酒運転撲滅運動「ハンドルキーパー」をアピール。オレンジのマスコットキャラは「ピーポくん」
三菱の最新ラリーレイド専用マシン「Racing Lancer」も展示されていた。さすがにクロスカントリーをターゲットとするだけあって巨大だWRC(世界ラリー選手権)用のマシンも多数展示。手前から新型インプレッサ、旧型インプレッサ、ランサーEX、スイフトのWRC仕様フォーミュラ・ニッポンの2連覇を果たした、チーム・インパルのLAWSON TEAM IMPAL LOLA FN06
TAKATA童夢NSX、2006年モデル。SUPER GT選手権、GT500クラス参加マシン。道上龍、小暮卓史両選手の手により、シリーズ3位を獲得したマシンARTA NSX。2007年の GT選手権GT500クラスチャンピオンマシン。昨年の圧倒的な速さはモータースポーツファンにとって記憶に新しいところ海外で行われるSUPERGT選手権として有名な、セパン・インターナショナルサーキット(マレーシア)を2連覇したWOODONE ADVAN Clarion GT-R。近藤真彦監督が率いるチームだ

  F1日本GPのちょうど1週間前に開催されたイベントだけに、この時期は来場者のモータースポーツに対する興味も高く、例年のイベントとして定着しつつあるモータースポーツ ジャパン。今年はエコカーの展示があるなど、少しずつ新しいチャレンジも行われており、今後のますますの発展を期待したい。 

URL
モータースポーツ ジャパン2008 フェスティバル イン お台場
http://www.motorsport-japan.com/ 
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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20081003_37860.html

(編集部:谷川 潔)
2008年10月9日