フィアット、「ミト」と「8C スパイダー」、2つのアルファの発表会
ミトのデュアルクラッチATモデルは2010年に登場

2009年4月2日




 フィアット グループ オートモービルズ ジャパンは4月2日、アルファ ロメオ・ブランドの2つのニューモデル、「8C スパイダー」と「ミト」の発表会を、東京港区の六本木ヒルズで開催した。

アルファ ロメオ ミトアルファ ロメオ 8C スパイダー発表会は「東京コンクール・デレガンス」開催中の六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビューで行われた

 8C スパイダーは同ブランドのフラッグシップスポーツカー「8C コンペティツィオーネ」のオープンモデル。世界限定で500台が生産され、日本には70台が割り当てられる。価格は2650万円で、2010年4月頃から納車が開始される。

 なお2006年に発表された8C コンペティツィオーネも同様に500台限定生産で、日本割り当て分の67台はすでに完売。この2月から納車が始まっている。

 ミトは“ベイビー アルファ”の異名を取る同ブランド最小のモデル。8C コンペティツィオーネのイメージを生かしたスタイルの3ドアボディーに、1.4リッターターボエンジンと6速MTを搭載する。価格は285万円。

 発表会で同社の代表取締役社長兼CEO、ポンタス・ヘグストロム氏は「この不況下で、新製品がないにもかかわらずアルファ ロメオはシェアを維持している」と同ブランドの好調ぶりを強調。ミトは同ブランドが新たな価格帯に参入するモデルであり、ボディーサイズやパワートレーン、価格のすべての面で今日の顧客にフィットしており、特に新規の若い年齢層にアピールできるとの考えを明らかにし「ミトの投入でシェアを拡大する」とした。

 また、今回投入するミトのトランスミッションが6速MTであることに触れ「ATモデルの完成を待ちきれずにMTモデルを投入したが、デュアルクラッチATの開発は最終段階にある。搭載モデルは日本に優先して導入する。2010年に導入できるだろう」とした。

ポンタス・ヘグストロム代表取締役社長兼CEOマーケティング・マネージャーのアレッサンドロ・サイタ氏8C スパイダーはヘグストロム社長とヴィンチェンツォ・ペトローネ駐日イタリア大使(右)がアンベール
ミトは子供たちがアンベール。ミトのキュートさを引き立てたミトをアンベールしてくれたうちの1人、「心音(みと)」君

 同社のアルファ ロメオ・ブランドのマーケティング・マネージャーであるアレッサンドロ・サイタ氏は、ミトを「アルファ ロメオの価値を4mのボディーに凝縮した、スポーティーで、ハイテクを満載したエモーショナルな車」と紹介。スイッチ1つでエンジンやステアリングのパワーアシストを統合制御し、車の性格を変えられる「アルファ ロメオD.N.A.システム」などをアピールした。

 また、そのスタイリングを「クールでキュート」とし、若い男性だけでなく女性や年配にも魅力的なものと述べた。

ミト 1.4 ターボスポーツ

ミトのロゴタイヤはピレリP ZERO。4ポットブレーキキャリバーはブレンボ製だが、Alfa Romeoのロゴが入るミトのコックピット
アルミペダルが標準ステアリングとシフトノブはレザー。ステアリングにはオーディオコントローラーが付く
シフトレバー右上にあるのがアルファ ロメオD.N.A.システムの切り替えスイッチシートはファブリック。アルファ ロメオのエンブレムの刺繍が入る。フロントは両席ともシートヒーター内蔵。運転席のみ高さ調節が可能リアシート
広くはないが深さがあるラゲッジルームラゲッジルームの下にスペアタイヤを格納リアシートを倒してラゲッジルームを広げる。シートは一体式可倒型で、分割可倒ではない

8C スパイダー

展示された8C スパイダーは、お披露目されたジュネーブショーから日本まで、直接空輸されてきた車両という
6速シーケンシャルMT(ATモード付き)はシフトレバーがなく、パドルのみ
センタートンネル上の、限定500台を表すプレートパワーウインドーや電動ソフトトップの開閉スイッチはセンターコンソールに4.7リッター90度V型8気筒 DOHC 32バルブエンジンは、マセラティに由来するパワーユニット

 【お詫びと訂正】記事初出時、「8C」を「C8」を誤って記述しておりました。お詫びして訂正させていただきます。

(編集部:田中真一郎)
2009年 4月 3日