マツダと兵庫県立大学、大型放射光施設「SPring-8」を活用した材料開発研究開始

大型放射光施設SPring-8

　マツダと兵庫県立大学は6月7日、世界最大級の大型放射光施設「SPring-8」（兵庫県佐用郡）を活用した材料開発研究に関する共同研究契約を締結した。

　共同研究では、放射光による分析手法を活用して自動車の実走行に近い状態の温度下において、材料のナノスケールレベルの構造分析を行なうなどの研究に取り組む。

　これまで解明されていなかった材料物性発現のメカニズムの解明を目指す研究により、自動車触媒における貴金属材料の使用量低減や新規高分子材料の開発などの成果が期待できるとしている。

　この共同研究により、マツダは「すぐれた環境安全性能」と「走る歓び」を両立したクルマを提供することで、省資源化や地球環境保護への貢献を目指す。

　一方、兵庫県立大学では新材料の開発による環境負荷の低下をめざすとともに、同大学が保有する放射光、計算科学並びに材料工学の各科学技術研究基盤を融合させた研究体制を産業界と共同で構築して、産業界のものづくり技術革新を支えるとしている。

兵庫県立大学 放射光実験施設 BL24